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[増補版]知の編集工学 (朝日文庫)

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ハル
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一言でいえば『世界は編集から生まれた』というホビーアニメ的ロジックを400ページ分叩きつけてきた変な本。私の学がなさ過ぎて9割くらい分からんかったけど、1割が面白いと感じたので良し。分からない物を分からないなりに噛み砕いて認知するのも、この本的には編集なんだろうか~。/執筆すると往々にして、自分の書いた文章が想定外の意味を持ち始め、筆が勝手に走る瞬間が生まれる。それは文字が元々無数の意味を持つからで、じゃあそれが寄り集まった文章は無数の解釈ができるのも当然だよな。と言語化できたのが個人的には大きな収穫かも
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μέλισσα
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本を読んでいて、「ここの記述は分からない」と思うとき、常に自らの能力不足、背景知識の不足を感じると同時に、どこかで記述の不明瞭さに「なんとかならないか」と感じてしまうことがある(無論それは私の能力不足の別の一面に過ぎないのだろうが)。 だが、この本ほど明確に自らの無力を感じることはなかったような気がする。 そこまで高度でも難解でもないが、自らに取り込むことが非常に難しい。 だが、これを読みこなし、知の編集工学を自身のものにできれば、どれだけ楽しいだろうかとも思う。きっと何度も読むことになる。
0255文字
lsfid
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「世界」と「自己」をつなげるために、編集的世界観を持ち続けるにはどうすればよいか、『編集工学』を提唱するセイゴオ氏の編集思想と編集技法が余すことなく描かれている。 物語編集力の有効性にも触れ、なるほど、ストーリーが世界(自分)を創っていく。 『編集工学』については、ちょいと風呂敷を広げすぎた感があるが、「文人は知識を遊ぶ人のことだ」というナイスな一文を心に持ちながら遊び続けたい。
0255文字
ひな
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つまんねw
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なお
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情報は溢れている。昔も今も。ただ今は身近に取りやすい形でありすぎて、無いより有るが賞賛されすぎて、その取捨選択ができなくて、まさしく「編集」できていない。知の快感へは程遠く、疲弊した自分だけが残る。 しかし「編集」が工学であり、すなわち一般性を備えた技術であるなら、突破口はそこにある。 私達は先人から今の「編集」を託されているのだ。 疲弊ではなく楽しみたい。そうできる。率直にそう思う。
0255文字
zoe
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2023年増補版。長い文章や長い映像を記号化し、短く簡潔にエッセンスとして捉える。そして、最も有効、有意義な順番に配置していく。パターンを作ると、最初のワンフレーズから後続を予測できる。ナレッジデータベースには、意味の立体配置が重要だ。編集素材を大分類するマザーコード。文庫7冊分のレ・ミゼラブルを絵本やミュージカルへと情報圧縮する。手続き的編集である科挙登用。今、我々はITと言うマザーのナラティブの形成と言語が同時に確立に向かっている最中なのだろうか。今の自分的には、文化の多様性よりコモンセンスが響く。
0255文字
エジー@中小企業診断士
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編集とは「該当する対象の情報を読み解き、それを新たな意匠で変化させ、再生するものだ」遊びができれば編集はできる。情報を自律的に自己調整する機能。<エディトリアリティ>①主語的でも対象的でもない。主客混合②述語的に広まり述語的につながる③メタゲーム性を持つ◎64編集技法の一覧。編集とは情報が様々な役柄を得て、いっときの場面を演じるゲームを別の視点から同時分散的に演出すること。相転移を起こし創発されるもの。情報は生きている。情報は一人ではいられない。情報は途方にくれている。編集とは「関係の発見」である。
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またの名
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ニューラルネットワーク型AIを20世紀に試すなど早過ぎる著者の思考がネット社会を歓迎する前半に比べ、情報サリンという物騒なワードで中盤からポルノや偽情報の拡散への戸惑いを見せる中盤の悲哀。古今東西の人間的・非人間的および物質的・非物質的なあらゆる対象の間を駆け抜けながら、どんな現象に対してであれ遊ぶ子どもから情報コードを運ぶ遺伝子まで含む誰もが常に行なっている営みとして、編集というシニフィアンによって万物を語り尽くす。ハイパーリンク群のような脳内思考に迫る画期だけど、ネット社会が進むと希少ではなくなった。
またの名

この種の仕事で創られる知がインターネットとして現実それ自体になってしまった結果、時代が欲する知の形態は他のベクトルに変わったと思われる。

09/15 15:22
0255文字
はるわか
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[1996年初刊]①本書は「世界」と「自己」をつなげるためのもの②つなげるためには様々な編集技法を駆使するのが有効③編集的世界観を持ち続けること④世の中の価値観に絶対的なものはなく、どんな場合も相対的に編みなおせるはず⑤物語編集力の有効性/編集の本質も遊びにある/情報が情報を呼ぶ。情報は情報を誘導する。その誘導には柔らかい道筋のようのものがあるかもしれない。連想ゲームはこのようなことを示唆してくれる/情報はどこかで太いリニアなパイプから、ノンリニア(非線形)な細い路地に向かってバイパスを走れるようにすべき
はるわか

私(松岡正剛)の考える編集はワクワクする〈自由編集状態〉の実現にある。私たちはすでに投げ出された存在なのである。歴史のなかに投げ出されているし、生まれて自意識が芽生えたときにもすでにあらゆる先行性が準備されている。編集はその只中から出発をするトランジット・ワークなのである。①私たちはすでに名前がついている②私たちはすでに記述された中にある③私たちはすでに組織化されている④私たちはとっくに何かと関係づけられている⑤私たちはもともと制限をうけている。このようすでに投げ出された存在だからこそ自己編集化をはじめる

09/06 16:09
はるわか

[大澤真幸の解説]編集工学とは情報を関係づける方法。編集とは宇宙の生成そのものを追体験するようなもの。編集工学の基本中の基本は〈アナロジー〉。それは「同一性←→差異」という振幅の中でなされる。アナロジーは「世界」を規定する限界、カギリとなる。世界(限界)を定めたことで逆に「これだけでない」外部の世界が立ち現われる。限界を意味する壁は、実は外に開かれ隙間がたくさん空いている。隙(数寄)のある境界をさだめると外部の情報が動き出しこちらにやってくる。「情報はひとりでいられない」「主と客の入れ替え」「ムスビ」

09/06 16:17
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0255文字
toshibo
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編集を、その入口と出口とに分けて解説。入口では、編集とはそもそも何なのかから始まる。編集を行う脳への言及がある。行きつ戻りつ、ジグザグに進行することが考えることの正体なのだ。さらに、技術の進歩により、編集技術がどのように変遷していったのかが説明されている。出口では、世界中の種々の物語が基本的なところでよく似ているということが説明されている。物語にはその母型のようなものがあるらしい。気に入った本を何冊か選んで、内容を横断する情報地図を作ったり、遊びを創発したり、編集はどこからでも、どのようにでも始められる。
0255文字
Don2
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面白い。ネットワーク理論とポストモダンとインターネット(というよりPCか?)の掛け算のような、"知"の創出に関する本。私の印象は、人間が作るコンテンツは編集によって流暢性が上がって流通する。ポイントは流暢性を生み出している暗黙の了解的な意味分節のネットワーク構造(エディティングモデル)で、編集とは、コンテンツをエディティングモデルにはめ込むことによる意味の創出、といった意味合いかなと理解した。何か、最近読んだ物語の哲学や訂正可能性の哲学、勉強の哲学等と呼応するところもあり、腑に落ちるところが多い。
Don2

書いてあることは面白いんだけど、じゃあこれを読んでオマエは"編集"が多少なりともうまくなれそうか、と言われると結構難しい。(半分当然なんだが)肝心なところは説明されておらず(できず?)、体得することを求められている感じがする。ここに和風哲学というか、日本人である知識人のテイストを感じて私は好きなんだけど。

07/15 20:42
0255文字
アドソ
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この30年、背伸びしながらも松岡さんの本に喰らいついてきて、その歴史も感じながらの総まとめ。編集工学とは○○だ、のような説明はない。○○の××は編集工学的だ、という説明が続く。編集とは主語的ではなく述語的だってこういうことかなと思いながら。PCがまだ全然パーソナルではなかった時代に、ハイパーテキスト的な相互参照世界を予見してきた人。それゆえ「インターネットを考えた人(もちろん編集工学的な意味で)」と見做されてるんだな。これからのAI時代をどう見てるのだろうか。
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緋莢
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図書館本。2001年に刊行された文庫の増補版(単行本は1996年に刊行)<編集とは「該当する対象の情報の特徴を読みとき、それを新たな意匠で変化させ、再生するものだ」>というのが、最初の方に出てきます。そして、これは誰もが 日々、行っているものなのですが、<いったい自分がどのように編集しているのか、それを自分で知ることはなかなか難しい>とも書いています。著者は、編集工学を準備するにあたり(続く。
緋莢

<自分のアタマの中で動いている編集プロセスを リアルタイムで観察しようというエクササイズである。すなわり、自分のおもいが流れているままに、そのプロセスを同時に観察するということだ> こう書き写していても、自分の頭では???となってしまう方法で、それをさらに進めて論じていく様に圧倒されました。 興味深くはあったのですが、今の自分には半分も理解出来たとは言えないので、いずれまた再挑戦したいです

01/20 17:21
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mirie0908
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新年読了1冊目。少し前に読んだ東浩紀『訂正する力』の「訂正」と「編集」って似てるとこあるな、と思い読み進める。松岡正剛じつは読むの初めてなんだが情報の方法論や道具論に傾倒した人という印象。連想&飛び先の話題は多岐にわたりめまいがするほどで、面白かったがちょっと衒学的かもとも思た。
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みーちん
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以前ある方のブログでこの本の存在を知り、いつか読んでみたいと思っていたところに増補版が出たので手に取ってみました。「編集」をはじめとする著者独特の概念は言葉そのものは平易であっても抽象的な部分も多く難解で、著書の中でその前提や意味について様々な事例を交えて解説してくれてはいるのですが、正直今の自分が読むには時期尚早でした。知的好奇心を刺激してくれるはずのテーマを多く扱っているのにそれが理解できないのは悔しい。だからまたいつか戻ってこようと思います。
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阿部義彦
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朝日文庫の新刊です。知る人ぞ知る、『本の虫』を通り越して『本の化物』と私が呼んでいる松岡正剛さんの原点とも言える代表作が大幅加筆の上文庫で復刊されました。松岡さんは昔は雑誌『遊』を出してた工作舎出身で、今は編集工学研究所の所長をしています。角川ソフィア文庫から出してる『千夜千冊』などが有名で、私も若い頃は『遊』は買ってデザインの素晴らしさに惚れ込みました。この本では編集工学とはどういうものかを分かりやすく教えてくれます。短期記憶も長期記憶も全ては編集されて脳に収まっているからこそ、並列して想起できるのだ。
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