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【新装版】あれも嫌い これも好き (朝日文庫)

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あきこ
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本書はずいぶん前に書かれたものだが、とても共感できる。時間の経ったエッセイを読んで何となくそぐわない感覚を感じることがあるけれど、それがないのだ。それは佐野さんが時代の空気とか世相とか、そういうものを一切無視して自分の感覚で生きていて書かれたものだからだ。そしてそれが面白いということは、誰しも無意識の中で感じていた違和感を文字にしてくれているからだろう。本当に久しぶりに読むと楽しい。
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niki
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NHKで『ヨーコさんの言葉』という5分間番組を見て、笑い、泣き、佐野洋子のエッセイを一気に読んだのが何年前だったのかはわからないけれど、このタイトルの本は読んでいなかった、はず。 彼女の言い回しや句読点の使い方は絶妙で、誰も真似できないと思う。 弟を亡くした話は知っていたけれど、短い文でも絶望と自分を責める心が苦しいほどに伝わってくる。 父親のうなぎの話はせつない。「今高校生か中学生だったら、もうバンバンのルーズソックスをはきたい。はけばいいでしょう」には爆笑。 正岡律については私もそう思ってました。
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mirei
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基本はネガティブな人だけど、後ろ向きに全力疾走していて、こけつまろびつ突き進む様が不思議と前向きにも感じられる。「馬のリーダーがいちいち驚いて支離滅裂な行動すると群れが滅茶苦茶になる、人間にもいるよねこういうヤツ」には笑った。確かに。人を褒める時よりくさしてる時の方が生き生きしてて楽しそうで痛快でもある。根が陰湿な悪意が無くてキビキビさらっとしていて正直な人のせいか不快感を感じない。再読だがとても面白かったのでまた読んでみようと思う。
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iroiro
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佐野洋子さんのエッセイは、とても好きだ。絵本も最近「100万回生きたねこ」がドラマで取り上げられていた。絵本も好きだ。ちょっと世の中を斜めに見ているようなかわいいだけでない絵がいい。あれもこれも好きだ。 人権感覚に照らして不適切と感じられる表現があるが、そのままにしたというコメントが書かれていたが、もしこの本の文章や表現が変えられたりしたら、それこそ不適切、三浦しおんさんが言うように時代を超えて共感できる。私も自分らしく死にたいし、河合隼雄さんの「Q&Aこころの子育て」はみんなに読んでほしいと思う。
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ゆりのき
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ネタバレ2000年10月朝日新聞社より単行本、2003年3月朝日文庫、2023年2月朝日文庫新装版。2010年11月に佐野さんが亡くなられてから12年。エッセーは23年前の内容だが、現在よんでも違和感なく楽しめた。日頃、ぼんやりとモヤーッと感じていることが、佐野さんの文章を読んでいると、そうだそうだ!とスッキリする。これからも思い出したように新装版を刊行してほしい。
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