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「私物化」される国公立大学 (岩波ブックレット NO. 1052)

感想・レビュー
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tabine_sora
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「選考会議議長の記した「主体的」の一語は、総長選考を象徴的な一例とする大学ガバナンスにおいて、その大学の教職員の「主体性」が奪われ、「非主体化」状況をおのずと明かしている。それによって、教職員にとっては不透明・不公正極まりない総長選考プロセスが、選考会議の想定する「社会」に対しては「透明・公平」なものになるという、「さかさまの世界」が現出するのである」
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zoe
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2021年。大学運営が一部の人間に独断で進められてしまっているという本。大学運営の民主主義がなくなるという角度からのファクトと主張。学問の自由や教育が経営的な切り口で疎かになるという。でも、大学の研究力は低下しているものの、教育に対する評価は上がってきたという話も聞いた気がしますし、この本で取り上げられた東大債の金額も、東大や地方大学への交付金学などと並べたり、装備庁からの研究資金についても、自分で少し掘り下げてみれば、印象が変わるのではないでしょうか。問題のベクトルは自分で認識すべきかと。
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とろりんとう
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お気に入りの方が読んだ本。国主導で進められている国公立大学のガバナンス改革だが、学長選出の不透明さ、学長の独断専行、そして全般的な説明不足。今、千葉大でも起こっている。国公立大学は国の施策に左右される面はやむを得ないが、近年の政権から続く説明不足と独断専行に似て、とても憤りを感じる。一方で、大学の授業でも昔ながらの内容を続けているケースは残っていると思うし、現代に合わせた教育システムへの改変が必要な時期でもある。既存教育者達がその抵抗勢力の可能性もある。だからこそ、両者で期限を決めて徹底的に話し合うべき。
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小麦茶
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ネタバレ反自民の思想強めの内容。絶対これ著者は人文・社会科学系の教授だろと思ってみたら教育学であぁという感じ。この様な経緯があるので全面的に納得はしないけど、トップの独断が増えている、という方向性であるということは読み取った。思想強めなので本当か?というのはかなり思うところがあるので他の文献とかも確認する必要あるとは思うけど、大学って昔から酷いところだという話しか聞かないので、正直昔からこんな感じだったけど表面化しただけじゃない?という気もしなくもない。
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ゆゆ🩰🏳️‍🌈🏳️‍⚧️
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2004年の国立大学法人化や、以後の安倍政権下での通知や国大法改定による介入の問題を、7つの大学の教員がレポートした本。学長への権力集中、そして学長と政治権力の癒着が一貫して問題とされている。各大学ともに、とにかく目を覆いたくなるようなレポート。最後に掲載された、田中純先生のご論考が白眉。あくまで具体的な東大総長選の問題を、しかも論点を絞って論じながら、それまでの各大学での惨状の同一の構造を明快に浮かび上がらせるその人文知には脱帽した…。
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Atsumi_SAKURADA
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大学から響くカナリアの声です。
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寿児郎
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数々の国公立大学が、新自由主義的な改革によってその民主制が骨抜きにされズタズタに蹂躙されている実態を知った。 学長選考は恣意的なものにされ、明らかにおかしいのにその声が届かない、是正する術もなく改悪されてゆく経過を見ていることしかできない絶望的な無力感を感じた。 大学というものは偏差値や特色など受験に直接的に関わる部分だけ注目されるが、このようなガバナンスは人々の目に触れにくいので、非常に意義深い書籍である。 今もまだ大学の崩壊は現在進行形で続いているので、注視していきたい。
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おぎゃ
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官僚や政治家が世の中のうつろいや多様性に耐えられなくなってるんだと思う
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檜田相一
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わざわざ書くまでもないが、「ひどい」という感想しか出てこない。「ガバナンス」という耳障りのいい言葉の陰で、独裁的な大学運営がなされている。「学園民主化」という古臭いスローガンを今こそもう一度叫ばなければならないのかもしれない。
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つっぷー★
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タイトルの意味以外、難しすぎて全く理解できなかった…
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ひつまぶし
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これまでの決まり事を何の根拠もなく無視して、勝手なことを始めたやつがいるということ。背景には日本学術会議の任命拒否や軍事研究推進もある。大阪の「橋下改革」は密室化できないところを劇場化し、民主的な手続きを踏んでいる演出でごまかした。国公立大学では密室で決めたことを平気でゴリ押しできているというだけ。おかしなことに反対するコストは膨大だし、組織としての大学の体制もズタズタに改革されれば、研究力が落ちるのは当たり前だろう。改革者ぶったやつらが一番損失をもたらしている。これがおそらく社会全体に広がっている。
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裏山のカラス
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改悪です。 1.学長は医学出身なら、医学関係の教員・経費が拡大、ほかの学系は縮小する。 2.市立大学のA教授の為、よく国会まで持ち込むんだ。笑わる。(その副学長は韓国人らしいよ) 3.学術自由について、元々良くないので、悪化しただけ。 最後、日本の人文・社会系は元々世界のトップレベルにはないのに、今より後退。人文・社会系は長い時間(百年単位)を費やさないと発展できないのに... ...
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ヒラマサ
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この国では客観性と手続きを重要視する科学の現場でさえ、恣意によって自治や自浄作用が脅かされている。最近の内閣による議会軽視とも重なる。衝撃的な内容ですが、日本の大学の残念な現状が短時間で嫌というほどわかる良書です。こういう内容に無頓着にアカデミックをやったらいけないとも思いました。こういった状況でしかし、自分の分野が優遇されていたらそれでも加担せずにいられるでしょうか...?優遇された後に糾弾することができるでしょうか...? Kindle Unlimited対象!
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くらちゃん
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「法人化以降、国公立大学がヤバい」と色々なところで聞いていたので何となくは知っていたけど、誇張でも何でもなく思っていた10倍ヤバかった。
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nobuharuobinata
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国立大学法人化法(2004年)は学長権限及び学長を選ぶ学長専攻会議の権限を強化した。それが各地の国立大学にもたらした影響を報告したもの。トップ総合大学から単科大学まであり。国立大学法人化法一部改正法が2021年に成立し、2022年度から学長専攻会議が「学長選考・監察会議」となっている。これからの帰趨はいかなるものであろうか。
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mkk
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下関市立大学の事例が怖すぎる。国公立でもブラックなところはあることを知る。
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ヒロユキ
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悲しいけど、そうだよなぁと納得してしまう
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hm_mikarin
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ネタバレ想像した以上に国公立大学は壊滅的状況に向かいつつあるようだ。大学という学問の府が、管理統制の場になりつつあるのか。学問の発展に大切なのは、研究環境。自由な発想が削がれ、大学の内部闘争に煩わされれば、研究が捗るわけない。「言うことに従う」という資質を研究者に求めるのは、お門違いだろう。
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Shinki
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学長を押さえて大学を支配し日本の征服を目指している悪の組織(たぶん行政)があるのではと思ってしまいました。
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大泉
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近年の大学改革によって教授会の機能が弱まり学長の権限が強化された結果、各地の国公立大学で国や一部財界の意のままに「私物化」されている様を告発する。真理の探究を使命とする学問の府であるべしという大学教員の志と、税金が投入されているのだから「役に立つ」ことをせよという国家との葛藤・緊張関係が一気に噴出した例として、学術会議の問題ともパラレルだと思う。
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trazom
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昨年、母校の総長選考に少し関わることがあり、従来とは様変わりした選考プロセスに驚愕した。小泉改革によって、国立大学に経営重視の観点が持ち込まれ、学長や部局長の選考から学内自治が排除された結果、「私物化」と受け取られかねない学長独裁を招いている現状が紹介される。大学には「大学の自治」「学問・研究の自由」が何より大切だという考えは古いんだろうか。大学には、経営重視の「企業体」というより、社会の「コモンズ」であってほしいと願う自分の考えは間違っているのだろうか。知れば知るほど、暗澹たる気持ちにさせられる。
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みさと
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国公立大学が独立行政法人化されて以来、「自治」から「ガバナンス」へ、「運営」から「経営」へ、合議からトップダウンへと大学の持つ文化や組織のあり方が次々と変えられてきたが、個々の大学の変化ではなく日本全体の問題だと提起する。日本学術会議が大学の軍事研究に反対する声明を出したことに起因する政府による学術会議会員任命拒否と同じように、政治が大学を従属化させようとの意図が見える。驚いたのは、北大総長によるパワハラ解任が、実は証拠不十分のフレームアップであった可能性があること。その総長も軍事研究参加に反対していた。
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よきし
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日本の大学が相当ヤバイと思っていたが、改めてマジでヤバイということを突きつけられたブックレットであった。国公立大学でこれだから私立はもっとヤバいところもいくらでもあるのだろう。高等教育というものが本当に崩壊して「私物化」されているというのはまさに新自由主義の恐ろしいところで、これにどう立ち向かうのか、頭が痛い。別の場を作りつつ、大学は大学で闘うほかない。民主主義があらゆるところで崩壊している。そしてそれを問題にすら感じないことの恐怖よ。
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Bevel
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もう話し合いの時期はとっくに終わってるのに、ここに載ってる大学教員は何を見てたのだろう。社会における大学のこれまでの位置づけを維持できないことから何十年も目を背けて、今更言っても寂しいだけだなあと思う。学長の中にはさすがにそれはろくでもないと思う人も多いけど、基本的には、長い時間かけてコネクションを作ってやりたいことをやっただけ。自分たちもコネクション作って、やりたい大学を実現したらよかったのに。文系の今後の問題を、学長や文科省にもっと考えてほしいという前に、まず自分たちで社会に向き合って考えてほしい。
Bevel

どう考えても、こういう冊子作って状況が改善する見込みはない。公正ではないからおかしい、プロセスが正しくない。だから何なのだろう。権力が集中している今は、むしろ、学長に弾圧させる口実を与えるだけ。やってる感をだすにしても、せめて国際的な場に出て訴えるくらいしてほしい。

10/22 18:57
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Mao
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補助金も教員数もどんどん減らされているのは知っていたけれど、ここまで酷いとは(-_-メ)
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Yappy!
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岩波ブックレットってこんなチャレンジングなというか過激な内容のものも取り扱うんだというちょっとした驚き。 全国ニュースになった北海道大学や旭川医科大学は少しは見聞きしたけれど、ある程度まとまった経緯を読むのは初めて。地区が遠いと全然情報が流れないことを実感したのは、大分大学や福岡教育大学、下関市立大学の惨状。京大や東大はいろいろあるのでどちらかというと地方国公立の悲惨な現状は想定以上というか、あそこだけじゃなくてそちらもかという感想。ある程度の規模がない大学の経営は多分大小関わらずダークサイドに入っている
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yummyyy
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実感ある
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「私物化」される国公立大学 (岩波ブックレット NO. 1052)評価72感想・レビュー27