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MUNEKAZ
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ロシア遠征以後のナポレオンの戦いって、ライプツィヒの大敗→百日天下であれよあれよと没落という印象だったので、意外と勝ち戦も多いんだというのが素直な感想。率いる軍勢はかなり寂しくなったが、軍人としての才覚は往時のイタリア戦線を思わせる冴えを見せる。それは最盛期の大陸軍の規模と戦争が、一人の人間の統率できる限界をいかに超えていたかの証明のよう。また天才ゆえのムラッ気というか、好不調の波も加齢とともに酷くなり、最期のワーテルローなんていいとこ無し。大著だが焦点は「軍人ナポレオン」の一点なんで読みやすかったです。
MUNEKAZ

訳者の解説で、チャンドラーの本書は英米では高い評価を受けているのに対し、フランスではほとんど参照されていないというのも興味深い。まぁ日本人だってアメリカ人が書いた山本五十六の評伝を参照するかと考えたら微妙かも。やっぱり英軍に対しては、ちょっと筆致が甘めかもと思うしなぁ。

03/10 03:33
MUNEKAZ

因みに真面目な理由の推察としては、フランスの史学界で重視される「国民史」の観点が希薄な点と、構造的な分析ではなく伝記スタイルを取っていることをあげている。

03/10 03:43
0255文字
タカバル
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ナポレオン戦争に関してこれだけ体系的・網羅的に書かれた本はないと思われる。ナポレオンはもちろん、彼と共に戦った元帥・将軍・兵士の物語は一種の作品のようにも感じられた。この名著が日本語で読めたことに感謝したい。
0255文字
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ナポレオン戦争 (下)評価57感想・レビュー2