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老人支配国家 日本の危機 (文春新書)(Kindle版)

感想・レビュー
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Hiroshi  Fukuhara
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ネタバレタイトルはセンセーショナルだが実際には「老人支配国家」云々の記述部分は多くない。雑誌のインタビューの書き起こしをまとめた著書なので繰り返しの多さや論理の飛躍、まとまりの無さに批判的なコメントも散見されるが個人的にはトッド先生の思考の一端に随所で接することが出来て非常に有益な読書体験であった。「日本の核保有」に対しては「百歩譲って原子力発電推進はあるとしても日本の核武装はありえないでしょうトッド先生」と思っていたが昨今の世界情勢を
Hiroshi  Fukuhara

鑑みるとあながち荒唐無稽とも言えないかもしれないという気がしてくる(実現可能性はともかくとして)。私としては人口減少に警鐘を鳴らす論法よりも安宅和人先生の「人口三千万人でも回せる日本」二肩入れしたい気分が強い。最も印象深かったのはトッド先生の立ち位置がうかがえる9章、10章、11章。

06/11 10:47
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Yoshi
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「日本人が排他的だとは思いませんが、もう少し社会に移民のような無秩序な要素を受け止める寛容さが必要」との言葉に深く考えさせられた。無秩序やカオスを回避する姿勢や文化が昨今のイノベーション不足に影響しているのかもしれない。変化とともに、無秩序に寛容になるための備えが自身には必要だと気づかされた一冊。
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しなもん
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タイトルとはだいぶ違う。文藝春秋のインタビュー記事をまとめたもので、タイトルとあまり関係なさそうな部分は読み飛ばした。人口、家族に関する記述はやはり面白く、家族形態の変化により、女性の地位は下がっている点は興味深かった。
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アミアンの和約
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トッド氏の論考のまとめなのでタイトルの話をしているのは最後の40ページほど。 けっこうタイトル詐欺。
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mamaさん
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主に文藝春秋の2017年以降2021年までに掲載された記事と対談をまとめた本。人口動態に着目する方法論で、コロナ・トランプ・EUについて語っている。その中で日本の唯一の課題は人口問題だとし、移民政策についても語っている。ヨーロッパからの視点で、他のトッド氏のハードカバーの本と比べて読みやすいので、氏の考えの一端を短時間で知ることが出来る本だと思います。
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fseigojp
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多分、他の本と一緒で数年たって、論考のすごさがわかってくる気がする
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Naohiro Kobayashi
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題名の事に触れているのは、ほんの一節のみ。思っていたの全然違う。コロナ禍において重症化リスクの高い老人を守るために現役世代がより負担を被る。そんな話を深く掘り下げるのを期待していたのだが、やれ日本は核を持つべきだ、だの、トランプ大統領は大したモンだ、だの。話があっちゃこっちゃ飛ぶ飛ぶ。それもそのはず、文藝春秋で掲載したものの寄せ集めか。コロナ物だと今時期売れると思ってそれを第一章持ってきた訳だ。まぁ、本は売れてナンボだもな。
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ブロッコ・リー
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文芸春秋に掲載されたインタビュー記事をまとめたもの。老人支配国家云々には直接の言及はない。トランプ元大統領について、野卑な態度はいけ好かないが今までエスタブリッシュメントが人種間の平等の美辞麗句の陰に隠してきたグローバリズムへNoと言ったことで歴史の名を残すだろうと言及していたのには、1/3くらい賛成だ。また民主主義は本来排外的で、人種間の平等なんかよりも「同化」プロセスを回す方が良いとの主張も納得だ。 故に同氏は「日本人になりたい人には門戸を開いたら良い」という。
ブロッコ・リー

またポピュリズムの発生原因として、時の為政者エリートが大衆の不満や要求に耳を貸さないからそうなるのだと説明していらしたが納得である。一方で、著者が主張するような識字率と民主化の相関については、実はたいした相関関係がないとの論説(藤原郁郎:民主化指標の考察と検証- 識字率との相関分析を通じて-)があることも見つけた。

06/03 00:35
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templecity
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フランス人から見た日本を含めた昨今の世界情勢と課題について記載。家族主義かそうでないか。日本やドイツなどはそうだがフランスはそうではない。家族主義でなければ、人は独立して親を養う義務感も薄いので、過去のものを破壊することに躊躇が無い。移民を受け入れるにも同化主義を取るか否かで変わってくる。日本は多様化主義を表向きは良さそうなので採用しているが、日本人自身が完璧主義なので文化が多様化することによって自身の文化の破壊を襲えて移民には否定的となる。(続きあり)
templecity

一方同化主義は、確かに移民1世は自らのアイデンティティがはっきりしているが、二世、三世となると周りの社会環境の影響が大きいので結果的に同化することになる。日本の最大の課題は子供を増やして人口減少を抑えるということなので、移民は積極的に受け入れるべきだと著者は説く。欧州でのユーロ化は失敗だという。結果的にドイツ独り勝ちとなっている。欧州は小国の集まりの域なので、こうなることは見えていたはず。世界は英語圏に支配されている。米英の影響力は大きい。(続きあり)

05/29 19:47
templecity

米国は民主党が受けが良いことを言っているが、人種差別・偏見が残る。大統領選も経済、新種差別、等ジャンルごとに支持層は異なってくる。中々難しい世界である。

05/29 19:47
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Kazuo Ebihara
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2016年から21年にかけて 月刊誌『文藝春秋』に掲載された時事小論を纏めたもの。 各国の出生率や死亡率を分析し、 トランプ大統領の誕生や英国のEU離脱を予言したトッド氏。 日本の直系家族制が少子化に拍車をかけ、 国家衰退の元凶と説いています。 本書末尾にあるおまけのような 磯田道史氏との対談が一番面白い。 去り際のトッドちゃん。
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キャメルズボン
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過去のインタビューと対談の総集編。日本中心というわけでもない。アメリカエスタブリッシュメントが経済格差を変革しようとせず人種やジェンダーというイデオロギーを論点にする欺瞞をついている。右翼やポピュリストの台頭はその結果であり先進国共通の現象であるようだ。この時点でもロシアに対する楽観論は変わっていない。  少子高齢化の日本には一貫して移民を推奨しているが、多文化主義ではなく同化主義を勧めているあたりが少し新しかったかもしれない。
0255文字
ヤスシ丸
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本当の脅威は「コロナ」でも「経済」でも「中国」でもない。 「日本型家族」だ!
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胡適
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いつの間にかこんなに親日家に。まあたしかにトッド人気だけれども。核武装論はそれなりの説得力。
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Book shelf
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著者は仏の人口歴史学者、家族人類学者。聞きなれない分野ですが、人口の推移、出生率、家族構成などから社会構造を分析し、その社会に馴染みやすい政策や経済活動などを見出す。それでいえば日本は直径家族社会で内向的といえ、今後の未来を担う子供よりも、社会構造を支えてきた親を支える傾向が強い。そして移民など外部の人間を受け入れる環境が整いにくい。となると、少子化、超高齢化社会の問題を解決しないかぎり国力が弱まっていくという指摘は説得力があります。日本人研究者にはない自由闊達なものいいが心地よい研究者でもあります。
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ahwai55555
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絶対核家族主義の英米が子世代の独立心の強さから「創造的破壊」による世界の改革をリードする一方で、直系家族主義の日本等の国では、世代間や家族間の継続性を重んじるばかりに大きな改革は起こりにくい、との著者の指摘は、日本におけるコロナ対応やIT分野の劣勢ぶりにおいても、腑に落ちる点がありました。ただ、タイトルにある「老人支配国家」とまでは著者は日本を言っていないように思え、編集者の日本の現状への思いや戦略に、うまく乗せられてしまったような気もしました。
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Yasuhiro Nishimura
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忽那惟次郎8世
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2002/9に刊行されたApreés l'Empire『帝国以降』は2003年3月〜のイラク戦争を受けて米国の衰退、危機を主張していた トッドは2020/2「それでも私はトランプ再選を望む」で 米国は社会として、ある種の安定を再び見出しているP130とし、「それでも米国が世界史をリードする」と主張する。 また現代社会は 英米、豪、加、ニュージーランドの英語圏VSドイツを中心とするEUの対決p180と分析する。 英米は絶対核家族であり 資本主義をダイナミックに動かす創造的破壊が起こるとする 興味深く読んだ
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イカロスのつばさ
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・今回のコロナ禍は「GDP絶対視」から脱却するまたとない機会→工業で稼ぐのも、観光業で稼ぐのも、同じようにGDPで換算できる ✖ ・民主主義には、その発生時から、エスノセントリックな(自民族中心主義的な)側面が埋め込まれている。英国の民主主義:カトリック⇔プロテスタントの社会を母体。米国の民主主義:白人⇔先住民や黒人を社会から排除。 ・右派政党:民衆の声を吸収→国民政党へ、左派政党:文化的差別を排することに執心するあまり、実際には国際的寡頭制(グローバル化した金融資本による支配)を代表することに。
0255文字
Ryu
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海渡って日本在住歴10年、私も思う。日本人は”排外的”じゃない。ただ潔癖症なんだ。同類に対して厳しいだけなので、外国人を「同類」にしない。その日本人の完璧を求める精神が日本の長所であって短所でもあるのだ。
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doublebeko
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家族類型から国家・社会を分析し未来予測や評論を行うフランス人歴史人口学者、家族人類学者による著書、というより語りをまとめた本。米英のアングロサクロンの社会は「絶対核家族」で、子どもは親からすべて独立し親子関係は自由。それゆえに「自由」で変革するのにためらいがない、という見方は面白い。一方日本は、長子が相続する「直系家族」で、家の存続に重きが置かれるゆえに変革力には乏しい、との見方。社会に活力をもたらすには、直系家族的な規律ではなく、もっと自由な意思というような指摘は参考になった。
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takao
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文藝春秋投稿集。 p.191 経済成長率が資本収益率より低ければ それが歴史のほぼ常態であるが、資本が集中し、ほんの一握りの手に富が集まる。(ピケティの成果) p.192 過去のすべての社会は「世襲財産的」だった。 p.193 戦争が中間層を出現させた。
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アベシ
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ドットさんの歴史人口学はいつも新しい視点を提供してくれます。家族のありかたが、社会を規定している、また家族のあり方と、いろいろな人口の指標を組合せて社会を俯瞰することにより未来予想までできるのです。日本は直系家族というカテゴリーに分類される。長男が跡取りと呼ばれすべてを相続するシステムは英米の絶対核家族や平等主義核家族、共同体家族で暮らす人々から見れば、随分不平等なシステムである。ユーラシア大陸の周辺としてのドイツと日本の類似性は面白いと思った。地政学的な環境等の条件で今後どう変わってゆくか興味深い。
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sine_wave
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書名にある日本の危機だけでなく、広範な問題を論じている。アメリカ合衆国の大統領選の問題にも頁を多く割いている。特に興味深いのは家族類型により女性の地位が変わっているという話。
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川原 健太郎
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2022-1/2
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ゴリポン先生
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この本はエマニュエル・トッド氏が文藝春秋などに寄せた論考・対談を加筆・修正してまとめたものです。人口問題、日本の核武装、アメリカの分断、ユーロの失敗についての分析は鋭いものがあり、首肯させられます。しかし、対談で本郷和人氏が述べた「海外でも日本の女性は引っ張りだこ」という部分は、結婚生活については当てはまらなくなっているのではないかと思います。
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totssan
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 22年度1冊目は中々いい味を出す学者、トッド氏の新刊。日本はとにかく少子化対策(移民受け入れ等)と力説。やはりそうなのか・・。訳が良いのかトッド氏のリズムがそのまま本に出ていて楽しい(他の本もそうかも)。ラスト2対談は特に面白い。
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ユースケ
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歴史や出生率、民族学等を中心に、国家や政治の在り方について語るトッド氏の書籍は、非常に好みで勉強になるため発売され次第読むようにしている。途中はアメリカ大統領選等の部分もあるが、後半の日本についての内容は楽しめた。
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さきん
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磯田さんとの対談がうれしかった。お互いに史料と数量データを読み取るのが得意。フランスからピケティなど数字から全体像をうまく捉える学者が出てくるのは不思議。ドイツの方がと思うけど、ドイツはあくまで細部ばかりみてしまうのか。日本の長子存続は米地帯との関連性が高いと思う。コメが少ない山間部では、長子存続への形にあまりこだわっていない。人口復活の鍵もそういう山間部や貨幣経済に囚われていないところが握っているかも。
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アトム
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普段見聞している論調とは異なっていて、刺激的な本だった。トット氏は、フランスの歴史人口学者・家族人類学者。日本の閉鎖性は、長子相続制を中心とした直系家族に由来する。
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スコットレック
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気になったのは中国が世界の覇権を握る事はあり得ない、と何度も断言しているところ。(理由は本書に書いてあります)しかし、若返り、クローン技術を中国がものにできたとしたら・・。そういった技術を開発できる化学力、躊躇なく使いそうな共産党・・。楽観的過ぎると読んでいて思ったのですが。しかし、著者の方の鋭い分析には圧倒されました。日本人としては口にしづらいところを鋭く指摘してくれている・・。自分が疑いもしていなかった所を「本当にそうなのか?」と考える機会をくれた新書でした。
0255文字
かずい
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タイトルは日本の高齢化社会を論じているようだが、実際は日本ばかりでなく米欧独中と考察している。アングロサクソン思考の体質と日本フランスとの対比が面白かった。直系家族と軍国時代との関連も興味深い。
0255文字
yooou
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☆☆☆☆★ ピケティの本に対する考え方が読めるのが何より興味深いところでした。いくつか他書と重なる部分がありますが、それも理解を深めることができるものになっていると思います
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チーキー
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地政学において重要なのは、相手をバカだと思ってはいけない、ということです。もし、北朝鮮の指導者がバカでなければ、イランへの対応を見て、米国を決して信用しないでしょう。/右派政党は民衆の声を吸収するとき、右派政党であることから脱却して国民政党になっていく。それに対して、左派政党は文化的差別を排することに執心するあまり、実際には国際的な寡頭制(グローバル化した金融資本による支配)を代表することになってしまう。米国の民主党、フランスの社会党などがその例です。
0255文字
tom
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過去の文藝春秋等の掲載から
0255文字
G-man
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出生率、核武装、老人支配、ポピュリズムの原因等、読んですっきりではあるけれど、変えられない日本社会には絶望感しか感じない。体制を変えようとして成功体験のない我々世代に必要なのは、変えていくためのhow toではないか。
0255文字
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