形式:単行本
出版社:慶應義塾大学出版会
形式:Kindle版
バイデン政権が行った大規模な財政政策を踏まえると、筆者の考えは一理あると思うが、先述した供給制約の影響はやはり無視できないのではないかと思った。実際、日本でも23年の春闘から高い賃上げ率が実現しているが、その背景には深刻な人手不足が一役買っていることは疑念の余地がないだろう。
一方で少子高齢化による生産年齢人口の減少について、人々には先を見据えて行動する消費者としての一面もあるため、長期的には総供給の抑制に繋がるが、短期的には総需要の減少というデフレ要因として作用すると捉え、グッドハートの考え(=生産年齢人口の減少はインフレ要因)を批判している点は同意できると感じた。
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