形式:新書
出版社:文藝春秋
形式:Kindle版
「台湾は若い民主主義だが、権威主義とのグローバルな闘争の最前線に位置し、また世界の自由、民主、人権を促進するのに主導的な役割を演じている」オードリー・タン。台湾という存在自体が、世界の中で圧倒的なマイノリティーであり、多様化に寛容な社会を作るのは必然でもあるのだろう。
台湾住民のアイデンティティは、自身は台湾人63%、中国人3%、どちらでもある31%。政権交代を中心に近代台湾史を論じる。【1】多様性を尊重する台湾:先史時代と原住民、漢人文化の普及、日本統治、皇民化運動、大陸との政治的分断の継続、中華民国憲法改正と政権交代。【2】一党支配下の政治的抑圧:中華民国による台湾統治の始まり、238事件、白色テロ、陣智雄事件、映画「返校」。【3】人権問題の争点化:在日台湾人社会と台湾独立運動、劉彩品問題、林景明問題。
【4】大陸中国との交流拡大と民主化:台湾独立運動拠点が北米に、米中国交樹立とアメリカの台湾関係法、美麗島事件、李登輝による憲法改革、ジャイアントパンダ贈呈構想、劉彩品と天安門事件、藍緑対立構造。【5】アイデンティティをめぐる摩擦:馬英九政権の対中国融和政策、際英文政権と歴史をめぐる摩擦、台湾で慕われる日本人技師、李登輝と八田物語、蒋介石銅像の公共空間からの排除、香港情勢と際英文の再選、新型コロナウィルス対策の優等生、安倍晋三銅像の建立。
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