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沈黙のちから

感想・レビュー
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たかふろ
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「多くの人にとってコトバは言語だが、画家にとってそれは色や線になる。音楽家にとっては旋律や和音がコトバになり、彫刻家にとっては形や姿がそのはたらきを担う。香りにコトバを読み取る人もいる。  場がなければ絵を描くことができないように、沈黙がなければ音楽を奏でることはできない。空間がなければ彫刻を置くことはできず、香りが舞うこともない。色、音、香りなど私たちが感覚するものはすべて、余白によって包み込まれている。」
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tetekoguma
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マックス・ピカートの『沈黙の世界』は大学生の頃教養書として読むべき本のリストのたぐいでよく見ており、入手しましたが読む機会がありませんでした。言葉にしがたい大切なものがありますが、そうした沈黙について考えたくこの本を読んでみました。普段はいかに言語化するかという事を考えていますが、言語化できないものは何かという問いを立てることで自分の思考が深まるのを感じました。
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Ryuya  Matsumoto
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静かで力強い、そんな印象の本でした。まだまだじっくり考えたいことがたくさん。何度も読み返したい本です。
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あなやまや
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3184冊目。著書の本は5冊目になる。稀有な深い文章を書ける方である。受賞多数も頷ける。何より自分と相性が合う、その理由は大好きな先人や芸術家が引用されているからだ。空海、中島みゆき、池田晶子、太宰治など。著者の恩師である井筒俊彦や、運転手まで著者の筆にかかると、宗教や芸術をめぐる思索編のピースとなる。さて、イエスとは誰であろうか。新旧聖書とは何であろうか。答は少なくとも何億通りあっても良いのだ。本書では文字の糸を紡いで、沈黙や、文字にできないことを伝えているのではないか。読後に何かが残る。
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ごま
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深秘 人に頭を下げたくらいで品は下がらない 人に頭を下げさせた時、品が下がる 亡き者達との新しい日々 言葉の蓄え、備え
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int
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引用文もよかった。
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KAZOO
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若松さんの本はいつも何かを与えてくれます。この本では大きく分けると、詩について、言葉の終わるところで、信じるということ、の3つの章に分かれてそれぞれ楽しい話が収められています。「詩について」では様々な詩人の詩について論じられていますが、私の好きな歌手の中島みゆきさんの詩について論じられていてびっくりしました。また「言葉の終わるところで」ではミヒャエル・エンデの「モモ」についても論いられていました。「信じるということ」では「聖書」の読み方が印象に残りました。
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いのふみ
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若松さんの本を読むといつも、こんなふうに深くものを考えたいと思う。
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やまもと
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難しかったけど、面白かった
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田邉 のぞみ
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熊本 長崎書店にて
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まさひーる
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☆3 やや衒学的な表現も散見されたが、若松氏の著作に通底する真摯な祈りと言葉(コトバ)への信頼がこの本でも感じられた。日常生活の悩みや他者との比較で苦しむこともあるが、若松氏は、一人思索を深める時間を持つことの大切さを思い出させてくれる。
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kumoi
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受け入れがたい要求を飲み込んで作業をこなした後、家に帰ってベットに寝転んだときにこぼれる呻き。声にならない鬱屈した想いが渦巻き、笑いが込み上げる。自分は一体何をやってるんだ?時々、昨日までの自分と今日の自分が同じ人間であるということに驚く。なぜ息を吸い、米を食べ、眠るのか。最も基本的な行為であるにもかかわらず、それ自体の意味を考えてしまう自分がいる。そんな疑問が湧いてくる夜はもはや黙って眠るしかない。人生にそもそも意味なんて無かったんだ。太陽が昇り朝を迎えたとき、いつも通りの自分が歯を磨いている。
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ganesha
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「詩歌は生活と人生の告白であり、祈りである」という批評家による、言葉と沈黙についてのエッセイ。高崎市で出会った女性の年賀状のエピソードと手紙に書かれた行間を読むこと、「与えられた信仰に迷いを覚えたこともあったが、今では誰にとっても信仰は与えられたものなのではないかと感じるようになった」という一文が印象に残った。
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まちこ
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悲しんでいる心をそのままに 慈しみ悲観に暮れることもそのままに それでも勇気がわいてくる文章でした。 コトバがあふれてくる この感覚を鋭く持ち続けていたいです。
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和田 信久
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多数の詩が掲載され解説されています。その中でも中島みゆきさんの詩集の中にある一説を紹介されており、「頭を下げたくらいのことで人品は下がらない 頭を下げさせようと図ったときにこそ人品はさがる」とあり、自身にもよくよく刻んでいこうと思います。最後に教皇の話もあり、「いじめ」「自殺」など現代社会の問題にも書かれている。色々な価値観の相違があるが、人は人の中でしか、いのちを輝かせられないとも。人との交わりが人を幸せにするし、される。 明日も人と関わろう、幸せにもなりたいし!
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くり坊
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本書第三部にあたる「聖書の読書法」という箇所を読みました。著者曰く「もしも、本をほとんど読まなかった頃の自分に助言できるなら、芥川龍之介のような短編小説もよいが、誌を読めというかもしれない。ことに『旧約聖書』の詩篇がよいと伝えたい。」(138頁)とあった。著者は岩波文庫にある関根正雄訳 https://www.iwanami.co.jp/book/b246934.html から引用して紹介していたが、関根正雄訳、手元に置いておいたほうがよいかな?と思い始めた読書経験でした。
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あお
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ネタバレ短歌は生者が亡き者たちへ送ろうとする手紙だった。詩歌があるところには必ず余白と沈黙がある。悲しみにあるとき人は言葉を探す。避けがたい悲しみに生きる意味を与えてくれる言葉を本能的に探し求める。悲しみを慰めるちからはほかでもない「かなしみ」ということばそのもの。「悲しみ」が「愛しみ」へと姿を変える。悲しみは愛するなにかが失われるときにだけ生まれる。現代人は、過度に言葉を用いているのかもしれない。そればかりか、言葉を多用するあまり沈黙のはたらきを見失っているのかもしれない。タイトルに惹かれた。想像と若干違った。
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はやしやもり
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本の中にある何気ない話の流れからふと現われる詩聖についてのやり取りは、ああ、この一行に出会うために何十冊も読んできたんだと腑に落ちる、そんな本だった。詩とかよくわからないし、むしろ苦手という人に強くおすすめしたいです。
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nranjen
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強く心を揺さぶられる本。著者の本は初めて読んだ。言葉をこえたおもい、空海の言う「深秘」、井筒俊彦の言う「コトバ」こそが、生きたものと死者をもつなぐ、そして今と過去をつなぐものなのだと理解した。それこそが詩の行間、言葉で綴られていないメッセージ、まさに沈黙なのであり、それは現れていないからこそ感知しなければ見出せないものなのだ。後半で教皇フランチェスコの言葉にも強く打たれた。言葉を出せないもののコトバにも耳を傾けなければならない。「傷の痛みに叫ぶ兄弟の声に耳を塞いで良い人はどこにもい」ないのであるから。
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読書ノオト
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折に触れて、若松さんのことばをすがるように読む。そこには、僕が必要としていた解像度で、心が、風景が、コトバが、誠実に、丁寧に、文字化されている。若松さんは、「文字化できない」ということを文字化することで、読み手の心が内省を始める余白を作ってくれる。そこには、深い沈黙がある。悲しみや、苦しみ、苦難や、孤独。様々な事象に「意味」と「説明」を求めがちな現代において、沈黙の欠如を憂う。心眼で観ること。心耳で聴くこと。「目的」と「ゴール」にのみ向いているその視線を、足元とそこにある一本の道に戻してくれる一冊。
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urigaya
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表紙のホルンのイラストにひかれて拝読。茨木のり子さんの詩を引用したり、著者独自の死生観をていねいに表現し、読後、しばし、沈黙にひたることとなった。他の悲しみを「共感」ではなく「共振」する、というフレーズは、シンパシーとエンパシーの関係に近いと感じた。そして「妙」という不可思議なはたらきと「美」との関係も、考察してみたくなった。
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nanaco-bookworm
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私があまりにもここに語られていることから遠過ぎて身が小さくなるような思いで読み終えた。
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なおみ703♪
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マイブーム若松英輔。沈黙や余白を意識して大切にしようと思った。心耳で聴いて読んで味わいたいと思った。「場がなければ絵を描くことができないように、沈黙がなければ音楽を奏でることはできない。空間がなければ彫刻を置くことができず、香りが舞うこともない。色、音、香りなど私たちが感覚するものは全て、余白によって包み込まれている。宮沢賢治に「無声慟哭」という詩がある。天空を揺るがすほどの声になるはずの慟哭なのに、声にならないというのである。言葉にならない慟哭を、賢治は余白と沈黙というコトバによって歌いあげた。」
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spike
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今まで読んだほかの著書同様、きれいな日本語で、丁寧に思考をなぞる文章だと思う。こんな文章が書けるようになりたい。キリスト者として、聖書さらにはキリスト教について語るボリュームが大きいが、そこは(中高カソリック系の学校にいたのに)残念ながら十分には自分の中に響かず、、、
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くらーく
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若松氏はクリスチャンだったのだね。なるほど、どこか神父(カトリックかな?)のようなにおいがしないでもない。 悲しさ(哀しさ)があふれる文章が多いけど、行間にはもっと深い悲しみを感じるのは、TVで見かけた若松氏の印象が加わってのものだろうか。詩を語っているからだろうか。 確かに年を経るとともにうるさく感じる。年齢にもよるけど。間よりも結論が先の時代だしな。そんなときに沈黙を語る。。。深いなあ。 あと、他のレビュアーさんも書いていて気付いたけど、確かにフォントが奇麗。亜紀書房さん、いい仕事している。
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ナオキ
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優しさが感じられて心地よい。心耳(しんじ)という言葉を使うことはないかもしれないが覚えておきたい。
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ゆー
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最後、キリスト教に関する記述が多く、キリスト教に無知の私にとっては理解が深まらなかった。
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trazom
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最近の若松先生は、自らの創作を含め詩を扱う文章が多い。本書の第1章も「詩について」だが、詩(というより韻文全般)に全く適性のない私には、理解は十分ではない。後半の「信じるということ」がいい。「NHKこころの時代「それでも生きる コヘレトの言葉」(小友聡先生のユニークな一冊!)に投稿された文章の引用だが「ヨブの敬虔すら、神からの愛によってもたらされているように映る」と言える若松先生の信仰の強さが羨ましい。言葉への感性鋭い先生が、敢て「現代人は言葉を多用するあまり沈黙の働きを見失っている」と問う意味を考える。
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宵待草
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随筆家・批評家の若松英輔さんの著書を読むと、敬愛する松岡正剛さんに次いで、何時も読後の付箋やメモ書きが残されるのです。 此の『沈黙のちから』はあとがきに記される『言葉にならないものを「心の耳!心耳(しんじ)」で聴く』 『自己と時と沈黙が一つになるとき、何かが起こる』 『何かを語ろうとする前に沈黙する事』 『沈黙を強いられる場所に身を置くことの重み』、、、私の心の奥に静かに深く染み込んだ言の葉!  頁13『詩歌は生活と人生の告白であり、祈りである 真に告白するとき、人はどこかから 、、、コメントへ続く
宵待草

No.3『リスクな言葉』 No.4『アートな言葉』、、、其々の内容に正剛さんの其の時期のご年齢と出典や対談が書かれて居ますので、興味の在る箇所が更に拡げられますので、私はとても好きなシリーズです 兎に角、膨大な書籍を発刊されていらっしゃいます 特に日本文化への造詣の深さには、本当に『知の巨人』と云われるのが頷けます 私の内では、最も教養の在る方と認識して敬愛して来ました 余りお役に立てないコメントでごめんなさいね🙇 何時も有難うございます 宵待草

10/06 20:59
宵待草

びわこっこさん コロナ禍が落ち着きましたら、ご子息やお嬢様の居らっしゃる関西へ帰られて、其の後に東京へ立ち寄られるなら、東所沢ですが、ご一緒出来ますね!💫 兎に角はコロナ禍が1日も早く終息するのを祈るぱかりです!✨ 宵待草

10/06 22:39
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0255文字
ネルシュン
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若松英輔の書いた本を読むと、毎回いくつもの心に響く言葉に出会う事ができます。
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今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン
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出版社主催の若松さんのZOOM参加権と一緒に書籍を申し込んだのに、仕事で間に合わなかったという(号泣)。言葉以外のものとしてメラビアンの法則など引き合いに出すなど、それこそわかりやすい形に縛られている証拠であろう。言外のものがあるということ、それは現時点では言葉にできないもの、しかし真剣に伝えるためにはそれを言語化しなくてはいけない、という思いを伝えるためには沈黙を乗り越えて言葉を磨き上げることが必要であると腑に落とした。しかしフォントが美しい。これこそが文字以外、文字以上に訴えかけてくるものであろう。
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双海(ふたみ)
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ネタバレ群馬県の女性タクシードライバーのお話が特によかった。「現代では大学などの教育機関でも何の反省もなく「人材」という言葉が用いられている。教育はどこまでも「人間」を育み、その人自身に内在する何かが開花するのに寄り添う営みでなくてはならないはずなのに、社会に有用な「人材」を育成する場になっている。何が「有用」であるかは移ろいやすい。「有用」でないと判断された「人材」は不要であるとみなされる。」
双海(ふたみ)

宵待草さん こんばんは!今しがた帰ってきました。そうですね、安定感があって期待を裏切らないですね(*^-^*)

10/06 21:28
宵待草

双海さん お仕事お疲れ様でした ゆっくりなさって下さいね✨ 何時も有難うございます ご自愛下さいね✨ 宵待草

10/06 21:35
8件のコメントを全て見る
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コキア
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秋の始まりを過ごすのにぴったりな、 若松さんのエッセイ。 言いたいことを言わなかったり、言えないこともある そんな、声にならない声。   「心眼」とはよく聞く知られた言葉だけれども、 「心耳(しんじ)」はあまり知られていない。 心の耳で聴くこと。 沈黙に耳を傾けること
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