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働くことの人類学【活字版】 仕事と自由をめぐる8つの対話(Kindle版)

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Kentaro
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ニューギニアは、700とも800とも言われる言語が話される多民族国家で、タブ(貝殻の貨幣)はトーライ人しか使わない。他の民族は法定通貨のキナを使うので、トーライ人も町ではキナを使い、村に帰ってくると、道端に売っている椰子の実や、タバコ、嗜好品のビンロウを買うときにタブを使う。タブは法定通貨としてキナとの交換レートが定まっている。皆タブが欲しいので、税金などでタブが集まると、役所でタブをキナで買いに走るので、2~3日でタブは役所からなくなってしまうと言う。 貝殻もムシロガイのみしかタブにならない。
0255文字
ikomuro
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読んでいてつくづく、日本では単線的な人生観が主流になってしまっているのだなーと改めて自覚。仕事も人生も何においてもそうだから、レールに乗れないと失敗とか負け組とか言われるし実際に浮上するのが難しい。勿論、他の社会のやり方を参考にすればいいわけでもなく、そこはそれぞれ固有の歴史があるわけだから、やっぱりもがいて見つけていくしかない。「働く」というキイワードで編集されている本だけれども、人類学の様々な論点が散りばめられていて、とても充実している。何回も読みたい。ポッドキャスト配信が元なので、そちらもぜひ。
0255文字
素人
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余白の多い版面と随所に挿入されたイラストが素敵。おしゃれな作りの本だった。「村にいれば食うに困らない」というトーライ人の話を読んで、「現金収入がないと生物学的に死ぬ」(と思わされている)日本のほうが過酷な部分もあると感じた。
0255文字
岸田解
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半ばまで読んで、寧ろ私は「働かないことの人類学」を読んでみたいのだ、と気がついた。
0255文字
Kyohei  Matsumoto
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結構時間がかかったが読んだ。人類学者同士が対談しながら、働くこと、生きることについて考えるというような内容。日本の生き方に窮屈を感じつつも、他の国の話を聞けばやはり日本もいい部分があるなと思いつつ、でもやはり窮屈な部分もありつつ。ルールを守らなかったりしても、何か問題が起きて一文無しになったりしても、誰かが適当に助けてくれるというのが世界の一般的な生き方、そこは本当にいいなと思った。そういう緩いつながりの中で生きているから自己決定がしやすくて、余計な我慢を続けなくてもいい。
Kyohei  Matsumoto

将来に対して一貫性を持つように言われる日本の労働観、これはしょうもないからやめたらいいんじゃないだろうか。世の中がどんどんこの窮屈なやり方いい加減やめてもう少し楽に生きたいんだけど、みたいな空気になっているのは本当にすごく感じる。自由というのを内的なものや自己理念的なものにしすぎる前に、働くこととか、家庭を持つこととか、外側のことも同時に自由にしていく世の中にしたいと思う。とにかくこの本は本当に今の世の中にはびこる考えを揺さぶるいい本だと思う。こういう考え方もあるのか。解決にならなくても肩の荷が下りる。

08/07 08:39
0255文字
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