形式:ライトノベル
出版社:小学館
形式:Kindle版ライトノベル
ロボット工学の権威にして、最初のロボット「アイザック」を開発したスレイマン博士が設定した原則、「何も見てはならない」、これが「人になってはならない」を遵守するのにも役立ったというのが、とてもユニークです。少女・マリアベルを見つけたマシューとガルシアは西へと向かうのですが、紆余曲折あり、大きな出来事も明らかになり、とても読みごたえがありました。 帯で虚淵玄が<もうラノベじゃなくてゴリゴリの本格SFじゃん。ガガガ文庫はハヤカワさんちのシマに カチコミかける気か?>と(続く
井上敏樹、じゃなくてヤ〇ザみたいなことを書いてましたが、同じガガガ文庫の新馬場新『十五光年より遠くない』も そうですが、もうレーベルなんてそんなに関係ないんじゃないかな、と個人的には思います。というか、その虚淵玄自体、かつて ガガガ文庫で、とても硬質な『アイゼンフリューゲル』という作品を出していたんですが。
もちろん、もう1つの原則修正条項もまた、物語に深い影を落とすことになる!( ・`д・´)
人工知能は現実世界にも存在するが、この小説で出てくる「思考金属(シンク・メタル)は、そんな人工知能とはまるで別のものだって描写されているところに、令和っぽさを感じる( ・`д・´)
一番成功したとも言える。しかし主役らがそこはかとなく持っている満足感。それはまだ思考できることにある。正解を決めてもらってないから、生まれる余地。例え正解がすぐ横に合っても、思考した先で間違えられること。それって一つの幸せなのではないだろうか。SFロードムービーとして尖ったものが読めた。最後の挿絵の装甲輸送車が『メガゾーン23』にしか見えないのは私だけだろうか(笑)(2/3)
一番良かったのはリスナー代表のボルアリーナとマシューの会話。ってか途中からこのボルアリーナこそヒロインではないかと思うぐらい可愛い。トーチカとの会話も敵アイザックとの会話も洒落てるし。一人だけヤンキー風に作品テーマ体言してるし。銃カッコいいし。おまけにメンドクサイ女の子。いや性別ないらしいが。 この作者らしいヒロインの良さが出ている。(3/3)
ブログ感想→https://yuukimasiro.hatenablog.com/entry/2024/03/17/234300
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