形式:単行本
出版社:新潮社
形式:文庫
形式:Kindle版
先手を売ってどうする。先手を打つです。😂
曠野の寒風に立ち尽くす武霊王の姿がイメージとして浮かぶ。畏れは人を狂気へと駆り立てるだろう。王への段を昇り詰める途上で、彼の横を歩いていた人々は、視界から消え去ったのかもしれない。地位に固執することは、己を俯瞰する手段を失い、知らぬうちに孤独へと繋がる回廊を無聊のまま突き進む心理へと誘う。武霊王は公孫龍との邂逅に、人が執着する欲をも超えて行く力強さを見たのか。
「足音は、その人の賢愚を表す」足音を所作と言い換えれば より分かり易くなると思います。この短い言葉が響きます。周の王子として生まれながら権力の暗闘の外に出て王子の外衣を脱ぎ捨てて商人として生き直す公孫龍同様に、古き衣を脱いで再生する人々のエピソードが随所に描かれています。好漢公孫龍の次巻が待ち遠しい。
この機能をご利用になるには会員登録(無料)のうえ、ログインする必要があります。
会員登録すると読んだ本の管理や、感想・レビューの投稿などが行なえます