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雨もキノコも鼻クソも大気微生物の世界―気候・健康・発酵とバイオエアロゾル

感想・レビュー
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荒野の狼
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微生物学者の牧輝弥 近畿大学教授の著書。2023年の日本ウイルス学会で著者の講演を聞き、興味をもったので本書を購入。内容は一般読者を対象としているが、豊富な写真と図で科学的な部分はわかりやすく解説しており、二日ほどで読了できる。本書では、著者の研究の発展が時系列に書かれており、ひとりの研究者が、どのように研究分野を展開させていったのかが自伝を読むように楽しめる。また、これらの話に、人気の映画や小説の挿話が折り込まれており飽きさせない。
荒野の狼

納豆臭があり、糸引きがあれば、納豆と認定していよいp140 (16S rRNA遺伝子以外に)地域別での違いを検証するために、より変異の多いは入れるであるgryA, rpoB, polC, purH, groEL遺伝子を使用p171 多くのキノコの粒子はよく飛んでも、宿主植物の生息範囲にとどまるp179 高度数千メートルの山岳にも数百種の微生物種が浮遊p182

11/02 21:47
荒野の狼

以下は改訂版のときに修正が望まれる箇所。 p43 誤「病原性をもち」 正「病原性を持ち」 p98 誤「二酸化炭酸」  正「二酸化炭素」 p124、125 誤「ポリサッカライド」 正「リポポリサッカライド=LPS」

11/02 21:47
8件のコメントを全て見る
0255文字
やま
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ネタバレ世の中にこんな研究もあるだなと思ってしまいます。大気に漂う微生物を研究、黄砂と共に中国大陸から微生物もやってきています。それを解き明かす実験も独特で面白かった。筆者をテレビで見て興味を持ってのですが、金沢に住んでいると思っていましたが、近畿大学に代わられたんですね。
0255文字
月をみるもの
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コロナ の空気感染 ( https://news.yahoo.co.jp/articles/02899e610fb5c0407016bb6db2cfce0a334aae5c ) とか、パンスペルミア仮説とか ( https://www.isas.jaxa.jp/feature/forefront/171213.html ) いろんな発展の方向性がありそう。
月をみるもの

ちょうどテレビでも紹介されていた https://www.bsfuji.tv/galileox/pub/266.html

05/17 20:36
月をみるもの

3年くらいなら宇宙でも微生物が生きられるのであれば、隕石に付着して天体間を移動することもありえるのかも https://humans-in-space.jaxa.jp/kibouser/pickout/71802.html

05/17 20:37
0255文字
四不人
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内容はとても興味深い。初めて知ることばかりなんだが、疑問もワンサカ。一番は高度によって微生物組成は違うのかどうか。単にエアロゾルと言っても、意味合いが大分違うような気もするなあ。SFにはフローターのような空中プランクトン食者が出てくるが、無理なのかなあ。ただ、内容はともかく、文章が何と言うか、硬い。アニメやマンガのネタを入れて読みやすくしようとされているのは分かるんだけど、この方、本質的にオタクではないんだよな。あとがきを読むと、当初は教科書として書き始めたようで、何と言うか、納得。
0255文字
マイアミ
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★★★ バイオエアロゾル。空中を浮遊す微生物、特に黄砂に乗ってやってくる微生物に焦点をあてた学術書、なので昨今世を賑わせるウイルスのエアロゾル感染は出てきません。日本、韓国、中国、モンゴルで黄砂の同時観測を行った巨大プロジェクトがありそれぞれの地域で構成される微生物叢に変化があったり、黄砂に含まれるバチルス・サブチリスから納豆を作ったり、放射性セシウムと真菌の関係性や、森の香りや雲の形成に関する多様なバイオエアロゾルの世界を覗き見ることができた。ヨウ化銀ではなく微生物でも人工降雨が可能ということだろうか。
0255文字
y
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著者の研究が物語風に描かれていて、わかりやすくて面白かったです。 それに負けないくらい「おわりに」も味わい深かったですし、著者のねらいは、少なくとも私にはばっちりハマりました。
0255文字
kuukazoo
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面白い。同じ版元の「先生!」シリーズの小林先生に並ぶ書き手と思う。随所にぶっこまれる小説アニメ映画ネタに笑う。もやしもん好きな人には合いそう。大気中を浮遊する微生物(バイオエアロゾル)については未知の部分が多くサンプル収集の工夫や苦労エピソードがおもろかしい。世界各地でバイオエアロゾルの種類は違い黄砂の多い日は日本でもタクラマカン砂漠やゴビ砂漠由来の微生物が増える。大気中の微生物のサンプルから納豆菌の仲間を発見して納豆を作りアジア発酵文化圏におけるバイオゾルの働きに思いを馳せる。先生の今後のご活躍を祈念。
0255文字
やいっち
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著者(おわりに)によると多くの人に楽しく読んでもらえるよう三点工夫したとか。①「私が携わってきた研究の経験談を時系列に並べ、一緒に観測や調査に臨んでいる気持ちになるようにエッセイ風に。」②折々の「セクションで、研究に関連しなさそうなエピソードや映画、小説などで始めることで、研究活動そのものになじみのない方でも話に入りこんでいただけ」るように。③本文を読まなくても、図の写真や絵を見れば、バイオエアロゾル研究の雰囲気を味わってもらえるようにし」た。
やいっち

一昨年だったか、新型コロナが流行り始めた頃、空気感染しやすい、クシャミはもちろん、息を吐くだけでも移るという話の中で、エアロゾルという科学用語がマスコミでも使われ出した。本書の刊行は昨年の八月なので、その関連も話題に出るかと思ったが、全くの空振りだった。新型コロナのウイルスが、黄砂…でなくとも、中国からの大気の流れに乗って日本などにも飛来することが全くないのか、知りたいものだ。あるいは早くから飛来していて日本などアジアは少なくとも当初は多少の免疫があったのではと、素人らしい憶測を逞しくしたものである。

02/20 23:30
やいっち

最後に本文でも触れられていたし、「おわりに」でも言及があったが、「大気微生物に限らず、フィールドに出て地道にデータをとるような、明日、明後日すぐに役に立たないような研究がじつは科学にとってとても大切なのですが、現在はそうした研究が行いにくくなっている」ことは非常に気になるところだ。この点は、細菌に日本の一般向けサイエンス本に共通して言及されているという印象を受ける。目先に役立つことも大切だが、中期長期の視点で科学技術研究が後押しされる国であってほしいと思う。

02/20 23:30
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0255文字
鯖
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気球やヘリで大気中の微生物を採取し、その気候や環境等への影響を探る。黄砂は春の海のはらぺこ植物プランクトンを増殖させる力を持ち(秋の満腹プランクトンにはあんま影響なし)、秋芳洞の鍾乳石は最近になって見学者のために常時照らされるライトによって微生物が繁殖したことで緑色と化している。知らないことばっかりで面白かった。後、先生の文章がものすごく面白い。
0255文字
takao
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ふむ
0255文字
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