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津山三十人殺し 最終報告書

感想・レビュー
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ma-bo
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一人の青年が村人30人を殺害した「津山三十人殺し」の全貌。著者が残した二十数年に及ぶ取材の記録。関連年表から始まり、3通の遺書からの考察、「津山事件報告書」(事件の翌年に司法省検察局がまとめたもの。長く行方がわからないとされていた)の解説。先に発売された事件に関する本の間違いの訂正。事件関係者への取材。犯人と祖母、そして関係の深かった女性達との関係。今だ残る謎の提示。最終報告書の名に相応しい内容。
0255文字
とちぼり元
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小説家志望・阿部定の影響…なるほど!一揆…???当時の村社会って色んな意味で怖い。
0255文字
ノリスケ
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なにこれ❗津山三十人殺しの印象が180度変わる。ミステリー、ホラー、さらには歴史が好きな人は読んで損は無いと思う。
0255文字
きみどり
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『八つ墓村』など数々のフィクション作品にも影響を与えた戦中の大事件。山間部の閉鎖的な農村で、孤独感を拗らせた青年が起こした猟奇的な大量殺人の謎に迫る労作。著者は20年かけて調査したとのことで、思わず驚く分厚さにも納得。但し30%は当時の事件報告書のコピーだった。この報告書、長く紛失したとされていたのが米国の大学内で保管されていると分かり、調査の精度が格段に上がったそうな。しかしとうてい一言で感想が言えるような本ではない…凄惨さに絶句。著者は引きこもり支援の活動もしていたという。この事件の犯人も、(続く→
きみどり

徴兵不合格で仕事もほとんどしておらず、経済的な困窮や親族間の複雑な関係、狭いコミュニティでの疎外など、「引きこもり」から「無敵の人」への要素がある。石川氏がこの事件をライフワークとしたのもその辺りが理由の一つかもと想像した。

02/03 22:47
きみどり

タイトルのインパクトが素晴らしい。語呂が良い。先行調査の不備の追求、いまだに残る謎の提示、事件報告書の解説…「最終報告書」の名に相応しい。

02/03 22:50
0255文字
a.i
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★★★年末年始にふさわしい(?)ボリューム感。概要は知っていたけれど、もっと詳しく知りたくて読んでみた。襲撃された全戸の状況をあらためて読むと、文字だけでも恐ろしさで震え上がるような残虐極まりない事件だけれど、育てられた環境が違っていたら……と睦雄の境遇に同情を禁じ得ない。 性質上仕方ないが繰り返しの内容が多い印象なのと、誤植というよりおそらく著者が誤って覚えて使っている言葉があったのが気になってしまった。
0255文字
ぐうぐう
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タイトルに相応しい、津山事件の最終報告となっている。いくつかの新たな真相、あるいは推測が為されているが、一番のインパクトは津山事件のバイブルと称される築波昭『津山三十人殺し』の間違いを正す章だろう。事実誤認だけではなく、明らかな創作まであるというのだから驚きだ。中でも、都井睦雄が阿部定に強い関心を抱いていたとする築波の主張がまったくの創作だとする点には、憤りさえ覚える(築波本を読み、長年その主張を信じていた読者は、多かれ少なかれショックを受けるはず)。(つづく)
ぐうぐう

対して本書は、長らく行方がわからなくなっていた「津山事件報告書」(事件の翌年に司法省検察局がまとめたもの)を探し出し、詳細に調べ、かつ現地にも赴き、かろうじて存命だった事件関係者にも会っていたりと、説得力がある。また、長期ひきこもりの取材と支援を長年行っていた著者らしく、睦雄のメンタリティーをそのような視点から読み解こうとしている。ともあれ、それでも謎はいくつか残る。それを無理やり自らの推理に結び付けるのではなく、わからないと正直に書いているのも、本書の好感となっている。

12/12 19:09
0255文字
まめけん。
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ネタバレ津山事件に関する著者による集大成。これまでの書籍と重複する部分さえ興味深く読ませる構成が、実に良いのだわ。事件報告書という当時の記録(通常であれば管轄の警察が管理しているはずなのだが、大戦と敗戦によりアメリカに流れ着いていた運命を辿る)を、石川氏による現代語訳が成された数頁。これは、総てをやり遂げてほしかったなと思う。さて。とはいえ。読みながら感じたのは、都井睦雄に関する評価?例えば、兵役につけなかったのではなく、本人の意思でつかなかったのではないかというような、そんな文言がいままでになく散見されたこと。
まめけん。

これに関しては、これまでの著書があくまでも調査結果を第三者的に綴っていたことに対して。自身の都井睦雄像を語り始めたようにおもったんだよね。だからこそ、と忸怩たる思いも渦を巻いたな。やれやれ。複数犯説というより、協力者がいたかもしれないという件は納得してしまう。そして、そこには廃藩置県や一揆というその土地に纏わる歴史と、そこから生まれた村社会の閉塞感が横たわるんだろうことを、種明かしのように織り込んでいるんだよね。

11/26 21:02
まめけん。

僕は常々、読み物としては筑波本、記録、調査結果なら石川本だと思っていたけれど。ここまで、彼を描き始めたのならば、或いは次の一冊こそ何もかも石川清作品が占めていったのではないか。そんな、しても仕方のない期待と、その行き先が永遠にないことが、寂しいし悲しくなるんだよね。やれやれ。

11/26 21:06
0255文字
dokuni_san
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これまでに見知ってきたことがだいぶ上書きされた。想像部分も当然ながらあるが、ある程度の妥当性もある内容。特別寄稿や資料もあり、充実している。本当のところはすでに闇の中だけど取材内容など、一部でも事実が残れば良いと思う。
0255文字
サハ
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ネタバレどうしていまこんなに分厚い本が?と思ったら、これまでの書籍や映画で描かれてきた犯人やその動機について、資料にあたって検証した本だった。かなり読み応えがある
0255文字
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