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ヤマケイ文庫 瀟洒なる自然 わが山旅の記

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Koji Hozumi
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日本百名山の著者が、四季に応じて綴った、紀行、随想集。百名山を歩いている、しかも、今から何十年も前に、という人の話なので、かなりレベルが高い。特に、現代と比べると、山自体、登山道、道具、人、全てが違う。 山は逃げないと言う人がいるが、いろんな意味で環境は変わっているわけで、この瞬間の山と人の関係性は二度と訪れない。 そう言った意味でも、私自身、山にどう向き合うか、ということを考えさせてくれた一冊。
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桜もち
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ネタバレ文体が心地良い。スーッと入ってくる。誰も知らないような地味で美しい地方の山を巡る紀行文。新道の整備によりバスが発達して誰も通らなくなった、昔からの歴史的峠が滅びゆこうとしている。峠の磨耗して読めなくなった古い碑を描きこむことでより哀愁深く。下北半島の山や北上山地、餓鬼•唐沢岳、奥大日山、有明山、焼額山といった登山者の少ないけれども紅葉や温泉の素晴らしさは遜色ない、静かな山、原、峠が満載で、すごく個性的な紀行文だと思う。「山登りは放蕩」というのがよくわかる。楽しさがビシビシ伝わってきて山歩きに行きたくなる。
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むずむず
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父が好きな「山」と我々が言う「山」に違いがあるのではないかと思った。公共交通機関が山奥まで開通していない時代で、登山口に辿り着くのも時間がかかっているが、登山人口も少なく、人工物が少なく、見渡せる景色が今とは随分違うだろうなと想像できる。手軽でおしゃれになった現在の登山の良いところもあるが、昔の良さはもうない。父の感想が聞いてみたい一冊。
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やっちゃん
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50年前に山の環境破壊、登山のスポーツ化を嘆く深田久弥。あなたが選定した百名山は今も大人気、山の開発は当時がピークで環境保全がすすんでる。ギアの進化によりスポーツ感覚の登山も可能になりました。昔は良かった的なエッセイですがたしかに羨ましい部分が多い。
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Kママ
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ただ登頂することだけを目的とするのではなく、訪れた地域の歴史、文化に興味を持ち、先人たちの表現に思いを巡らす。'わが山旅'という言葉にも、登山だけでなく旅全体が目的となっていることが現れている。登山口まではできるだけ早く行こうとする今の登山は山旅とはいえないだろうと反省する。 表紙もきれいで本棚に並べたい本。
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まつのは
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没後50年、自分が生まれた頃の山の紀行·随想録。還暦も近くなると人の雑踏が嫌になってきたようで、人のいない静かな山を好んで登っていたのですね。登山がブームになり山に人々が群がるようになってしまったのは、どなたかが『日本百名山』なんて本を出すからですよねぇ(笑)。女にはだらしなかったけれど、山を愛し、死ぬまで山を追い求めた著者。“瀟洒なる自然”いつまでも残っていてほしいものです。生誕の地、加賀大聖寺にある著者ゆかりの山の文化館。終焉の地、甲斐茅ヶ岳。一度は行っておきたいなぁ。
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