章の見出しが古英語、中英語、ゲール語などで書かれ訳が書かれている。面白い本がないかと探していたら”Anglo-Saxon emotions “(古英語による感情表現)という本があった。こういう本を読めばより作者の意図がわかるのかも知れない。家族が交通事故で4週間昏睡状態の後亡くなったので主人公の気持ちはよく分かる。当時ジョージ・クルーニー主演のER緊急救命室シリーズが大人気だったけどトラウマで2年程医療ドラマは見れなかった。冒頭でウクライナ戦争を連想させる記述がある。3作目があれば終わらない戦争か?
テーマは自然を破壊するだけに飽き足らず、自己を捻じ曲げてまで権力によって築かれる虚栄を満たそうとして他者を支配する形で虐げ、虚言で大事なものを損なわせ、哀しみと復讐を生み出す、地獄のような世界への向き合い方だろうか。自由を求めながらも犠牲にした我が子の事も忘れて暮らす両親や王子の押しつけがましさに勝手に幻滅し、拒絶するようになったラプンツェルは臆病な現代人にも思える。だが植物状態であるフィービーも受け止めるようになったセレスや優しくしてくれた少年の傍にたどり着きたかった隻眼の鴉のような優しさもあるのが救い
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