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コモン・センス (光文社古典新訳文庫)

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merci
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ネタバレアメリカの独立を後押ししたといわれる小冊子「コモン・センス」他を収録。本編だけでは伝わってこないところもあるが、「解説」によって、背景やタイミングからペインの主張が次第に広がっていった様子がうかがえた。その主張とは独立を促すもの。君主制反対、共和制賛成であり、潜在性も含めたアメリカの国力を指摘し、統治するイギリスが遠方であることのデメリットにも言及。本編前には当時のアメリカ13州を示す地図とイギリスとの位置関係がわかる地図も載せている。
0255文字
●●
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ネタバレ2021年の本。
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tks48
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ネタバレ歴史的な檄文に面白いという表現が適当なのかどうか分からないが、面白かった。言葉に込められた皮肉は英国人のそれそのもの。「王は、光輝につつまれながらもやがては塵芥となる虫ケラにすぎない。そのような生身の人間に神聖なるマジェスティ(陛下)という、本来は神の偉大さを示す敬称を当てはめるとは、神を恐れぬ所業である!」「王の起源をさかのぼれば分かるように、初代の王は、せわしなく立ち回る匪賊を率いていたにすぎず、情け容赦のない巧妙なやり口によって略奪者の頭目と称されるようになったのである。」等、切れ味が半端ない。
0255文字
kazi
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世界史の教科書で学んで名前だけ知ってた。活字離れと言われる時代に、このような売れる見込みがあるとは思えない政治パンフレットまで新訳を出してくれるなんて、光文社古典新訳文庫の志高さに敬服です。読んで実感するのは、これだけ有名なタイトルだけど非常に短いんだなってこと。やはり広く植民地の市民を独立に焚き付けるために書かれたものなので、長々と回りくどく正確に論述するよりも、感情的な勢いを重視したという感じでしょうか?
kazi

これは非常に高い視点から考えられた言葉で、当時の読者は子供たちのことを引き合いに出されてこのように言われると、今のタイミングでの独立による犠牲の請負に心が動いたのではないでしょうか。翻って今日の日本の政治を見てみると、いま国レベルの議論でも、市議会レベルでの議論でも、このような視点で政治がされることってないよね。

03/23 20:36
kazi

解決しづらい問題は解決方法未定のまま次世代に先送りにすることに慣れきってしまって、問題が山積してるのが現状ではないでしょうか。ほんまにあとがきにあったみたいにトマス・ペインの霊に降りてきてもらって、令和の日本政治をバンバン切ってもらいたいなって思いました。以上、レビュー終わり!

03/23 20:36
3件のコメントを全て見る
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ともブン
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独立への気運が高まりつつあったアメリカで出版された本。端書きにある『人の考えを改めさせるのは、理屈ではなく時間である』の一文が興味深い。統治制度の歪みを歴史やキリスト教の教えをもって批判し、産業や軍事など今流行りの地政学の見地から独立後の安泰を説き、アメリカ独立へと読者を鼓舞する。 独立宣言は出版半年後、フランスがアメリカ独立を認めたのは2年後、イギリスは17年後と長い戦いだったようだ。著者本人はイギリス生まれ。真の狙いは何だったのだろう?解説にはその後の人生が綴られていたが想像を掻き立てられる。
ともブン

そういえば自由の女神像はフランスからの贈り物だったなとふと思い出した。

01/24 10:18
0255文字
🍭
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ネタバレ専制・君主制への鋭い批判が面白い。アメリカ独立への世論形成に大きな影響を与えたらしいけど、イギリス人であるトマス・ペインがこれを後押しする理由はなんだったのか? 君主(制)への煽りが非常に秀逸。“ウィリアム征服王はフランスの一庶子である。”(44頁) “王冠は、後で悪用されるといけないので、戴冠式が終わったら粉々に打ち砕き、人民の間にばらまくことにしよう。” (84頁) “人徳は世襲されないし、永続的なものでもない”(126頁) ある程度イギリス史をおさえた後に読んでほしい。
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SK
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アメリカやイギリスの歴史に詳しくないので、味わいきれなかった感じはある。君主制を批判するような下りは、今でも有効だと思う。
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藤井宏
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安全の確保こそが国家統治の真の意図および目的。国家が最悪の状況なら我慢のならない存在と化す。問題山積しているんだから、政治家の人たちにはほんと、国民のために寝食忘れて働いてほしいです。本書は、アメリカ独立運動に火をつける役割をした。鎌田浩毅教授著の「座右の古典」に岩波文庫版が紹介されている。
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とむとむ
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米国独立の大きなエネルギー源になった小冊子。一方、この本が出版される前から、アメリカ植民地の民意は独立に傾き始めていたというから、時代を変えたというよりは、時代に選ばれた本だと言えるだろう。当時の米国で記録的な販売数を記録したということ自体が、この本の持つ自由に対する渇望や宗教的な情熱が、その世相を明らかにするものであったことを示している。米国の源流を示す、まさに人類史上の古典だ。
0255文字
molysk
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独立戦争の開戦後、間もないアメリカ。イギリスからの独立を迷う人々の間に、爆発的に普及した小冊子があった。曰く、人間は生まれながらにして暴力的な権力に対して抵抗する権利を持つ。イギリスの君主制と世襲制は、平等な権利を保証する自然権に反する制度である。アメリカのイギリスからの独立には、経済、外交、統治上の利点があり、アメリカには独立を達成する能力が備わっている。アメリカにとって独立以外の道はない、これは「コモン・センス」、すなわち「常識」である――。独立の機運を大きく高め、アメリカの歴史を動かした一冊。
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かずー
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①2003年になってから世界史教科書の本文に登場したペイン。それまでは註に名を記すのみ。そうだったっけ?俺が大学受験した時は、割と出題されたような。②聖書ネタを多用して世襲王政を容赦なく批判。③イギリスで生まれ育ち、アメリカに移住して独立戦争の闘士となる。その後、フランスに渡り、国民公会の議員となる。ジャコバン派により投獄の憂き目を見、なんとかアメリカに戻る。波瀾万丈の生涯だな。
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EMI
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社会に根付いた既存の常識を覆すのは難しい。コモン・センスはイギリスの植民地だったアメリカに独立という新たな常識を提示した歴史的な著作です。イギリスの政体への批判を展開し、両国の関係を考察し、今こそ独立すべきであると檄を飛ばす力強い文章が続きます。実はレキシントン・コンコードの戦いの時点で、植民地側は闘争の最終目標として独立を掲げていたわけではなかったものの、人心は次第に独立へと傾斜。この絶妙のタイミングで刊行されたコモン・センスは爆発的に売れ、独立にむけた世論が熟成されていったのだそうです。
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コモン・センス (光文社古典新訳文庫)評価57感想・レビュー12