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環境社会学入門 ――持続可能な未来をつくる (ちくま新書)

感想・レビュー
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おさむ
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ネタバレ全国紙で紹介されていた、環境社会学者の新書。新幹線の騒音公害の研究で知られる長谷川氏は長らく東北大で教鞭をとり、3.11後は原発問題にも積極的に関わる。半生を振り返りつつ、日本社会における学問の潮流を紹介しており、素人にはとっつきやすい「入門書」。新幹線は今年で開業60年だが、メディアの記事は提灯記事ばかりで、かつてこうした公害問題があったこともよく知らなかったので勉強になった。いまはリニア新幹線の建設が賛否両論になっているが、受益と受苦という二極化と公共性をどう考えるか、は永遠の命題だなと感じた次第。
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ネムル
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内輪ネタの半生語りに終始し、置いてけぼりの感が。
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きみたけ
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著者は尚絅学院大学大学院特任教授で東北大学名誉教授の長谷川公一先生。環境社会学を長年研究してきた著者が、この学問がもつ魅力とその可能性を浮き彫りにした新書。東北大学教員としてのオンライン最終講義「持続可能な未来のために--社会学的な対話をもとめて」をもとに内容を再構成した一冊。新幹線公害問題や福島原発事故・青森の核燃料処理施設問題などを取り上げています。
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ひぐ
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飯島伸子、舩橋晴俊、鳥越皓之、嘉田由紀子、長谷川公一、円より楕円に、行動実戦直接関わるより観察説明し意味づけるが好、鉄道斜陽論、新幹線選択と集中、東京近づき辺縁部遠く、合理的選択理論、協力非協力行動、フリーライダー、住民投票議会民主主義とは反しない、アメリカ寡占的巨大企業それに対抗する社会運動、省電力は発電、アンチコモンズ耕作放棄地空き家里山荒廃、アイデンティティクライシス、環境社会学エコロジズムへと関心環境問題への解決環境と社会を社会学で、ダウンストリーム、視座の包括性、行為と構造の両義的相補的関係着目
Nさん

コメント失礼します。レビューに記載されている人名についてですが、「船橋晴敏」さんではなく「舩橋晴俊」さんが正解ですね。「船」→「舩」、「敏」→「俊」です。

05/13 16:49
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寝落ち6段
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環境社会学の対象は、環境問題、環境と社会との相互作用、人々の環境観や環境意識・環境文化である。騒音や大気汚染などの公害をはじめとし、エネルギー問題、環境活動家の実態調査、自然を生かした街並みなど幅が広すぎる。それゆえに、現在の環境社会学が学問の中で置かれている立場の脆弱さも紹介されていて、より理解を深められる。そして、なにより環境社会学は、環境と社会を結びつける学問であるため、持続可能な社会を実現するための大きな手段になっているという強みがあるというのも納得がいく。
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あさ
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★3.5
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なーちゃま
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あの偉大なる『社会学』を浜先生とまとめた長谷川公一、実は環境社会学者であったことが判明。最初は入門書として教科書的な記述を期待していたが、彼の研究ライフを軽やかに書きつつ社会問題を提起するという読みやすい本だった。特に私が学士・修士で学んできたこと、彼の研究に役立つことがてんこ盛りで、読んでよかった。勉強して他の本も読みたい。
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臨界点
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著名環境社会学者の自分史。新幹線公害や核燃料サイクルなど、取り上げられている事例は古びてしまったものも多いが、公共社会学の実現可能性/資源動員論などの理論と現実の統合、そして日本の環境社会学の発展過程に関する証言からは、研究以前のスタンスとして、得るところは多い。そうした意味では、ある種この本も「入門」なのかもしれない。
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ぽん
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個人的な体験にも重きをおいて叙述してくれるのが、取っつきやすい。最終講義がもとと聞いてなるほどと思うが、入門書というよりも、研究人生を振り返る形で学問の世界に触れられるのがいい/教養部があったから採用されたという話が出てきた。教育面だけでなく研究者養成の面にも影響を及ぼしたのだな/資源動員論の話を読むのはそういえばなかったな。分かりやすい説明で。素朴な仮説しかなかったというより、本格的に手をつけた研究がなかったんだろうと想像した
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お抹茶
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著者の研究者人生を辿りながら,環境社会学や社会運動を論じる。名古屋新幹線公害問題と東北・上越新幹線建設問題の研究を通し,日本の政府や裁判所は公害問題に鈍感・冷淡で予防原則的な視点が乏しく,政府や国鉄の対応は基本的に技術的対策が主で社会的な合意形成に関する問題意識が非常に乏しいことなどがわかったという。原発問題や核燃料サイクル問題にも共通する。専門分化し閉塞化した既存の社会科学を横断的に媒介するのが公共社会学。
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Ichi Koma
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環境社会学入門というタイトルだが、タイトルと内容のギャップに読者は驚くだろう。入門ではないし、昨今の一般的な環境という言葉から想像しにくい新幹線公害や原発対応の話なので。もちろん、これらは公害問題であり、それは環境の問題だ。ご自身の自叙伝も兼ねた書籍のため、本全体で何を言いたいのか、焦点がぼやけてわかりにくいのが残念。公共社会学の話と思って手に取ると、まだ、わかる。ただ、タイトルをそうしてしまうと売れないと思いますが。いずれにしても、私には懐かしい話がちりばめられていて、感慨深い、、、。
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Nさん
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2021年刊行。環境社会学会を創設した主要研究者が自らの研究人生を振り返りながら「環境社会学」を紹介する一冊。体系的な入門書を期待するとアレッ?となるが、日本においてこの領域を考えるには、公害を通した歴史的な流れを把握しておく必要もあるだろう。著者自身は新幹線公害の調査を通じ、「資源動員論」から被害者らの運動を分析。後に米国サクラメントの電力公社の脱原発をレポート。生産・消費の影に、排出されるものを考える=ダウンストリームの社会学を提唱する。(→続く)
Nさん

非常に実直・誠実で、プロパーな社会学観を持った方という印象。所感として、環境社会学は環境問題の解決に資する必要があるのか?こんなことを言うと批判されるかもしれない。もちろん、学問が環境問題を悪化させる為のものであってはならない。しかし、環境問題に資する為の実践性を重視することで、事象に対する「意味」の発見があまり活発ではないように思える。著者も本書で言及しているように、環境社会学と通常・一般的な社会学との間に大きな隔たりを感じる。実践性と意味の発見はトレードオフではないはず。(→続く)

10/06 17:42
Nさん

米国の環境社会学のような実践性のないパラダイム論争(空中戦)をやっても意味がないとは思うが。どうも現在の日本の環境社会学には「社会学」っぽさがない。日本の状況は、環境問題の社会学と環境共生の社会学という二つの流れが、その流派?が反目しあっていて、面と向かっては争うことはないが、互いにその影響力を誇示しようとしている。大御所の理論を義理堅く引用して小さく研究をまとめる若手。大切なのは先生への慮りではない、理論を批判的に発展させていく、もっと自由な考え方・理論を展開できるような雰囲気が必要ではないだろうか。

10/06 17:43
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Go Extreme
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ア
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著者自身の研究者としての来歴をたどりながら、環境社会学について論じる。珍しい構成だが、なかなか面白かった。
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ぽん教授(非実在系)
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著者のライフヒストリー半分なので、社会学史要素が濃厚。資源動員論などの社会運動論を社会学史的に振り返る、という部分は結構貴重かもしれない。
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Mealla0v0
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日本の環境社会学の創設者のひとりである著者がその半生を振り返りながら、環境社会学へ読者を誘う。最終講義の書籍化ということもあって、入門書というよりは紹介状といった印象。社会問題や社会運動としての公害問題への注目から、次第に日本独自の形で環境社会学が形成されていく立会人となったという。こうした記述のなかに、環境社会学の持つ規範的価値が語られている。そのため、諸概念の説明といった入門書的な記述はほとんどない。その意味では、肩透かしの感もあろうが、時代の生き証人の語りには相応の価値があると言ってよい。
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