形式:単行本
出版社:書肆侃侃房
《たましひの溢れる音をさせて妻が小壜に詰めてゐる春の塩》、《わたくしをすべてひろげて丁寧に折りなほす青い鶴となるまで》、《雨はゆめのどこから降るか紫陽花をゆめの端から湿らせて朝》、《ボールペンが落ちても鞄をひらいてもすべての音が十月である》、《わたしは私をきんもくせいは金木犀をはなれてあそぶ名城公園》、《死ぬまでの時間のつねに縮まつてゆくこと蕪の煮えてゆくこと》、《辞書にないことばの雑ざる冬晴のあなたのこゑのなめらかな海》
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