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ドードーが落下する/綿子はもつれる

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ミキ
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2024-93:第六十七回岸田國士戯曲賞受賞作。表題作は精神が壊れていく人の様がリアルだった。「綿子はもつれる」の方が好きだった。最後は世にも奇妙な物語を見た後、のような読後感だった。
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なかやま
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『ドードーが落下する』:売れない芸人の夏目は統合失調症を患い次第におかしくなっていく。周囲の人物にはそれでも支えようとする信也や庄田のような人、離れようとする鯖江や夏目の妻のような人がいる。もし自分が、今一緒にいて楽しいと思える人がそういう病気になっちゃった時自分はどうするのかななんて考えたら暗い気持ちになる。 『綿子はもつれる』:映画ではほつれたが、戯曲ではもつれる。夫の悟がより感情的でいらいらが伝わり、綿子もヒートアップする。どうしようもない。 2作ともしんどいが一気に読み進められて面白い作品だった。
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チョコろん
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ネタバレ第67回岸田國士戯曲賞受賞作と、映画『ほつれる』の戯曲版と思われる作品の収録。---感嘆詞の直後から句点をとるセリフ回しって、圧の強い雰囲気出るんだなというのが如実に分かる。特に受賞作。『受賞作』疎遠になった友達との再びの交歓を精神疾患の描写を含めて描く。精神疾患の描写がスパイスになって受け取りやすいが、普通の状態でも友情の再開には重々しいものがあるなと実感。『綿子は、…』明言されていないが、重複するセリフや登場人物名から、あの映画のアナザーバージョンと言えそう。不条理なエンディングは戯曲ならではか。
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nightowl
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多忙と生活苦で学生時代に続き精神を再び崩壊させるお笑い芸人「ドードーは落下する」、子連れ略奪婚夫婦。夫は前の相手とよりを戻そうとし、妻は不倫に走る。気まずい会話劇「綿子はもつれる」。「ザ・ウェルキン」「友達(安部公房)」演出や「いつぞやは」なども含め、どこか家庭を作ることへの恐怖がある演劇人。作家としては、間の抜けた現代会話のようで薄ら寒い居心地の悪さを感じるのが特徴。夫婦やカップル間の会話はどこか手癖で創られている気がするので、そことは異なる持ち味を出せば化けそう。
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allite510@Lamb & Wool
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2023年岸田戯曲賞受賞作。いたって普通のリアルな会話が、非常に居心地悪くていたたまれない。精神的に壊れていく売れない芸人と友人たちの関係を描く受賞作と、どん詰まりの不倫夫婦を描く戯曲2本。同意している体で慎重に同意を回避していたり、むしろしれっと無関心や悪意を投げつけていたりとか、普通の会話に潜むイヤな感じを抽出する手つきは見事。カタルシスが意外な方向からあっちの方に降りてくるような終幕も、嫌な会話の応酬から解放されると思うからか、微かに爽快さすらあるようなないような。
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法水
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第67回岸田國士戯曲賞受賞作と現在公演中の新作『綿子はもつれる』を収録。加藤さんは会話、特に追い詰められたり弱り切ったりしている人たちの会話を書くのがうまい。ただ、『綿子はもつれる』は鑑賞後に読んだけど、ラストのト書きの内容は観ている人には伝わっていたんだろうか……。
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