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花嫁化鳥 (角川文庫)

感想・レビュー
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朝間田木けい
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民俗学的なアプローチを借りたエッセイという印象。
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タニッシュ
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彗星ブッククラブ2月の本にあったので読書会の為に波動読みをしたが、森大那や他の人と読書会をした後で改めて再読し、寺山修司と一緒にじっくり旅をした。 読書会で唯一選ぶとしたらどの話かについて『浅草放浪記』がいいとの声が多かったが私は敢えて『花嫁化鳥』を一番にしたい。花嫁という語の虚構性や二度と戻れない感傷性はこの本の中のそれぞれのエピソード全てに共通する寺山修司の鋭くノスタルジックな感性となってそこかしこに咲いていたから。 引用『地上の生活では破りがたい意識の壁を砕いています』(森崎和江)が気になっている。
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kitani
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初寺山修司作品でした。タイトルと表紙の美しさに惹かれて購入しました。妻は苦手だけど「花嫁」は好きという寺山さんの文章に、今まで「花嫁」について考えていなかったことにまで考えが及んで面白いなと思いました。狼に育てられた娘の話や鯨の子供を生きたまま埋葬する地域の話など、知らない土地の文化を知れて面白かったです。
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アルマジロ
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旅行記でありながら、謎解きでもあり、歴史書でもあり、詩である。名作。
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あさきりん
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メモ)風葬大神島をよんで「彼岸花が咲く島(李琴峰)」を思い出した。
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勘のいいガキ
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ネタバレ光るような青い海にぽつねん閉鎖的な島での滞在を、おぞましい体験のように彼は語る。近親相姦が続き、生まれた子どもはてんかんで泡を吹く。島の掟に寄り添う学者が正しいか、寺山修司の曰く人の尊厳を重んじて力ずくでも島を開かせるべきか。令和現在大神島を調べてはっとした。人口は最盛期の六分の一、ただ減衰の一途である。
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かふ
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寺山修司の民俗学的な本なのだが、そこは寺山修司らしく週刊誌のゴシップ記事的な内容になっている。そこからの寺山修司の考察が面白くサブカルチャーというものを確立しているのかもしれない。世俗的な大衆の深層における精神というような。これはある部分柳田国男のアカデミーではなくフィルドワークという在野の思考という民俗学を継いでいるのかもしれない。エッセイ的なところから読ませる文学的な作品になっているのも今日的というより、すでに滅んでしまった世界の虚構性なのだ。
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トマス
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「合理主義からでは生まれてこない無駄なものの中にこそ、文化が存在する」。結婚や葬式、儀式などの不可思議な風習をめぐってあれこれ推理を展開する寺山の紀行文。迷信にあえて正面から取り組むことで、地域に根付いた死生観まで見えて面白い。
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真琴
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風葬、裸祭り、鯨の墓など、日本文化における奇妙な風習を自身を金田一耕助になぞえ旅した紀行文。寺山さんの根底に親子(母親)の血縁による絆のようなものがあるのだな、と感じました。
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咲
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寺山修司の紀行文というだけで気持ちが高揚し、飲み込まれるようにして読んだ。老婆と子どもしかいない島。夕暮れ時のかくれんぼ。鯨の子どもに戒名をつけて墓に入れる。「イエス・キリストが青森で死んだ」という一文を読んだときには、人目も気にせず仰け反って笑ってしまった。恐山の盲目の巫女がキリストの口寄せをする。寺山修司の修辞にかかれば、虚構が現実に侵入する。どこまで本当か分からないのに、彼の歩いたその土地で、私も夢を見たくなる。話して歩いて蒐集し、金田一氏のごとく推理を組み立てるのが憎いところ。楽しい読書だった。
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彌月
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何故かこの人の考え方には憧れる。全部が解る程には頭が良くないのだけれど、理解したい。知識が欲しい。
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ハルト
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読了:◎ 日本における奇怪な風習。奇祭。それらがなぜ現在においても残されているのかを考察しながら、日本人観にもせまる紀行文。自身を探偵・金田一耕助となぞらえて旅をして、根底にある、呪術的な因果連鎖的血縁をひらめかしたりもする。寺山らしい土俗要素に満ちており、歴史とはただの物語や伝説でしかなかったものだった彼にとって、この旅は、しかとした現実となり、日本人の概念ともなり、現実の血肉にもなったのだと思った。
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ゆきんこ
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タイトルの、綺麗だけれど恐ろしい響きに惹かれて手にした一冊。書の中でも言っているように、自分を金田一耕助に準えて、日本にひっそりと息づき続けている風習の謎を考察していく紀行文。どの章も、系統は違えど、どことなく浦淋しさと、親子に始まる血縁の柵のようなものを感じる。
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花嫁化鳥 (角川文庫)評価48感想・レビュー13