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中国名詩鑑賞辞典 (角川ソフィア文庫)

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月音
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漢詩を読んでみたいが、どこから?誰から?と、迷っていた時に見つけた一冊。詩の形式、読み方などの手引きに始まり、上代から明清代までの作品が350首。すごくお得感あり。上段に原詩、下段に訓読、すぐ左に現代訳、語釈、押韻、作者略歴、解説という構成で、「春宵一刻直ひ千金」など有名な語句は太字、索引付きなのも気が利いている。韻を踏む漢詩は音読したくなり、まずは耳で音の響きを味わい、次に心で言葉の意味を味わう楽しみがある。が、編訳者の好みなのか、漢詩とはそういうものなのか、類似の題材、舞台、形容が多すぎて、⇒続
月音

⇒途中からいささか食傷した。身の不遇を嘆く詩が多いのは、人生の陰翳の深さが人を詩人にするのかも。そうした中に雄大な山河、杏の花咲く村里、暮らしのひとコマを歌う詩があるとホッと心安らぐ。『妬花歌(花を妬むの歌)』は、夫婦喧嘩の詩。妻が夫に、私と花とどっちが綺麗?と尋ねる。わざと「そりゃ花さ」と答える夫。ムカッときた妻は言い放つ。「“今夜抱花眠”(ならば)今夜は花を抱いてお休みなさいませ」。…『長恨歌』の玄宗と楊貴妃の春の一夜とはまた違う色っぽさを感じるなあ。

01/02 09:45
0255文字
眉毛ごもら
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分厚いので大変読むのに時間がかかったが有名な漢詩がだいたい網羅されているので満足である。李白と白居易は表現がずば抜けてるなと。個人的に長恨歌が読みたくて買ったところがあるのでガッツリ読めて満足である。長恨歌は古典の引用数がめちゃくちゃ多いので概要やら大筋やらはだいたい知っているが原文を手元に置いときたかったのである。思ったより短かったけれど内容が詰まってた。また枕草子に出てくる香炉峰の雪も。大体みんな左遷されてて色々大変だなと。編者の好みだろうが後代の作品は解説が短くなっていったのが別の意味で面白かった。
0255文字
Me
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序章のお叱り洗礼を受け、改めて漢文を学びたくなりました。馴染み深い作家や作品との関わりの余説が興味深く、王維「竹里館」より夏目漱石『草枕』を読み直した次第、斯うした繋がりが遥かな時を越えて今夜その寂寞を味わう、素晴らしき哉。
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さとうしん
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唐詩を中心に日本で愛読されてきた漢詩を紹介。解釈の充実度は類書に及ばないが、その詩をもとにした和歌などを豊富に紹介しており、日本での受容のされ方に重点を置いた作りとなっている。
0255文字
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