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人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念

感想・レビュー
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キク
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サルトルの引用「私の所有物の全体は、私の存在の全体を反映する。【私のもの】とは【私】である」「人間はすでに持っているものの総和ではなく、今後持ちうるものの総和である」もすごいけど、一番刺さったのは「所有という概念をもつ生物は人間だけだと思われていた。でも最近、ラッコがお気に入りの【マイ貝割用の石】を所有して使い回していることが発見された」だった。「ちょっと器用で食い意地のはったラッコが余計なことしやがって。類人猿ならまだ納得できるのに、、、」という文化人類学者の声が聞こえてきそうだ。お茶目すぎるな、ラッコ
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ピラミッド
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所有とは欲求の実現であり、自己顕示であり、支配であり、アイデンティティである。人間は所有をすることで自己を拡張していく。更にその対象は自分が滅びようとも自分がかつて所有していたもの、例えば子どもとか、を通じて継承、蓄積されていく。幼児的な自己中心性こそが現代の資本主義においては第一原理として世界を覆っているように感じる。その行き着く果てが取り返しのつかない環境破壊なのだとすれば、それは必然的な結末でしかないと思う。自分を手放す勇気を持つ人だけが、真に人生を手に入れられるのかも。面白く示唆に富んだ本だった。
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rei
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★★★☆☆
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Circle
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最近物欲止まらないんだよな〜と思って読んだ。正解。全体的に読みやすいが特に5章からの畳みかけが良かった。服を買う時、購入後より購入前の方がワクワクする。服を着る時、着て散歩している時よりコーディネートを組んでいる時の方が楽しい。結局私たちは期待するのが楽しい。最近編み物にハマってるけど、それって毛糸購入、創作体験、完成した作品で3回物を「得られる」からじゃないかな〜
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ねころびん
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ドナルド・トランプがパーティから車で帰った20分後にヘリコプターで登場した話などなんかところどころ覚えているところがあったけれど、読んだ記憶がなく再読。 いくらものを手に入れて揉まんくしないこのラットレースは資本主義由来なのかも知らない。今欲しいものが満たされても次々と欲しいものが生まれる。人が持っているものを欲しくなる。 際限ない所有のレースにいると疲れてしまう。どうしたらもっと獲得できるのではなく、どうしたら今手にしているもので幸せになれるか。そこを考えたい。
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ほなみ
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「所有」という概念に対して最近は不思議に思うことがある。 何か物を持っているというのはあくまで社会が他人から干渉を受けない権利を付与しているだけのものだなと。 ただ、「所有」という概念を持たない社会のことはあまり理解できないが、もしかしたら「アクセス」の文化なのかもしれないと思った。 一方で本書が主張しているように所有欲や、それに伴う顕示欲、欲が引き起こす興奮とかが人生来なものというのも納得。ただそのような所有欲より人との繋がりのような観点を重視したいものではある
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マヤ
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人はモノをたくさん持っても幸せにはなれない。そんなことを聞かされてそうなのか?と思ってたところこの本を読みました。人がモノを欲しがりかつモノをたくさん持っても幸せにはなれない理由が人がモノを所有した起源やモノを欲しがる心理学的観点から書かれていて面白い。そして、そんな心理を利用して過剰消費を促す企業。永遠に満たされない不幸のループから抜け出したいと思えた。そしてそんな不幸から抜け出すためのヒントも書いてある。現代人におすすめしたい一冊です!
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zero
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所有とは自己の延長であり、所有物を通じて自己意識を構築している。更にアイデンティティーとステータスを他者に所有物でシグナルとして送っている。 成程。
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T
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P135 アダム・スミスは『国富論』でこう説く。「われわれが食事ができるのは、肉屋や酒屋やパン屋の主人が博愛心を発揮するからではなく、自分の利益を追求するからである」 P270 私たちはもっとシンプルで、モノに取り巻かれておらず、他人と競い合わない人生を送るべきなのだ。 P278 必要なのはもっと多くのモノではなく、いま手にしているものの価値に気づけるだけの十分な時間だ。
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古民家でスローライフ
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発達心理学の専門家である著者による人の所有欲について、生物的な起源から、社会的な影響力まで、広範にわたる知識を元に紐解いた一冊。人類が、先進諸国というかっこつきで、飢餓の問題を解決したのは、第二次世界大戦後の高度成長期以降で、それ以前は、常に飢餓との闘いがあった。そういった生物的なサバイバル状況化では、食料の備蓄が最優先の生き残る戦略であり、所有の原点ともいえる。現代社会における、所有欲は、自己表現であったり、他者との差別化や新奇性への希求のように形を変えつつも継続して持ち続ける意味について考えさせられた
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right27
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最後急に楽観的でびっくりした。
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なつみかん
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ネタバレ寄附行為は互恵的利他行動、デンマークのヒュッゲが幸福度が高い理由であるなど新たな知識の発見があった。要旨は以下の通り、旅行、コンサート、外食などのコト消費から得られる恩恵はブランド服、家電、車などの高級品を所有するモノ消費の恩恵よりも長続きする傾向がある。モノは慣れにより飽きてしまうが、記憶は何度も再解釈され古き良き思い出として蓄積されるからだ。必要なのはもっと多くのものではなく、いま手にしているモノの価値に気づくための十分な時間だ。そして人が持つものの中でいちばん大切なものは時間だ。それを賢く使おう
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よう
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ネタバレ図書館本。所有は人間の強い衝動で、自己と同一視し過大評価する傾向がある。しかし、物質主義と幸福度には負の相関があり、所有物が増えるほど満足感は減少する。重要なのは、さらなる獲得ではなく、現在の所有物で幸せになる方法を見出すこと。最も貴重な所有物は時間であり、物の獲得に執着せず、賢明に時間を使うことが大切だ。所有という悪魔から解放される必要がある。溜め込み症の傾向があるので、注意していきたい。
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スコットレック
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図書館本。タイトルの内容だけにとどまらず、人間にとっての真の幸福とは何か、より良い社会を築いていくためにはどうしたら良いか、といったことにまで踏み込んでいく。内容も読みやすく非常に面白かった。
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スコットレック
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図書館本。タイトルの内容だけにとどまらず、人間にとっての真の幸福とは何か、より良い社会を築いていくためにはどうしたら良いか、といったことにまで踏み込んでいく。内容も読みやすく非常に面白かった。
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星野ソーダ
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人が所有することを歴史的、生物的、社会的などあらゆる側面から徹底的に考えていく。「所有」を定義するために「占有」の概念を持ち出すのは秀逸だと思った。「所有」は人類の高度な社会性と知性が生み出した概念。概念故に、うまく変えていくことは可能なのではないかと思わせれた。この本を読む前にちょうど「使いきる」という本を読んだ。所有という病の処方箋として「使い切る」は使えるような気がした。
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ウッチー
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非常に示唆に富んだ本であった。「所有とはあくまでも概念である」という当然の事実ですら、こうして文字情報として説明されなければ、大半の人間は自覚することすら少ないだろう。人間は3歳程度で「所有」という概念に目覚め、自分の物と他人の物を判別するようになるという。人間社会を安定繁栄させるために「所有権」という概念が必要であることは理解できるが、行き過ぎた物質主義や自由主義が生み出す「物欲」の代償が環境負荷や格差社会といった、次世代への負債を積み上げている事実を思うと、遺伝子も万能ではないと思い知らされる。
ウッチー

「私たちは所有物を通して自己のシグナルを他社に対して発信しているが、所有物はまた、自分は何者かというシグナルを私たちに発信し返す。」

04/20 09:53
0255文字
O
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人間という存在のあらゆる側面に所有が絡んでくる とても面白かった
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Darbytime
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損失回避を本能としているサルが所有の概念と将来を予期する能力の身に着けたことによって、足るを知ることができない体になってしまったという話。プラトンが警告するほど古代からの脆弱性なのに、心理学や行動経済学のバフ込みのマーケティングがされている現代では、もはや人類に勝ち目はないのでは。 以下覚書:所有は最も強力な衝動の一つであり、理性の声に従わせるのは容易ではないことがわかる。もちろん、自分だけは別だとほとんどの人は考えている。だが、だからこそこう言えるのだ「私たちは、所有という悪魔に憑りつかれている」と。
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山のトンネル
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『ステータス・ゲームの心理学』と関連するテーマ。
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marukuso
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モノを持つということは自分のステータスを表し、他者から羨望される。持つことでさらに別のモノを欲するようになり、その欲望は尽きることがない。自分のものだと所有するということはどういうことか。思想や心理学の実験事例などから考えていく。
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jackbdc
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ネタバレ全体的には共感出来るが、なんとなくモヤモヤする。深い部分を刺激してくれているのかも。所用欲を切り口にヒト、社会、より良く生きる方法を拡散的に思考する。考えたのは2点、1.所有の適正性の判断の困難性:所有欲は全否定せずメタ認知して良い具合に収めればOKなんだと思うが適正性は時と場合に拠ると思われ判断が難しそう。2.環境デザインの可能性:生得的に意志力での制御は困難に思う。他の生物にしても環境適応や淘汰の結果論で強欲性が排除されているに過ぎないのだろう。強欲による制御不能は覇権的生物にとって避けられないかも。
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gender
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雑念がない人間なんて、この現代社会にはとてもいるとは思えない。少なくとも、とんでもなく山奥とか、秘境に住んでいる仙人みたいな暮らしでもしていない限り、人はこの世の中でゴミみたいな雑念から逃れられっこないじゃないか。よくよく自分の部屋の中や生活を見直してみれば、不必要なものばっかりじゃないか。いやでもこれはゴミだとまでは言い切れない、のか?これが必要、あれが必須という、周りや他人の言うことは正しいのかな?我々は生きていく上で、もしかしたらとんでもないゴミ袋を両手に掴まされているのかもしれない。
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コトラー
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所有とは何か、それが人にとって意味するものは何か、歴史をひもときながら論じる内容は多岐にわたっている。読みやすくわかりやすい内容だったが、特に心に残ることはなかった。
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Moe(モゥ)
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人間は所有の欲求に支配されている。 所有したいという気持ちもそうだし、人間を所有しているもので判断してしまう。 自分自身も所有しているもので人を判断してしまう。 物はそうやってマウンティングの道具になるから、経験が重視されるという話があります。でも、SNSがある世界では、その経験さえも、経験を世間に披露し、マウンティングする道具としてしまう。 幸せになるには所有の欲求と自分の幸せ、価値観を認知して、本当の幸せを見極める必要がある。
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Wabisuke
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ネタバレ所有を求める心理は幼児が安心毛布を求めるのと同じらしい。人間は進化過程で家畜化しており所有することで外敵からの恐怖心を克服。本には歴史、政治、ポピュリズムの正体、結婚制度や持参金殺人、火葬場の人骨売買、アート、現代の奴隷など複雑なことがたくさん書かれていますが基本的には安心布団を巡る話。何をすれば所有したことになるのか/誰が所有するのかという判断基準は時代、地域によって大きく異なり紛争の火種となる。不動産所有は自己愛の延長。 過度な財産蓄積と幸福感の負の相関。心を満たす本当の財産とは時間。
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vy na
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ネタバレ所有せずにすむ方法は?欲しがらずにすむ方法ってあるの?なんて事を思いながら読み始める。のっけから、「人間を人間たらしめているもの。それが所有」と…。モノを所有する事は自己の延長であり、自己意識の構築でもある。そして、所有は成功を周囲に告げ知らせる手段であると。この本からは所有に関する人の心理を、心理学だけでない様々な角度から知ることが出来ます。所有の追求が幸福に結びつくわけではないという事。 「所有」という悪魔に取り憑かれずに、どこに幸福を求めようとするか、という問いを得られた気がします。
0255文字
ftkhyid
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ラットレースからおり、ミーアキャット人間を辞めて、所有の悪魔を祓うように努めたい。
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香菜子(かなこ・Kanako)
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人はなぜ物を欲しがるのか:私たちを支配する「所有」という概念。ブルース・フッド先生の著書。所有欲や支配欲から解放されれば人生をきっと楽になる。多くの人が所有欲や支配欲から解放されれば社会はずっとよくなる。人間同士のいざこややいがみ合いも人間関係トラブルも所有欲や支配欲からくるものが多い。国同士のいざこややいがみ合いもトラブルも所有欲や支配欲からくるものが多い。所有欲や支配欲をなくすための薬や脳外科手術が完成すれば多くの人が幸せになれるのかもと妄想してしまう。
0255文字
ねころびん
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所有欲というのは人間の行動原理のひとつでもあるが、得隴望蜀というように昔から、何かを手に入れても次のほしいものが生まれるだけ。その所有欲のレース。だが、今現在80億人にも達する人口増加のなかで地球のキャパシティーが圧迫されてはいるが、みんながみんな限りある資源のことを考えずこのまま消費し続けて行ったら何れは破綻を迎えるだろう。科学の進歩はいいんだけど、次から次へと物を欲しがるとっかえひっかえする社会でなく、もっと今ある時間を、人生の時間を見つめなおせるくらいの生活ができればと思った。
0255文字
いえ
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正直自分に物欲がないのでお給料日の度に何を買おうか悩む人の思考が気になり読んだ。歴史学・社会心理学・発達心理学等あらゆる学問の研究結果を用いて「所有」の概念を論じてくれる。ヒトは所有により進化し、所有物で自分がどんな人間であるかを他者に知らせる生き物らしい。空き巣に遭った人間が悲嘆に暮れるように、私は自己観をかなり大切に築き上げているのだと気づく。挫折や感動といった経験を自分の財産であると信じ、その為の消費は厭わない。そこに他者の意が介入することは、家に火をつけられるのと等しい。見事な本だった
0255文字
ヨンデル
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この本には人の性格に関する根源的な事柄が書いてある、それがひいては地球の危機につながることも示唆されている。私はこの二つの事柄を子供のころから興味を抱いていたので大変勉強になった。 今までにも心理学の本はかなり読んだつもりだ、読んだ本のほとんどは心理学の用語、分類がほとんどであった。または症状についての説明であることが多かったように思う。私が未熟なからそのように思たのかもしれないが、そう感じていた。この本は人の欲望を事細かく書かれている。
ヨンデル

欲望は、世界の宗教の中でも大罪として扱われている項目だ。そのことは知っていたが、この本を読むことによってすべての善、悪は欲望がかかわっているという事がわかる。もう一つ言えることは良いことも悪いこともない。それはどのように解釈するかによって決まってくる。しかし、あるものを得ようとするとあるものを失う全てトレードオフの関係にあるように思える。今言われている地球の危機の問題も欲望が端を発していると書いてあるが、私もそのように考える。もしあなたが人間のことをもっと知りたければ、この本を読むことを進めます。

08/07 13:18
0255文字
izumone
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2章で霊長類との比較で,動物は「占有」するが「所有」はしないという視点が示される。なるほど興味深い。その後は,ヒトの子どもの「所有」行動の発達(発達心理学)の話し,そして所有と幸福感とか行動経済学の知見が続く。このあたりは他書でもよく取りあげられている。自分としては「所有」の系統発生の”しくみ”について知りたかったのだけれど,そのあたりはまだ直截的には切り込めないようだ。ちょっと惜しい。
0255文字
🍣
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所有より体験を美化することについても触れてて体験は思い出すたびに脳内で再解釈で美化されると言われててなるほどなあと
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乱読家 護る会支持!
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⚫︎協力と分かち合いは他の動物でも見られるが、所有は人間だけに特有の社会契約である。 ⚫︎所有は、次の世代に引き継ぐことが可能であり、そのことが、社会の安定をもたらした。 ⚫︎人は所有を追求し続けるが、心はいつまでも満たされない。所有物の増加は惨めな結果を味わう場合が多い。所有の誇示はときに反感を呼ぶ。等々。。 人の人生にとって最も大切なものを考えれば、一つは時間であり、一つは愛しあい信じ合える人間関係なのかもしれない。その大切さを忘れて、時間も人間関係も所有物のように考える人は、やはり幸せにはなれない。
0255文字
takao
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ふむ
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桜海老蔵
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ネタバレてっきり窃盗などの話になるかと期待していましたが、そうはならずに生物学的な視点や文化学的な視点から切り取られていて、かなり多岐に渡るものでした。最初の「切断された足は誰のもの」から入るところが読み手の心を掴んだ様な気がします。単に物欲と言ってもバックボーンには様々な要因が絡み合っていることを紐解いていただける面白い本でした。洋書を和訳したときの独特の読みにくさはありましたが、一読の価値ありです。
0255文字
―
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???
0255文字
つっきーよ
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動物には占有はあっても所有という概念はない。動物は自分が使っている時には自分の物になるが、ずっと自分の物であるという感覚はない。所有という概念はどちらかというと社会的な物であり、後天的に身につく。人は所有する事で愛着を持ちそれを自己の延長線上だと考える。または物自体が自分のアイデンティティだとみなすようになる。そのため、明らかに得する場合でも自分の身を削るように感じてしまい自分の物を手放さそうとしない。また、所有はステータスゲームでもあり、本能的に他者と比べてより多く所有しようとしてしまう。
0255文字
Keikoh
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人間は所有の力を通して自己を世界に拡張し、所有物を通してアイデンティティーとステータスのシグナルを他者に送る。所有物を失うとつらいのは、それが価値あるものだからではなく、自分が何者かを如実に表すものだからだ。 人は大半の所有物にすぐに慣れてしまい、さらに多くのモノの獲得に乗り出していく。それは自己をよく見せようとする終わりなき、そして最終的には満たされない探求の旅である。成功者であるという実感は得られるかもしれないが、そこにはモノを蓄えるほどに満足感が減っていくというパラドックスが生じる。
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