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戦術の本質 完全版

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たろーたん
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まず「戦いの原則」として目標が重要になる。目標こそが軍事行動の原動力だ。期待される結果と、その効果を明確に理解しておかなくてはならない。つまり「軍事力で現状AをBにしたい。なぜならXを成し遂げたいからだ」が明確になっていないと、軍事行動もぐだぐだになってしまうからだ。戦争のレベルには3つあり「戦略」「作戦」「戦術」がそれに当たる。「戦略」は国家目標であり「何をしたいか」で上記に当たる。これに関しては、情報や経済などで成し遂げてもよく別に軍事力を使わなくてはならない訳ではない。(続)
たろーたん

「作戦」は軍事力の戦術的運用と国家目標をリンクさせる段階だ。つまり、戦役を計画して実行する段階。ここでようやく軍事力が出てくる。軍事力の遂行と国家目的を繋ぐのだ。「戦術」はもっと具体的なことであり、戦術のアートとサイエンスを駆使して、計画を実行する。具体的に「どこを抑える」「どこをどういうふうに制圧する」という話である。この軍による制圧を国家目的に繋ぐのが作戦であり、この国家目的を決めるのが戦略である。

12/16 21:47
たろーたん

具体的な戦術に関しては、「相手のイニシアティブを奪い、自分の戦術をハマらせろ」と「奇襲を防止し行動の自由を確保するために警戒せよ」の大きく二つに分けられると思う。軍事力のゲームでは「ハマれば強い」と「ハマらせてはいけない」の勝負だと思う。『攻撃3倍の原則』によると攻撃一人に対して防御は三人いる。逆に言えば、少人数でも奇襲がハマれば相手軍を圧倒できるし、相手側はそのため奇襲を警戒することが重要になる。攻撃の集中、リーダーシップ、計画の簡明さ等レイヤーの違うものが並べてあり、要約に困ったが、おそらくこう。

12/16 21:47
0255文字
でんきひつじ
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現代軍事学における戦術・作戦術の基礎理論を略述している。ほとんどの一項目が見開き二ページに纏まっているうえに図表や写真、具体的な軍隊の動きの略図など視覚的な解説も入っていて理解を助けてくれる。あくまで原理原則の簡明な説明にとどまっているから詳しい知識がなくても一応理解できる。付録として2022年のウクライナ戦争についての分析があるのが嬉しい。戦争にはある種の普遍性があるけれど特に4章は古代史の戦争理解にも役立ちそう。やや思想を感じる部分もあるけれど、初学者でも手を出しやすい良い本だと思う。
0255文字
つわぶき
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同題名の2017年の新書(既読)から作戦術やウクライナ戦争(旧版の見直し開始時に戦争が起きたらしい。)、台湾有事の架空シナリオを追加したアップデート版。戦いの原則が旧来9つであったのが、米軍の統合教範では抑制、忍耐及び合法性の3つが追加されたことは、軍隊の役割の拡大や政治との関係性に係る認識の深化が垣間見える(そもそも軍事目標と政治目標をリンクさせる段階が作戦段階である。)。但し、新領域やMDOの記述はないので、そこは他書で補うべきだろう。とは言え、戦術的な話はしっかり押さえられる、良書である。
0255文字
乱読家 護る会支持!
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「戦いの原則」「作戦術」「戦闘力とは」「戦術の定理」「指揮官の役割」「戦史から戦術を分析」「ウクライナ戦争の分析」等、元陸上自衛隊の著者が解説。 僕としては、現在の自衛隊の「ポジティブリスト」の問題(他国の軍団は「やってはいけないこと」を規定しているか、日本の自衛隊は「やっていいこと」を規定しているため、実際の戦闘は出来ない)や、軍法会議がない事などの課題、 さらには、サイバー戦や宇宙戦、無人機を使った戦争など、最先端の技術を使ったこれからの戦争について書いてほしかったですね。
0255文字
Ohe Hiroyuki
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本書は、軍事学の入門書というべき本である。▼国際情勢や各国の最新の戦いの原則の状況を踏まえながらも、見開きで1トピックという構成で書かれており、カラー・図録入りであるため、誰にでも読みやすい体裁になっている▼もちろん、これを読んで軍事学が分かるわけではないが、軍事用語に親しむには良い本であるといえよう。▼後半には、戦史の紹介もされている。あくまで現代の戦術の話であるのか、紹介されている戦史は近現代が多い。▼ウクライナ紛争についても戦略、戦術の観点からコメントがあるのは大変参考になる。手元に置いてよい一冊。
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