そしてエピローグはその後の各キャラのダイジェスト。魅力的なキャラたちがあっさり消化されていくので非常にもったいない。 1、2巻までは丁寧で繊細な機微を描いてるのに、3巻は自棄になった作者が性癖をブチ込んだ上で強引に急ぎでまとめて雑になった印象。まあそれを差し引いても総じて良作でしたが…やはり最初から1巻完結モノで書いたほうが向いてるんじゃないかな、この作者。あなたの情緒あふれる丁寧な描写が僕は好きです。ただラノベでヌキたいわけじゃないから性描写にそこまでページ割かなくていいです。 (5 of 5)
あやねえの「感情的になるのはやめようね」って台詞が目に入った時、結構ストレスを感じた。散々自分の都合の良く主人公を利用してきたのに、その感じはなんなんだ……。今作の主人公を割と好きなのもあり、余計にそう感じる。1巻読んだときに陰のある感じが好きって言ったけど、そこにあるのは陰じゃなくて真っ暗闇だった。登場人物の大体がちょっとずつ間違えて、でもそれを直して進んだよね、って感じがするのにあやねえだけは直せてないまま生きていくんだろうな。それが不幸なのか幸福なのかは知るよしもない。
色々感想見てて確かに性急ではあったよなとも思い、もっと丁寧に描かれていれば感想は変わったのだろうか……。正直、あやねえのバックグラウンドの掘り下げがほとんど行われていないから、くそムカつくというのもおそらくあるんだろうな。本人がめちゃくちゃ理性的に自分を分析して、自分の言葉で理路整然と説明しているのがいい印象ではないんだろうな。でも、凪夏をあれ以上無理させ続ける(本人が無理と思っていなくても)のも辛いものがあるか。