形式:単行本(ソフトカバー)
出版社:双葉社
研究所の事故調査を担当していた男は、「AIが心を持ったため」という調査結果を認められず解雇され、独自に各地で働くピノを調査していた》『星守る犬』でもそうだったけど、残酷な現実を突きつけてくるなぁ。優しくて温かい部分があるからこそ、それが壊れてしまう時の悲しみも強く深い。
「認知症を患うおばあさんを介護するピノ」の間違いでした。
その女性はピノの事を息子だと思っており、サトルと呼ぶのですが、何故そうなってしまったのかや他のピノたちが、何をしているのかが描かれます。が、メインとなるのは、ピノが〝心”を持ったのかどうか?ドーム閉鎖の日に、ピノが起こした誤作動、暴走と判断された行動は、〝心を持った”からだ という人がおり、そのうちに、あることがきっかけで、介護を行うピノにも、それらしいものが出てきます(続く
〝心を持つ”要因や、感じ方の変化は上手いなと思いますし、周りの人々との交流も 温かく、読んでいる間、何度も涙しました。〝心”なんて、当の人間(自分含む)すらよく分かっていなくて 自分の子供に虐待して、死に追いやるような人間よりは、例え決められたプログラム通りでも、人間に寄り添うような ピノの方が、よほど良い心を持っていると思ってしまいます。
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