読書メーター KADOKAWA Group

感想・レビュー
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シナモニ
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ネタバレ実は青少年小説だと言うものを知らない状態で読んだ。タイトルの「ユ・ウォン」は主人公の高校2年生の女の子の名前。12年前のマンションの火災事故で11階からお姉ちゃんが妹を布団に巻かれてベランダから落として奇跡に命を救われた。下から受け止めたおじさんは足が不自由になっても今でも度々家に来る。お姉ちゃんもおじさんもウォンには重い荷物に感じられる。学校で出会ったスヒョンとスヒョンの弟ジョンヒョンと一緒に成長していく話で凄く面白かった。期待感なく読んで正解だった。もっと面白く感じたかも…
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にぃこ
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ついにK文学に進出してみました。翻訳ものは結構苦手なんですがこれはさらりと読みやすくて気づいたら読み終わってしまってたので、最初からもう一回読みました…。あとがきまで読んでなんだかじんわり。読後感がとてもよい。
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三日月
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「ユ・ウォン」は主人公である高校2年生の女の子の名前。 12年前の火災事故の奇跡の生存者として 誰もが知ってる有名人。 12年前、保育園にユウォンを迎えに行ったあと一緒にお昼寝をしていた高校生の姉とウォン。ところが上の階の12階に住むおじいさんがベランダで吸っていたタバコの燃え殻が、11階のユウォンの家のベランダに落ちて火種となり火災が発生。 気付いた時には逃げ場もなく、姉は炎に包まれながらも幼い妹を助けるために布団でぐるぐる巻きにして11階のベランダから落としたあと、亡くなってしまう。→
三日月

→でも、決してドロドロ物語ではなく スヒョンと父親(おじさん)との関係も複雑で…。 後半はウォンとスヒョン、そしてスヒョンの弟ジョンヒョン3人の成長物語にもなっていて、それがすごく清々しくて、なんか泣けた。青春バンザイ!

04/12 09:49
三日月

→大きな事件があると、残された人を気の毒に思い同情してしまうことも多いと思うけど、 残された人は、生き残ったことへの罪悪感や自己嫌悪、葛藤やいろんな矛盾を抱えて生きているんだなぁ、としみじみ痛感。 なぐさめようと思ってかけた言葉が逆に傷つけることもある。 言葉に無神経な人にならないように気をつけたいと思った。 いやぁ〜、すごく好きな小説でした!

04/12 09:49
6件のコメントを全て見る
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mimimimimemo12
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火事の中11階から落とされ助けられたユ・ウォン。その代償として姉は亡くなり、叔父は治ることのない怪我をおう。その分頑張って生きねばとプレッシャーをかけられ生きるのになぜか辛いという苦しさが切ない。仲良くなった友達、スヒョンやジョンヨン。いい友達であるが心からお互いただの友達と言いづらいところも辛い。どうも解決できない問題ではあるが、誰かを責めることができないというのが世の中で1番心苦しいことなんだろうなー。韓国文学だけど、日本と同じような謎の気遣いとかがあると感じた。
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HISA
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☆☆☆中々にしんどい状況。ダメダメおじさんを受け入れ続けた超いい人の両親がすごい。自分と向き合う場面が多くてちょっとだるかったけど、ラストは清々しくてよかった。韓国の受験大変だぁ。
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yukiringo555
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p13私の体の、あるいは…心の、たまの不調を待ち構えられているような気もしていた。 p119「ふつつにしあわせになるのだって難しいのに、どうやって人の倍もしあわせに生きろっていうのよね」 p188かつてこの世でいちばん私を憎んでいた、その子の肩にもたれて夢を見はじめた。安らかだった。
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あおでん@やさどく管理人
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帯にも「善意に苦しんでいる」とあるが、メインはユ・ウォンとスヒョンの交流。スヒョンと時にはぶつかりながらも、内向きだったウォンが少しずつ自分の気持ちを周りに伝えられるようになっていく様子は好感が持てる。
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🍃
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ネタバレ最後の方の「ウォンといると〜」というスヒョンの言葉が1番の救いだった。それぞれの登場人物が背負っているものを軽くした気がした。
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みや
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ネタバレ初(?)の韓国の作品。「女子高生の日常」が多く書かれた作品で、翻訳作品の中では比較的読みやすかった。「ウォン」視点から見たそれぞれの人物への心情(ほとんどがどちらかというとネガティブな言葉)が細かく書かれていて共感する部分が多くあった。ただ、やはり文化が異なると、もし食べ物などが例えとして出てきていても「これはどういった食べ物なのか?」から始まって、どのような空気に受け取ればいいのかがうまく理解できなくてもどかしく感じる。「手で食べているから、これはラフに受け取ればいいのか?」と抽象的にしか受け取れない。
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金箔の紅茶
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ネタバレ亡くした家族の代わりに助かった自分。周囲から興味本位の視線を向けられ、両親からは腫れ物を触るように扱われる主人公は、おじさんと姉の呪縛に苦しめられる。善意で近づき、次第に人の弱みにつけ込み利用する。それに応えるのは、韓国人の感覚なのか、キリスト教が根底にあるからなのか。これを20代で書いたとはこれからが楽しみな作家だ。
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星落秋風五丈原
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「ごめんなさい。そう思いながら、私は目を覚ました。」 ほら、もう最初から違うのだ。どこの誰が、目覚めた時から謝ったりする?ウォンは一日、一日、罪悪感と共に生きている。自分が忘れようとしても、周囲が忘れさせてくれないのだ。災害や事故などで九死に一生を得た人が、自分が生き残ったことに対して抱く罪悪感、「サイバーズ・ギルト」。ある時から、ウォンは罪悪感と共に生きている。自分が忘れようとしても、周囲が忘れさせてくれない。奇跡のように生きているあなたは、周囲に感謝し、幸せな生活を送るのが“当たり前”だ。
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駒
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これは良かったです。勝手に押し付けられるストーリー。悪人はいないのかもしれない。でもだからこその苦しさ。自分も何か人に押し付けていることがあるのかもしれない、と考えさせられた。ラストの開放感は良かった。あなたはあなたのままでいいんだよ、とウォンに言ってあげたい。
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あんず
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韓国文学は初めて。でもとても読みやすかった。スヒョンと出会う前の主人公の心理描写が良かった。腫れ物に触るような扱いで疲れちゃって、卑屈になってたところにスヒョンが現れる。今話題のシフターフッドかな。ただ途中からなんとなく物語に入り込めなくなってしまい、あまり面白みを感じることができなかったかも。出てくる料理は美味しそうでした。
0255文字
たげい しかた
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ご紹介いただき読みました。 ありがとうございます、重いって言うことにたどり着けた主人公に幸あれです。 十八歳のユ・ウォンは有名な女子高生、願う、望むという意味の名前の女の子。彼女の望みはとても言えない。 『アーモンド』を生んだ「チャンビ青少年文学賞」受賞作品!とのこと。スピンオフ的な作品もあるとのこと、ウォンにまた会いたいぞ!
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Taku Kawaguchi
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高校2年の主人公ユ・ウォンは幼いときに自宅マンションの火災にあい11階から姉に投げ飛ばされ生き残る。自分を助けた姉は死に、下で受け止めたおじさんは足に後遺症を残す。それから
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なんこ
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背負った運命を、納得した形で受け入れるのは難しい。それを消化するために、作者はどんな手を使うのか?それが、途中まで不思議でならなかった。「おじさん」を私以上に憎み、嫌いになれない人は「おじさん」の家族以外にない。父を憎み、もがきながら生きるスヒョンとジョンヒョンの登場。ドストライクすぎるけど、それ以外の解決方法は無い。他の誰の言葉も、ユ・ウォンにとっては綺麗事や慰めにしか聞こえないのだから。2人との出会いという厳しすぎる現実を突き付けながら、そこにしか答えが見出せる糸口はないと思わせる展開に納得した。
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nightowl
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ある事故により九死に一生を得た少女。後ろめたさを抱えながら生きてきた人生がふとしたことから変わり始める。プロットにやや強引な面はあるものの、過去からの呪縛を丁寧に解き放ってゆく過程が鮮やか。さわやかな幕切れは素敵な余韻。
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湯屋こゆ
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十二年前、ユ・ウォンは姉にマンションから投げ落とされた。火事から妹を救うためだ。ユ・ウォンは地上にいたおじさんに受け止められ、姉は亡くなった。おじさんは足に重い障害がのこった。おじさんはユ・ウォンが高校生になった今もお金を無心に来て…。善意に苦しめられる女の子のお話です。家族だから、そんなことを思ってはいけない。家族だから、好きでいなければならない。そんな呪いを感じたことのある人は、ユ・ウォンがゆっくりと、でもしっかりと折り合いをつけていく姿に勇気がもらえるかもしれません。
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たま
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イラストに惹かれて。韓国の読んだ本の中で一番面白かった。少女が一歩前に進む、みずみずしいお話。お薦めです。
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林芳
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うまいなーと思う。心の機微が繊細に丁寧に描かれている。こういうのは、やりすぎると鼻につくし、設定ありきで物語を紡いでいくと白々しくなるしで、微妙な綱の上を歩いていくようなところがあるけれど、それがいい塩梅に落ち着いている。これまで読んだ韓国の小説って、みんなそんな感じがする。
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  ルピナスさん
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ネタバレ今自分が生きているのは、姉が自らの命を犠牲にして火事の中11階から私を布団に包んで下に投げ、それを奇跡的にもおじさんが下で受け止めてくれたから。足が不自由になったおじさんは、これを機に両親に金を無心に来る。罪悪感と、隠れようにも付き纏う自分の人生への好奇の目にしっかり生きねばと自らプレッシャーをかけ、私の人生は本当に息苦しい。「普通に幸せになるのだって難しいのに、どうやって人(お姉ちゃん)の分も幸せに生きろっていうのよね」。この重荷と訣別し、友を得、自分の人生を歩んで行く過程に希望を感じた。大好きな一冊。
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K
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一気読みしました。 幼い頃火事で姉に助けられた少女の罪悪感、生きづらさを感じながら成長していく。 亡くなった姉の友達や、助けてくれたおじさん、その娘、息子との関係。これから明るい未来となりそうなラストで良かった。
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フランソワーズ
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姉とおじさんに命を救われた少女ユ・ウォンの思春期_。その犠牲の上に立っている自らの罪悪感、人の好意の裏を嗅ぎ取ろうする習性。故に一人になろうとする。ある日知り合った同級生スヒョンとの出会いによって、おじさんという”重荷”を下ろすことができ、ひいては”あの姉の妹”である自分の存在の重さから解き放たれることができた。平易な文章ながらも、ウォンやスヒョンたちの心情を深いところにまで切り込んでいるので、しばしば立ち止まって考えさせられました。→
フランソワーズ

→ウォンの周囲の者達の反応。クラスメイトや両親だけでなく、全く知らない人までもが自分の存在を知っている。しかも、幸せに成長してほしいという半ば強制。それは一人になりたいという気持ちにもなりますね。

07/10 19:16
0255文字
コパン
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ラジオで紹介されていたので読んでみた。 オススメされるほど心が動かなかった。 読みながら裏を読もうとばかりしてる自分に気付かされた。だから純粋に心に響かなかったのかもしれないな。
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AMA
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★★★☆☆ これは罪悪感でいっぱいになるな。自分を通して姉を思い出す両親や姉の友達。 いつまでも自分の前に現れるおじさん。 普通に生きたいだけなのに、常に清廉潔白を強いられる。状況は違うが、ドナーで生き長らえた人達も同じような思いをするって読んだことがある。 善意は時に人を傷つける。作者の、なるべく他人の人生に介入しない、という考え方はなるほど考えさせられる。
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シロ
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こういう人はたくさんいると思う。事件や事故、災害などに巻き込まれてしまい、まわりからそういう目を向けられてしまう。誰しも起こりうる事なんだよな。そういう事でなくともまわりがこちらを気遣っているように感じたりする事もある。ただただ普通に過ごしたいのにね。主人公がとある人物と出会い少しずつ変わっていく姿が垣間見れてよかった。人によって心を閉ざしたりそして開いたりもする。初めて韓国文学に触れた。難しいと思っていたけど読みやすかった。また読みたい。
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みや
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正直、犯罪を犯した人、その被害に合った人のその後を思うことはあっても「奇跡的に助かった人」のその後を考えたことがなかった。当たり前だけど、日常を懸命に生きるただの人なのに、勝手に美化したりイメージを押し付けたり無意識にしていた気がする。ユ・ウォンの成長を見守りながら、自分自身の人との関わり方もすごく考えさせられた。
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mdr
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火災事故をきっかけに長年家族に取り憑き続けるおじさんに気を遣う父親へ、自分の思いをしっかり言う高校生の主人公。物語の最後は明るい。韓国ご飯の描写がおいしそう。
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鹿ノ子
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そりゃ、ツラいよ、重いよ、苦しいよ。普通に生きることが許されないと思い込む主人公が、罪悪感を感謝に昇華させる過程が、痛々しく、愛おしい。素晴らしい物語を読みました。
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まる子
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チャンビ青少年文学賞受賞作(『アーモンド』も)。姉がつけてくれた名前「ウォン(願)」。あの火事がなければ…なぜ私だけが生き残ったのだろう。姉は死に、自分を助けたおじさんは身体に障害が残り、常に姉の影が自分につきまとう。親にも周りにも遠慮する日々。でも彼女がそんな毎日を救ってくれるきっかけになったんだと思う。結局、何かに囚われていても、自分の未来(道)は自分しか切り開けないんだな〜。韓国の高校生の話しなので感覚の違いはあるだろうけど、中高校生ぐらいが読むとイイかも。イ・ヒヨンの『ペイント』も読んでみたい。
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ナミのママ
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12年前のマンション火災の生存者ウォン。狭い街なので誰もが知っている。姉はウォンを助けたあとに死亡し、地上で助けたおじさんも障害の残る身体になった。18歳になったウォン、姉の影が消えない家庭、進路、馴染めない学校。姉への罪悪感、おじさんへの申し訳なさ。色々な思いはいつまでもウォンにのしかかる。対照的な性格のスヒョンと知り合い、少しずつ変化していく姿が丁寧に描かれた青春小説。作中の韓国料理も美味しそうだった! 【チャンビ青少年文学賞・今日の作家賞】受賞作品。
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あずき
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幼い時の火災姉と通りかかったおじさんにより助かったウォン。姉の分まで生きなければいけないと言う、周りからの無言の視線に押し潰されそうな思いを抱えるウォン。生かされた人はいつまで感謝や罪悪感を抱かねばならないのか。読みやすい文体ながら、ウォンの心の声は複雑で重く、考えさせられる事も多いながら、明かされるウォンの名前の由来やラストにおける解放感に読者も解き放たれる思いです。当事者にとって生きていく事は容易くはなくても、幸せになる権利はあって然るべきだし、第三者に侵される物ではないと思うのです。
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アヒノ
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★★☆☆☆ まわりが好奇の目で見たり亡き姉に重ねてみられたりで生きづらいウォンが置かれた環境、辛さは実際に経験しないとわからない。そこを考慮しても、ウォンの卑屈になる姿勢はどうしても好きになれず、読んでいてモヤモヤしてしまった。
0255文字
mamaou
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火災に巻き込まれた姉妹。姉の驚きの判断で濡れた布団に包み11階から落とされた幼い妹。それを受けとめたおじさん。奇跡的に生き残った妹の物語。10年以上経っても"あの時の子"というレッテルや、"素敵だった姉"や、時々現れる"おじさん"の存在…そういったものが彼女を生き辛くさせていた。スヒョンに出逢うまでは。その後人生の別の扉が開いて行く。見なければいけないものを見はじめる。その描写は絶妙で映像ならペールトーンで始まったのに知らぬ間に明るいカラー映像に切り替わっている感じがある。続編も読みたい。
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繭
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ネタバレウォンの命と人生は、他者の善意と犠牲によって成っている。彼女は奇跡の象徴でありながら、その生活はどこか息苦しく寂しい。周囲の人々は、彼女を通してあの悲劇と奇跡を、愛する娘や、誇り高い親友を、あるいは過去の栄光を見ているから。それらは彼女が負わされたものではあっても彼女の本質にはなりえないのに。物語の最後にウォンがパラグライダーを飛ぶのは、彼女が投げられ・受け止められたという受動的な存在ではなく、自らの意志で飛び、着地できる存在となったことを示す。ウォンの感謝は、主体性の証明のように感じられた。
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ユ・ウォン評価80感想・レビュー35