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誰? (奇想天外の本棚)

感想・レビュー
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Ai
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マルティーノの若き頃の回想シーンが染みる。冷戦時代の米ソスパイ戦の様相がメインとしつつも、マルティーノ自身が人生を振り返り、自分が何者だったかを問い直す。
0255文字
さとまる
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ジョン・ル・カレの『寒い国から帰ってきたスパイ』にSF要素を加えたテイストの作品。極秘実験中に事故を起こし、敵国に保護された天才物理学者マルティーノ。4ヶ月後に解放された彼の頭部はピカピカ光る金属状に付け替えられていた。解放されたのは本当にマルティーノなのか?別人なのか?彼自身は自分をマルティーノと認識しているのか?タイトル通り「誰?」の疑問が交錯する。自分とはいったいなんなのか、自己を見つめ直して過去を辿るマルティーノの孤独が切ない。
0255文字
Free
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かなり面白かった。疑心暗鬼になってしまいそうだった
0255文字
n_kurita
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面白かった。かなり突飛なようでいて自分とは誰なのか?を問いかける。また若かりし頃のぎこちないひとときには胸が痛くなる。映画向きと思ってしまった。残酷で悲しく、空虚だ。
0255文字
CJ
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ネタバレ設定やあらすじから、もっとスパイ映画的なやりとりやSF的ガジェットがあるのかと思っていたら、そうしたものはほぼなし。ストーリーの本筋は中盤まで進展が少なく、いっぽうで若き物理学者の不器用な恋などは何を読んでるんだろう感もあったけれど、かといってつまらないわけではなかった。「奇想天外」というよりは、もっと人生とか人間の内面とか実存とかの、哲学的なものがテーマだった印象。アザーリンと物理の先生がいいキャラ。K88計画がどういうものか不明なままだったのはともかく、「バーバラ」と呼びかけた女性は他人の空似?
0255文字
塩崎ツトム
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ネタバレ研究所の爆発事故により、ソ連製のサイボーグとなり文字通り顔を失くしてしまった物理学者が自己とはなにか?を求める旅。スキゾ的人間が仕事から切り離されて、ようやく己の人生の空虚さと向き合い、また仕事に戻る。そういう再生の物語。
0255文字
tosca
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ソ連圏との境界近くにある研究所で起きた爆発事故により米国人天才物理学者がソ連側の病院に収容されてしまう。数ヶ月後に解放されるがその姿は頭部が卵型の金属仮面に覆われて……と来ると嫌でも興味が湧くしSFスパイ・スリラーと言われると益々見逃せなくなってしまった。残念ながらSF要素はあまり無くて、スパイ物と言うにも陰謀や壮大さは無い。でもつまらない訳ではなく外見を機械化されてしまった物理学者は本人なのかソ連のスパイなのかという疑問と平行して物理学者の孤独と自分探し的な回想に引き込まれる。彼の人生は何だったのか
0255文字
TI
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実験中の事故で国境に近かったためソ連の病院に搬送され左手に義手、頭は金属で覆われ人工の目となった学者が主人公。アメリカに帰されるのだが本人かどうか確認ができない。誰なんだ本物なのか?偽物のスパイなのか? なかなか面白い。
0255文字
ネコベス
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ネタバレ実験中の爆発に巻き込まれた米国の物理学者マルティーノはソビエトの病院に収容された。3ヶ月後に解放されたマルティーノは頭部を金属の仮面で覆い身体は機械に置き換えられていた。帰って来たマルティーノは果たして本物なのか、ソビエトの用意した替え玉である可能性を懸念した米国はマルティーノを常時監視する。1958年に発表された東西冷戦下の緊張感やソビエトの脅威が色濃く反映された小説。エンタメ性は薄くラストはあっけないが、事故により人生が一変してしまったマルティーノの悲哀が寂寥感をもって叙情的に描かれていて楽しめた。
0255文字
あっちゃん
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ネタバレ【メイ・ザ・フォース・ビー・ウィズ・ユー(SF&ファンタジー読書会)】国境で対峙する連合国政府とソビエト社会主義国の緊張感は、『ブリッジ・オブ・スパイ』を彷彿とさせる。「情報」を武器に繰り広げられるスパイ合戦、拉致され 一命を取り留めた天才物理学者は自身を証すことが出来ない…キカイダーとなった故に。研究に人生を捧げていたルーカスが不憫でならないし、あちらの凄い医療技術を纏って解放されたのにスルーされちゃって、極秘のK88計画って?
0255文字
講釈夫人
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とても面白かった。先日再読したル・カレ『寒い国から帰ってきたスパイ』とは随分趣きは違うが、本作も寒い国から国家機密に関わる物理学者が帰って来た。東西境界線近くの研究所で起こった大爆発で重傷を負い、ソ連の病院で生存のため顔も含め身体の殆どを機械に変えられた男は本物なのか、本物であったとして洗脳されてはいないのか。荒唐無稽な?設定でタイトル通り、誰?状態ではあるが、心理描写が冴え渡り張り詰めた緊張感がみなぎる。また時折り物理学者の青年時代が挿入されることで、
講釈夫人

どうかこの男が本人であって欲しいと願い、そうであるなら尚更この状況は辛いと言う思いが拮抗する。ル・カレ作でも感じたことだが、狭間に落ちた人間には居場所がなくなり寒い国とは一体どこを指すのか、個人に優先する国家などあるものかとも考えた。加えて本作では人間の魂を閉じ込める牢獄になり得る外見についても(卵型の金属の仮面だけではなく)思いが巡った。

09/04 22:00
0255文字
ナベチ
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ネタバレ表紙のインパクトとあらすじに惹かれて購入。これ出オチにならん?という気持ちも吹っ飛んだ。SFあり青春小説あり、ミステリありで一気読み。マルティーノ高校時代、スターク先生との会話が面白い。「宇宙は完璧な構造物であり、すべてがバランスを取って保たれている。何一つ加えることも減らされることも許されません」そのスタンスはガールハントにもトラクターの修理や農耕の話でも現れている。国家機構や物理学に関する職務から追放されたことに対して執着を見せていないようにも見えるのは
ナベチ

彼のアイデンティティが職業ではなく思想にその根幹を持つから?…とおもってたところでやっぱり入れ替わり説が出てきた!最後、K88計画爆発事故の修正が思い出せないというマルティーノのモノローグが怖い。マルティーノの思考がコピーされたのは修正を思いつく前までだったとしたら…?疑心暗鬼に陥る、このラストはいいなあ。

04/16 12:50
0255文字
Tapio
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ガーディアン1000冊にある『無頼の月』が入手不能で同じ作者のこの作品にたどり着いた。SFというよりミステリーだろうか?まさに「奇想天外」。謎の兵器K88を開発中の物理学者マルティーノは爆発に巻き込まれてサイボーグに。自分は誰?というより周囲が本人をどう確認しようかとして藪の中に突き進む物語に見えた。嘗ての米ソの対立が背景だが、現在も新たな土俵で対立が続いている。P.K.ディックの要素が垣間見える。★★★☆☆
0255文字
キムチ
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アメリカSF界の大物作品とあって、執筆1958という古色は微塵も感じさせぬ。底の見えない恐怖感を感じた。とは言え、ラストは、漆黒の宇宙に放り出されたような存在、読み手も自己認識が揺らぐような結末。舞台は30年後の近未来を睨む冷戦期だが、現代は 新たな緊張関係にある東西の空気に加え、AIテク戦が高まる時間、妙にリアル感を感じさせる。装丁に有る容貌のマルティーノ博士、本人すらも自己存在の漂流にただ中に有り、周囲が更なる困惑で終始して行くストーリーはほぼ一気読み。
0255文字
H_AY
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★4
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Red Dragon 🐉
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読了。WHO ? 読み進めながら、主人公がどこに向かって行くのか? 主人公自身が自身を理解しているのか?など、読めども一向にわからない。主人公の過去から今への思い出の深さから、私自身に投げかけられているのでは、、と錯覚している。まさに奇想天外だった。ありがとう!感謝!
0255文字
グラスホッパー
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ネタバレ東西冷戦の時代、爆発で金属の身体になった男の、無機質な見かけとは対照的な若い時代が瑞々しい。タイトルの『誰?』の問いかけが、自分にも向けられているようだった。
0255文字
Nobfunky
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SFというより自分探し青春小説にスリラーが少々加味された感じ。ナンパに励んだけどうまくいかなかった孤独な研究者が、自分の研究に人生を翻弄される/する。少々期待外れ。
0255文字
なつこうへい
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ソ連国境付近でアメリカの天才物理学者マルティーノは爆発事故に巻き込まれる。素早く駆け付けたソ連の病院に収容され…。その後引き渡された男は本当にマルティーノなのか…。本人確証ができない、疑念のまま最後まで。
0255文字
パトラッシュ
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冷戦が最も厳しい時期に書かれただけに、人権なぞ存在しない政治優先ディストピアが描かれる。重大な研究を行っていた科学者ルーカスは東西の最前線近い研究所での事故で重傷を負い、ソ連側に拉致される。やがて戻ってきた彼は、体の大部分を機械化されたサイボーグとなっていた。こんな処置が施された理由は、本当にルーカスなのか、洗脳されていないかと、謎と疑惑が積み重なってどんな結末に持っていくと思いきや、物語は突然一切を解決せずに終わってしまうのだ。政治の前には科学も人も無意味であり、結末すら与えらないのだと警告するように。
0255文字
SOLCOM(いけひろ)
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原作は、1958年発表。舞台は、ソビエト陣営と連合国陣営に二分されている1980年代半ばの未来。 ヨーロッパの国境付近にある連合国の研究所で爆発事故が発生する。 事故に巻き込まれた天才物理学者ルーカス・マルティーノは、いち早く駆けつけたソビエト陣営によって収容されてしまう。 そして、三ヶ月後連合国陣営に引き渡された彼は、卵形の金属の仮面をつけ、体のほとんどを機械に置き換えられた姿で現れた・・。 SFというよりは、アイデンティティーを消失した男が自分を再構築するお話といった方が良いかな?  ☆3つ(2.5)
SOLCOM(いけひろ)

それにしてもソノラマ文庫版の『アメリカ鉄仮面』という邦題はいかがなものかと(笑)

02/13 14:53
0255文字
ふかわ
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面白かった。出だしがジョン・ル・カレの「寒い国から帰ってきたスパイ」に似ているので、スパイ小説として読んだ。東西冷戦の影響が強い作品だと思う。
0255文字
だるま
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アメリカの物理学者が実験中に大爆発に巻き込まれ瀕死の重傷を負う。その場所がソビエトの国境付近だったので、彼は先に駆けつけたソビエト人にソビエトの病院に入れられてしまう。数ヵ月後に解放されるが、戻って来た人物は金属の仮面を付け人造人間の様な姿になっていた。その男は本当に物理学者なのか? 別人なのか? どっちだ? そして敵国から解放された意図は? という物語で、この奇想天外シリーズ初のSF。いやあ、これはあまり面白くなかった。本人かどうかだけでは興味は続かないよ。ラストは成程と思わせたけど、やはりSFは苦手。
0255文字
のざきち
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ネタバレ連合国圏とソビエト支配圏の境界近くで起きた実験中の爆破事故。米国の天才物理学者マルティーノは瀕死の重傷のままソビエト側に拉致されてしまう。外交交渉の結果彼は連合国側に引き渡されることになったが、その人物は金属製の仮面をつけ体の多くが人工化されていた…作者バドリスはSF作家だそうですが、本書は東西冷戦下のスパイスリラーのような連合国側のロジャーズの視点と勉学に励みつつも常に孤独を抱えていた青春小説のようなマルティーノの視点で語られていて帯やあらすじとは異なる印象でしたが、それはそれで楽しく読めました。
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蝸牛
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#読了 #読書好きな人と繋がりたい  奇想天外の本棚4作目。読みやすいと思ったらGストリング殺人事件と同じ訳者さんなんですね。尋問(拷問)で精神を破壊され人生をめちゃくちゃにされた主人公の悲哀が悲しい。このシリーズの中ではこれが1番好きかな。
0255文字
三毛太郎
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冷戦下のスパイ物…みたいに始まっておいて。なんか実質発達障害気味の天才科学者の青春物語になっちゃうという不思議な小説。実際のところは人間と機械の関わり方みたいなものがテーマなのか…と思わせておいてこのオチ。まぁともかく、彼の行きついたところに幸せがあることを願いたい。
0255文字
funa1g
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冷戦下のアメリカの科学者が、事故でソビエト側に収容、戻ってきた彼の姿は仮面の姿になっていた。その正体をめぐるエスピオナージュで始まる物語は、彼の来し方とそこから切り離されてしまった人生を巡る青春小説へと変貌する。あらすじから想定される物語を期待すると肩透かしな部分もあるが、自分の人生を失った男の悲しみがなんとも胸に染みる。後半では、冷戦下の互いの対立を相対化するような視点もあり、奇妙だが豊かで面白い作品。「奇想天外の本棚」とある通り、「奇想天外」な作品を愛好する人にはぜひ。
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誰? (奇想天外の本棚)評価89感想・レビュー27