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火影に咲く (集英社文庫)

感想・レビュー
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kotoriko
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ネタバレ幕末の京都。人生交差点短編集。お話はほろ苦く読後は寂しい気持ちになるものが多かったけれど、歴史上の有名人として名前を知っている登場人物が多くてとっつきやすく、これまで見たドラマや小説等から私がイメージしていた「その人」と今作の彼らとを比較するのは楽しかった。彼らと関わる女性たちの人物造形もそれぞれに魅力的だった。
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えり
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切ない。全体的に切ない。読み終えて、自分がもし幕末を生きていたら、などと物思いに耽ってしまった。もう一度読み返そう
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まめた
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登場する志士、女性がみんな魅力的でした。心を掴まれて読み進めると、次のページでは命を落としたり別れを選んでいたりしていてやるせない気持ちになりつつも、輝く時をひとかけらずつ見せてもらったような読後感でした。検索するとそれぞれの人物の写真も見ることができましたが、この作品を読んでからだと、作中のエピソード含めそういう人にしか見えないと思いました。
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なつくさ
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幕末。かけがえのない一瞬を描き出す6つの短編。少しずつ時は流れて、安政の大獄から大政奉還、そして、戦争の匂いが漂うまで。いつの世にも、男と女があり、争いがある。松門四天王の吉田稔麿が主人公の「薄ら陽」、人斬り半次郎と呼ばれた中村半次郎が主人公の「光華」が良かった。幕末の先の世を目指し、己の信ずる所を進んでいった幕末の志士たちは今の世を見たらどう思うだろうか。技術は、はるかに進歩し、一見、平和に思える世界で、それでも苦しむ誰かがいる事実をどう思うだろうか。
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きじょん
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高杉晋作、坂本龍馬、中村半次郎、沖田総司など幕末の名プレーヤーたちの姿を、傍らにいた女性たちの視点で描く短編集。反発を覚えながらも晋作に恋い焦がれていく芸子の心象風景が印象的。晋作大好き読者からすると、男性作家だと「さすがは晋作兄貴!」的な英雄譚になるところ、木内さんは、セクシー晋作にfallingしていく女心の綾を描く。 登場人物には長州弁、土佐弁、薩摩弁を話させていて、作品に躍動感を与えているが、とりわけ江戸弁の活写がお見事。木内さんは東京出身とのこと、江戸弁を操る人がおそらく身近にいたのだろうな。
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kawa
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幕末の京都、公武合体派と討幕派の揺らぎの中で生きる志士たちが主人公の短編集。沖田総司や高杉晋作らビックネームのそれも楽しめるが、どちらかと言うとマイナーな人物、吉田稔麿「薄ら陽」、岡本健三郎「徒花」、中村半次郎「光華」が下士としての葛藤、ひがみ、不器用な恋がバランスよく描かれていて印象的。岡本の眼を通じた龍馬の人物造形も読みごたえあり。いつも期待を裏切らない著者の作品。他の幕末ものも意識的に読んで見ようと思う。
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カノープス
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本質的に長編の人だと思うが、短編でも力量を示す。男女の機微の迫り方に唸る6編。本書における梁川星巌のセリフ【世の中には現実(うつつ)より確かな真(まこと)がある】とは木内作品の真髄をズバリと表しているのではないか。どれだけ資料を読んで書いても到達できない高みがある。見てきたような嘘、をこれだけ見事に鮮やかに描ききれば木内の勝ちなのだ。なぜ木内昇は江戸、幕末~昭和初期を舞台にするのか?真心を描いても違和感がない時代だからだ。そういう時代のものしか書きたくないのだろう。令和や平成に木内が書きたいロマンは無い。
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けやき
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幕末の志士たちをそれを支えた女性たちを通して描き出す短編集。高杉晋作に人として認めてほしかった君尾を描いた「春疾風」がベスト。中村半次郎とさととの関係を描いた「光華」や龍馬を意識する岡本健三郎とたかを描いた「徒花」もよかった。
ブルちゃん

それを支えた女性たち。なんだか切なそうやねー🥲✨

05/24 08:46
けやき

ブルちゃん やっぱり幕末の男と女は切ないねぇー(>_<)

05/24 11:49
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茅渟釣迷人
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古本
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練りようかん
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ネタバレ幕末の京都が舞台の短篇集。光り輝く人の傍にいた人々は天分を悟りながらも希みを捨てなかった。切ない儚いと思う一方で胸のすく場面もあり、心の裡は歴史の大人物でなくても読ませる物語を持っているんだと感じた。最も面白かったのは「呑龍」。沖田総司が通う診療所で知り合った同じ病の婆。正体を隠す沖田、婆は途中で正体を消失し謎が残る味わいが好みだった。墓を立てた動機の一端は史実と創作の共存で、読後色々に上手いなと実感が迫ってくるのも楽しかった。スポットの当て方が木内さんらしい、この時代に立って見える景色があるのだろうな。
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hrmt
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久しぶりに幕末志士作品。京での日々や女達とのかかわりの物語。たった一世紀半前の実在した人物だから写真が残っている人も多く、登場人物をネット検索しながら想像も感情もさらに膨らむ。志半ばで散った志士たちも、激動の時代を共に過ごした女達も、当然ながら今の私たちと何ら変わりない感情を持つ。「薄ら陽」「春疾風」「徒花」「光華」が好き。稔麿の求めた日溜まり、高杉に認められようとした君尾、龍馬への複雑で卑屈な罪悪感をタカに向けた健三郎、さとの幸せを願い別れを決意する半次郎。どれもかけがえのない想いだった。
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ちゃま坊
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幕末のオールスターが次々と登場。梁川星巌、吉田稔麿、沖田総司、高杉晋作、岡本健三郎、中村半次郎とそれにかかわる女たちの短編集。 池田屋事件で殺される吉田稔麿の視点と殺す側の沖田総司の視点の対比が興味深い。
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グランくん
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沖田総司、高杉晋作、坂本龍馬、中村半次郎、幕末維新を駆け抜けた男達、その彼らそれぞれと関わった京の女性達を綴った短編集です。全編に渡り、儚く切ない想いが溢れます。
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piro
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幕末の京都を舞台に描かれる短編集。歴史の中で脇役の人々の目線で語られる激動の時代がとても興味深く感じられます。直前に『燃えよ剣』を読んでいたので時代背景の予習は十分。病に伏せ始めた頃の沖田総司を描いた『呑龍』が一番心に残りました。若き会津藩士との邂逅と別れ、自分と同じ労咳を病む老婆との交流は、激しい時代の流れと違う時間が流れている様。総司が置かれた状況とその後を知るだけにグッときます。高杉晋作に想いを寄せる祇園の芸子君尾を描いた『春疾風』も良かった。どの短編も時代の空気が感じられる作品です。
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小椋
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幕末を舞台とした短編集。木内さんの小説は史実との絡めかたが本当に素晴らしいなと思います。沖田総司の「呑龍」が一番好きでした。
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スターリーナイト
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2023-09
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広瀬研究会
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吉田稔麿の登場する『薄ら陽』が最も面白く、中村半次郎の恋を描いた『光華』がそれに次いだかな。高杉晋作や坂本龍馬を主要人物に配した作品もあるけど、他者の視点を通して描かれている分、そんなに掘り下げられてはいない感じ。短篇で主人公にするのはもったいないってことかなって思った。木内さんの小説の特色の一つである、方言による情感豊かな会話文は今作でも堪能できた。長州、土佐、薩摩の訛りに上方言葉。どれもグルーブ感があって心地いい読書でした。
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まめこ
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★★★★★帯から想像するにタイトルは、熱く明るい炎が志士で、傍らで咲く女という想定なのかな?でも炎の熱で身を焦がし、明かりで己を見つめるのは女ばかりではないような。「紅蘭」は妻として高弟としても届いていなかった無力感、「呑龍」は布来さんと柴くんの似て異なる抗えない死への思い、特に「春疾風」の君尾さんと「徒花」の健三郎くんの色恋を超えた嫉妬と敗北感を表すタイトルが秀逸!
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ぎすけ
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幕末期の、立場も年齢も性別も様々な人たちの、激動の時代に流され、それぞれの思いや葛藤などを描いた短編集。梁川星巌の妻、紅蘭や、岡本健三郎、中村半次郎、君尾等、沖田総司を除けば、渦中より少し外れた人達のイメージを持ちつつも、同士との身分差や女性であるなどを描きつつも、普遍的な人間の心の動きが、登場人物たちを魅力的に描かれている。特にこの中の中村半次郎は男前。
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すずゆい
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★★★★★ 木内さんの書かれる作品は濡れた土の雰囲気がする、と常々思っているが、この話もそういう感じ。ゆったり生々しいというか、どの話もリアルだな、と思う。どの話も魅力的だが、新選組好きとしてはやはり沖田総司の話が1番好きだ。遣る瀬無い気持ちが1番感じられる。これを機にまだ読んでない木内さんの作品も読んでみようかな。それにしても幕末はおもしろい。
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にこ
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ネタバレ半次郎の話が良。
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ソーダポップ
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動乱の時代に埋もれた脇役六人の短編集。それぞれに考え、感じ、悩みそして集まって時代を動かした。幕末の京を駆けた志士と、想いを交わした女たち。歴史の影に咲く人たちが生きた、かけがえのない一瞬を描き出した素晴らしい著書でした。
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こうちゃん
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幕末の主役ではないが、端役でもない人達の短編集。みんな純粋だけど不器用。それでも気高いと感じる人もいるのだろうと思う。
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はるかな
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木内昇さんの本を何冊か読んでみて、ついに苦手な新撰組にトライと思いつつ、分厚いのはハードルが高いから本書に手を伸ばす。 しかし、特に新撰組の話でもなく、その時代に生きた男たちと、それに関わった人たちのお話だった。日本史が頭に入ってない私には、幕末の人間関係や背景を知るきっかけになった。 ほかの作品も読んでいきたいと思うけど、600ページはハードル高いなあ。
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木賊
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女性の目を通して、女性との関係を通して、幕末の偉人達を描き出す。短編6本収録。彼等が命を懸けた倒幕或いは佐幕という時代のうねりとは別の視点から、彼等の一側面が繊細に浮かび上がるさまが素晴らしい。『春疾風』の高杉晋作と同じ視点に立とうと奮起する君尾がとても良い。『呑龍』の沖田総司と布来の関係は、何と名付けて良いかも分からないが、同じ死病を患った二人の交流が暖かくやるせない。
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ゆか。
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木内昇さんの、心情の描き方が好き。愛があって細やかだと思う。登場人物は真面目で信念があって、でも生きるのが不器用な人達で、共感しかない。6編の中で沖田総司と同じ病の布来という老女だけ架空の人物で想像力が掻き立てられる。 他の人物は写真も残っているので、この本を読んでから写真を見るとリアルに感じられ、時間は今と繋がっているのを実感した。
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KT1123
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詩人柳川聖厳の妻でやはり詩人の紅蘭、池田屋で落命した吉田稔麿、新選組の沖田総司、芸妓の君尾、坂本龍馬の幼馴染(?)岡本健三郎、薩摩の人切り中村半次郎をそれぞれ主役にした、幕末の短編集。登場人物は、沖田の話で出てきた「沖田氏縁者」以外は、脇役でも実在した人物とのこと。話も、沖田以外は倒幕側で、そちら側はちょっと疎いので、なかなか新鮮に感じた。なんというか、登場人物がみんな一途で泣きたくなるくらいだった。
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みっちゃんondrums
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幕末、血なまぐささの一方で、人は人と触れ合って想い合っていた。実在した登場人物たち、本当にこの作品集にあるような日々を送ったのかもしれない。小説の中で彼らは生きていた。長州弁、薩摩弁、土佐弁、江戸弁、そして京都弁、会話がリアルだった。『徒花』で坂本龍馬が説いた、戦わずに世を変革するやり方、当時は理解されなかっただろうな。現代でも難しいが。実は、幕末にあまり興味がなかったが、少し目を覚まされた。高杉晋作って、そんなに凄い人だったのね。
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Y.yamabuki
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幕末に材を取った短編集。儘ならない状況の中で、ふと心に灯った温かいものに一瞬癒される男、思いながらも本心を明かせぬ男。強い信念を貫く女、控え目で純粋な女。その一瞬が、その秘めた気持ちが尊いと思える。立場は違えど皆もがきながら生きている。そして思いは時代と共に消えて行く。新撰組も倒幕派も同じ時代を生きた差程変わらない若者なんだと改めて思う。どの話も切ないけれど温かく、読後感も悪くない。登場人物の殆どが実在の人達でツーショットの写真まで残っているのは驚きだった。
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陽ちゃん
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幕末の志士と彼らに縁の女性たちとの短編集。時代が時代だけに素直にハッピーエンドにはならないけれど、各々一生懸命に生きたんだな、と思いました。
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はちみつ
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幕末を題材にした小説はあまり読んでいないのですが、高杉晋作など、名前だけは知っているという人物に興味を抱きました。坂本龍馬などもし暗殺されることなく生きていたらどんな世の中になっていたんだろうと思った。
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earlybird_kyoto
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木内昇さんが幕末を描いた作品はいくつか読んでいますが、新撰組隊士を描いた『幕末の青嵐』『地虫鳴く』がとても好きです。本書にも沖田総司や土方歳三、永倉新八が『呑流』に登場しますが、やっぱりいいな、と思いました。何がいいのかということについては、解説の藤田香織さんが書いておられるとおり、「見て、聞いて、歩いているような臨場感」を感じられるのだと思います。他にも吉田稔麿、高杉晋作、坂本龍馬、中岡慎太郎、中村半次郎らが懊悩したり、世を変えようとかけずり回る姿が生き生きと描かれていて、大満足の一冊でした。
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ヨノスケ
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ネタバレ幕末に暗躍した新選組と女性達が主役の小説だった。中でも、剣術では最強の沖田総司の優しい人柄に惹かれた。総司を呑龍と呼ぶお婆さんとの関係が微笑ましくも切ない。志しを全うしようと、死と隣合わせに生きた彼ら、自分とは生きる世界が全然違う。が緊迫した時代の彼らと女性達の生き方に触れられて、私はこの本を読んで良かったと心から思った。
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ながしのヨッシー
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短編は良い。隙間の時間で楽しめるからだ。 本書の中で、特に【薄ら陽】がいい。 間者である吉田稔麿に灯が射した。 束の間に出逢った女の始末に魅せられたのだ。 閂の掛かった藩邸の門は、こだまのように、稔麿に降りかかる。 「たかが、下僕ひとりではないか」。 若者が早死にするのは、つらい。
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エドワード
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繰り返しドラマの舞台になる幕末、激動の京都に集う、お馴染みの志士たちの陰で健気に生きる女たち。どの章も彼女たちの一途な愛が胸を打つ。池田屋で命を落とす長州の吉田稔麿と、小川亭の若女将・てい。沖田総司と診療所ですれ違う老女・布来。祇園随一の芸妓・君尾と高杉晋作、井上聞多の邂逅。土佐の岡田健三郎は、寄宿先の売薬商・亀田屋のタカとの約束のお蔭で、坂本龍馬暗殺の場から逃れた。薩摩の中村半次郎は煙管屋の娘・さとと二人で写真を撮る。一瞬一瞬を命がけで生きたことは男も女も同じだ。尊さにおいて歴史は愛に遠く及ばない。
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好奇心
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6編とも幕末に名をなした人物、一時期に咲いた淡い恋物語であった、明治に入り長生きしたのは弥二郎と健三郎の二人だけ、他の4人は時代に起きた事件の中で短い人生を終えた 運よく結ばれ夫婦になったのは梁川星巖・紅蘭 沖田総司の中での柴司の最後には無念の気持ちのみどんな人物になったのか、弥二郎と君尾との間にできた子供はその後どうなったのか興味は尽きない、吉田利麿・てい 沖田総司・お婆さん 光縁寺その墓みたことがある、岡本健三郎・タカ 中村半次郎・さと 時代とともに皆 消えたしまった
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Erika Suzuki
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切ないなぁ、、、。高杉晋作と君尾かっこいいなぁ〜。
0255文字
ak
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全体的にゲームでいうバッドエンドがズラリ。 読後が良いかと言われると、後味はあまり良くは無い…かな。ハッピーエンド好きにはお勧めしないかも。 幕末という時点で、それはいた仕方ないとは思うけど。 とあるゲームの影響で、沖田総司と布来のエピソードは、沖田君→森久保さん、土方さん→三木さんで脳内再生して読んでしまいました(笑)
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えみ
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一寸先は闇。しかし、その闇にも色がある。明日の命さえままならない動乱の世で、死を常に身近に感じながら幕末を駆けた志を持つ者たちの面影を闇の中に見る。張紅蘭・吉田稔麿・沖田総司・高杉晋作・坂本龍馬・中村半次郎。行き場のない想い、殺伐とした熱狂、血の花が咲く京の都。佐幕も倒幕も関係ない。泥水の中でも美しい花が咲くように、どんなにその手が血で汚れようとも心が嫉妬で染まろうとも彼らの生の中に鮮やかな華は咲く。誰一人恥ずべき道は歩んでない、己の信じる道をただ歩む。それが愚かでそこが魅力。だからこの時代が好きなのだ。
ショースケ

いいレビューですー。胸が熱くなります!

08/21 23:15
えみ

ショースケさん☆ありがとうございます!小説を読んで熱くなった思いをお伝え出来ていたら嬉しいです♪

08/22 05:28
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火影に咲く (集英社文庫)評価90感想・レビュー39