読書メーター KADOKAWA Group

砂の果実: 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々 (河出文庫 う 18-1)

感想・レビュー
15

データの取得中にエラーが発生しました
感想・レビューがありません
カラシニコフ
新着
ラッツ&スター「め組のひと」や郷ひろみ「2億4千万の瞳」等、数々のヒット曲を世に送り出した作詞家の回想録・交遊録。静かな語り口で、綴られる文章は穏やかで良かった。作詞というのは、あまり馴染みのない世界なのだけれど、生み出すにはそれなりの労力を要して、苦悩みたいなのも描かれていた。それと同時に、周りの作曲家やミュージシャン、プロデューサー等に支えられて、名曲が産まれるのだと知った。川上弘美氏の事が書いてあって良かった。
0255文字
watarum
新着
ちょっと上なんですよ。この人の手掛けていた80年代ヒット曲の世界って、でも洒脱な文章でお洒落でクールな雰囲気を堪能出来て楽しい読書。90年代っ子だからタイトルにもなった中谷美紀のアルバムは大好きですが。坂本龍一とのファーストコンタクトがすごい。当日打ち合わせで締め切りは翌日という無茶ぶり、仕事の上での坂本龍一の鬼畜ぶりがわかるエピソードだ。文庫版あとがきでは高橋幸宏と坂本龍一との邂逅について書いたもので、これもなかなか読ませる。一番最高なのはビーイングのナガト氏と出会うエピソードだ
watarum

シュガーベイブなどのマネージャーをし、輸入レコード店を経営していた長門芳郎氏に原稿依頼にいき、話をしているうちに、だんだんと話がかみ合わなくなり、人違いでレコード屋さんをやっていた別の長門さんだったと気づくというもの。ああ、全然面白く説明できねーや。読んでくださいとしか言いようがない。00年代以降の話にも触れているけれども、やはり80年代、90年代の語りが面白い

01/10 03:06
0255文字
Tomomi Yazaki
新着
今なぜか世界では、80年代の日本のシティーポップが流行っている。本書ではその古き懐かしい時代を振り返る。著者は作詞の創作を通じて経験した数々の歌い手とのエピソードをサラッと書き上げている。YMO、シーナ&ロケッツ、河合夕子。懐かしいアーティストたちのオンパレード。調べてみたら彼は、錚々たる歌手の歌詞を手掛けていた。中でも中森明菜の少女Aにはひとかたならぬ思い入れがあるみたい。少女Aがなんで17歳なのか、なんて理由も明らかにしている。そして作った数々のサマーソング。それを聞いたら誰もが口ずさむことでしょう。
サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

おー、売野さんだ。中森明菜にチェッカーズなどなど、色んな歌手に書いてますよね。

10/07 12:57
0255文字
KBTM
新着
ネタバレ副題に80年代とはありますが、個人的には、タイトルにもなっている「砂の果実」や「MIND CIRCUS」、「天国よりも野蛮」といった、中谷美紀の役者姿とはまた違った今にも消えてしまいそうな存在感と坂本龍一のはかなくエモーショナルな楽曲、そして筆者の巧みで洗練された言葉が胸を刺してくるような歌詞が見事に融合した一連の楽曲が今に至るまで大好きなので、筆者も代表作と考えていることが嬉しく思いました。矢沢永吉の「SOMEBODY'S NIGHT」も歌詞がかなり印象に残る曲でした。
0255文字
まちゃん
新着
文章の単語ひとつひとつが鮮烈に煌めいていてオシャレすぎる。朝日新聞出版からのものを読んだが、80'sっぽい表紙のイラストも本文のムードをうまく伝えていると思う。『美貌の青空』というタイトルは土方巽からではなく金子國義から来ている孫引きだったということに驚いた。
0255文字
マニアの受難
新着
文庫版を再読。やっぱり文庫版あとがきにある幸宏さんと教授との思い出話が印象に残る。教授と中谷美紀さんに書いた歌詞をいい仕事と言ってくれてるのがうれしかった。
0255文字
しびぞう
新着
朝日新聞出版から出ている方を読んだ。最後の頁までめくったら索引が出てきて、これは紀伝体の資料なのかと驚いた。文体は石原慎太郎の『天才』に近い。思い出話だから時系列が整っていない。でもそれがとてもリアルだ。筆者が老境に入ったことをまざまざと表している。時代の寵児も巷の老人と同じ時間感覚を持つようになるのだ。話は面白かった。二十歳前後の人達にとっては、会社の偉い人はこんなふうに時系列など無視して語る、というモデルケースとして読める本なのではないかと思った。
0255文字
キュー
新着
作詞家になる以前のエピソードが意外に面白くてその辺をもっと読みたかったかも。あえてだろうけどあんまり上手くいかなかったエピソードをそんなに書いてないのでコピーライターから雑誌編集を経て作詞家になって、とすごい上手くいった話ばかりでもう少しダメだったエピソードも知りたかったな。井上大輔夫妻とのエピソードはなんか切ないなぁ。映画機動戦士ガンダムIIIの主題歌『めぐりあい』はサビ部分だけ詞先だったというエピソードが知れただけでもいい本でした。
0255文字
にゃん
新着
特にお亡くなりになった方々の逸話が印象に残ります。 何度もお会いした方でも一定以上親しくできない売野さんのお気持ちがわかるような気がします。朝日新聞の「声」欄に載った少女の文章に「この歌を書いて本当によかったとこころから思えた瞬間だった」との想いを持たれたことに共感。山田詠美さんの解説も素敵です。
0255文字
さだこのさだ
新着
初読。
0255文字
りんだりん
新着
中森明菜、チェッカーズ、矢沢永吉など著名なアーティストの、誰もが耳にしたことがある楽曲を世に送り出した作詞家の自叙伝。読んでいると、1980〜90年代の勢いのあった日本のミュージックシーンや、時代そのものの途方もない前向きさや明るさが伝わってくる。その時代を少年〜青年期で生きた人ならこの感覚はわかってくれそうな気がしている。逆に他の世代の人がこの本を読んだらどう感じるのだろうか?★3
0255文字
阿部義彦
新着
河出文庫最新刊です。作詞家の売野雅勇さんの自叙伝。シティポップの作詞家と言うと、私たちの世代だと断然、松本隆だと思うんですが、売野雅勇さんは、YMOの結成と前後する位から頭角をあらわし「少女A」や「涙のリクエスト」等が有名ですが、坂本龍一や中谷美紀さんにも素晴らしく退廃的美学に溢れる詩を提供してたのですね。『美貌の青空』『砂の果実』など意識しないで愛聴してました。時系列よりも、自分が過ごした濃い時間に重点をおいた、アトランダムな構成がありきたりな文章とは違い不思議な魅力となっています。
0255文字
全15件中 1-15 件を表示
砂の果実: 80年代歌謡曲黄金時代疾走の日々 (河出文庫 う 18-1)評価75感想・レビュー15