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必殺シリーズ始末 最後の大仕事 (立東舎)

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三冊目ともなると流石に内容は息切れ気味だが、今日日70~80年代のドラマの本が立て続けに出るということが異例だし、有難い。必殺シリーズのファンに層があるのは、著者のように90年代の再放送で触れた世代が最後だろうから、この先本が出ることもあまりないだろう。インタビュイーたちもいつ亡くなってもおかしくない年齢ばかりだし、後になって間に合って良かったと思うことも少なくなさそうだ。本を切っ掛けにスタッフやキャストの交流が再開した、というエピソードには心が和む。読者よりも、取材対象にとっていい仕事だったのだと思う。
c

序盤、後期必殺を支えたキャストがずらりと並んだインタビューは華やかだが、俳優は押し並べてエゴが強いため俯瞰的な視点に乏しく、語りは上手いとしても内容はそれほどでもない。別項のスタッフのインタビューでは、そういった俳優特有の調子の良さに茶々を入れられていて笑えるし、つまりそれはキャストとスタッフがいい関係性だったということだろう。春日太一のインタビューの収録ながら、後期必殺の戦犯として批判されがちな吉田剛の弁明が読めたのも良かった。被害者意識が強いため読んでいて快い内容ではないが、被害者意識自体は興味深い。

08/21 06:50
c

吉田の目には、プロデューサーの山内久司が気の弱い人物に見えていたという。それは他にない証言で、脚本家ゆえの観点か、単に自己のルサンチマンを他者に投射した偏見か(或いはインタビュアーの春日が昏い情念に惹かれがちな作家なので、そうした部分がピックアップされたか)。今回も総じて楽しんで読めたが、ただシリーズ通じてやはり音楽関係のフォローが物足りない。特に竜崎孝路、中村啓二郎のインタビューは再録か何かでもいいから読みたかった。必殺の音楽世界は当時の他のドラマと比べても豊饒なのだし、何なら単著を出し欲しいくらい。

08/21 07:11
0255文字
桂 渓位
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 三田村邦彦さんや中条きよし議員、鮎川いずみさんに京本政樹さん、村上弘明さんなど、仕事人シリーズを支えた立役者の皆さんのインタビューは、永久保存モノです📕  村上さんの天然でマイペースぶりは、藤田まことさんのお叱り対象だったみたいで(笑)  凄いな〜と感じたのは、まだ喋れてない内容があるんだろうなと言う点。 是非、次作で語って欲しいなと思いました☆ 個人的には、シリーズ最多の作品を手掛けた松野監督のことを様々なスタッフさんが話題に上げていたのが、印象的でしたね✨
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