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山田風太郎時代小説コレクション 天の巻 元禄おさめの方 (宝島社文庫 『この時代小説がすごい!』シリーズ)

感想・レビュー
10

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二笑亭
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ネタバレ山田風太郎の中でも入手困難だった作品を取り上げた短編集。怪談のような「万人坑」、表題作「元禄おさめの方」が一番面白く読めた。前者は短編「忍者明智十兵衛」に繋がるアイデア。後者は「人間がもし犬になったら」という思考実験。おさめの方=染子と綱吉・吉保を巡る俗説を否定した後、各人物の一人称視点が連なる。綱吉の孤独、吉保の葛藤、隆光の野望が、ひとりの女を中心に克明に浮かび上がる構図が凄まじい。そして「生類憐れみの令」とリンクした結末も見事。
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あじぽん
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ネタバレ風太郎の比較的レアな時代小説を集めた短編集。異国を舞台にした3篇、豊臣滅亡を描いた2篇、江戸初期の幕閣を描いた3篇が収録。うち2篇は全く同じオチ。初期作品「万人坑」のアイデアは他の忍法帖にもよく出てくるもの。「叛心十六才」の由井正雪はお馴染みの人物。こうしてみると風太郎先生はお気に入りのアイデアや人物を繰り返し使っていることがわかる。一番面白かったのは「家康は墓の中」。『忍びの卍』や『銀河忍法帖』とも重なる話。先日の大河ドラマで亀姫婚姻のエピソードを見たが、あの姫様がこうなるかと思うと感慨深いものがある。
0255文字
kikizo
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ネタバレもっと奇天烈な忍者が出てくるものかと思ったが、そうではなく、少し視点の違う時代小説集だった。その中で「万人坑」は物の怪ぽくって面白かった。くノ一の香りがする掌編もあったが、ちょっと物足りなかったかな。
0255文字
ベック
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読みこぼしの短編ばかりなので、そりゃ、読むでしょ。だから、地の巻のほうは、読んだやつばかりだから、おそらく読まない。それはさておき、安定のおもしろさ。グイグイ読んじゃう。何がおもしろいのかって?そりゃあ、呼んでもらわなくっちゃわからないよねー。
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猫田(無職透明)にゃん吉
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ネタバレ’49年「万人坑」から'69年の「元禄おさめの方」まで、時代小説8編の短編中編を収録。「万人坑」「蓮華盗賊」「降倭変」の舞台は日本ではない。秀吉の朝鮮の役で明・朝鮮軍に寝返った日本兵を描いた「降倭変」がとにかく異色。豊臣家消滅の黒幕・秀吉の正室寧々の陰謀を描くのは「幻妖桐の葉おとし」と「黒百合抄」。もしやこれは真実では、と思わせるのが風太郎短編の妙だろう。徳川将軍家の権力とその周辺の人たちの心境は「家康の幕の中」と「元禄おさめの方」で暴かれる。前者における本多父子の非情と計算高さ、さらにはそれを継承する
猫田(無職透明)にゃん吉

「宝島社文庫 このミスがヒドい」(笑)。

01/04 21:50
猫田(無職透明)にゃん吉

自分も「ごへんかん」なんて書いていて草w。

01/04 21:50
5件のコメントを全て見る
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isbm
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★★★
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Tatsuo Ohtaka
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山風の入手困難な作品を集めた2巻シリーズの1。忍法もの以外が多数を占めていて、その作風の幅広さと史実から飛翔する奇想を堪能。表題作は多視点で人物を描く面白さが楽しい名品。徳川綱吉が生類憐みの令を発布した理由は、実は◯◯のためだった?ーーこういう説得力のあるホラ話、好きだなぁ。
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栗山いなり
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小説家・山田風太郎の時代小説を集めた短編集。色々な感情というか思惑が交錯する不思議な感じのする小説ばかりだったな
0255文字
サケ太
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山田風太郎に限界は無いのか?毎度奇想には驚かされる作家の時代物の短編。まさかの中国、インドが舞台の作品から始まるのに驚いた。個人的には土井大炊頭をメインに据えた『家康の幕の中』と元禄という時代を総括した表題作『元禄おさめの方』が面白かった。
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ドットジェピー
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面白かったです
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山田風太郎時代小説コレクション 天の巻 元禄おさめの方 (宝島社文庫 『この時代小説がすごい!』シリーズ)評価100感想・レビュー10