形式:単行本
出版社:KADOKAWA
降りかかってくる問題をひとりで解決しなければならないからだ。現代の女性が政治化するのには、自らの生き方を持たなければ生きていかれない、その正当性が過度に必要とされているのではないか。こんな言語化はされていないのだが、後半の希と千夏の衝突に苦しさがあることが画で表現できるなんて素晴らしい。尚、離婚による子供の親権問題の、夫からみた『今朝もあの子の夢を見た』と対になっている。が、どれが正しいなんて判定するのは文学から最も遠い行為だ。
《普段から「うちの子元気すぎて困ってるんですよー」とか言って関わっておく》というよっちゃんママは、その言葉に甘えて息子の躾が全くできていない(ケンちゃんちの冷蔵庫を勝手に開けて、中のものを食べ散らかして帰宅)。夜中に他人のゴミ袋を勝手に開けて、そこに自分があげたお菓子が入っていたとすすり泣く老女トヤマさんも、かなりどーかしている。そんなふたりが、そこはかとなくつながるラストが、本当に怖い。
共感です、本当に、普通の人の微かなダークサイドを描くのが上手い作家さんだと思います。追いかけたいですね。
ニッポニアさん、そうですよね。あんまりダークサイドを強調しすぎた話は時折引いてしまうこともあるんですが、野原さんの描く人物のいそうだけどいやーなこと言う感はセリフだけでなく表情など含めてイヤーな感じのするリアリティがあるとつくづく思います。
初めまして、こんにちは、今日読本が多いので、お気に入りさせてもらいました。こちら面白い漫画でしたね、普通の人の嫌な面を描くのがとても上手な作家さんですね。
コメントありがとうございます。そうですね。嫌な面も人の一部なのでついつい読んでしまいます。
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