形式:文庫
出版社:KADOKAWA
形式:単行本
形式:Kindle版
本書で最も感じたのは臨床試験の厳しさ。自信を持って開発した薬でも研究デザインを少し誤っただけで全く効果が示せなかったりする。用量設定がまた難しい。副作用で死亡者が出れば完全にお蔵入りだ。バイオジェンのアデュカヌマブは患者集団の設定や解析方法など、もっとうまくやれたのではと思ってしまうが、時すでに遅し。1446億円の開発費が灰燼に帰し「そして誰もいなくなった」と書かれてあって恐ろしい。最終的にレカネマブが新薬として認可されたが、それでも効果は進行を少し遅らせるに留まる。まだまだ疾患制圧の一合目という所だ。
DIAN(The Dominantly Inherited Alzheimer Network:優性遺伝アルツハイマー・ネットワーク)は優性遺伝アルツハイマー病に焦点を置いた国際的な研究活動団体
電線が神経細胞、電線に積もった雪がアミロイドβに例えると。アリセプトは雪を除去せず弱り始めた電線により多くの電気を流そうとするもの(アミロイドβの蓄積は放置したままいずれ神経は死滅。効果は1〜2年)対処療法。レカネマブは雪を除去して電線の摩耗・切断を回避する根治療法に近い(まだ根治はできず)
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