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短歌研究2024年9月号(Kindle版)

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かふ
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村木道彦「ショート・ランナーの永遠」は俵万智にも影響を与えた青春短歌。ライト・ヴァースの走りだったようだ。青春短歌だけにショート・ランナーだったのだろうか?その過ちをしっかりものにしている俵万智だった。吉川宏志「1970年代短歌史「アルカディア」の刊行」は学生運動が過ぎて伝統短歌に行き場を見出す若手と旧世代の葛藤。そして女性歌人の時代になるのだが家族詠が多くなる。というか男性歌人は趣味的な歌で女性は生活詠が多くなる感じだ。趣味的な繋がりから漱石『心』を詠んだ三枝浩樹「夏の風立つ」は良かった。
かふ

「短歌研究賞」は二つとも趣味的に合わなかった。坂井修一『鷗外守』はどうも鷗外が苦手だった。山田富士郎『UFO』も天文学がいまいち苦手なのかもしれない。そんな中で佐藤モニカ「いにしへの盾」が良かった。家族詠も苦手なのだが子との繋がり「子の漢字ノートに幾度も書かれたり生きる生きる生きるの文字が」で子供のいじめ問題かと思わせて病気の母を思う息子の気持ちだった。「子の好きなアニメ「はたらく細胞」に強敵としてがん細胞あり」「ある朝を紋章のごと鳥はゐていにしへの盾くきやかに見ゆ」ゲームみたいな歌だが実感がこもっている

09/27 02:57
0255文字
あや
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短歌研究賞発表号。ご受賞は坂井修一さんと山田富士郎さん。おめでとうございます。とはいうものの、栗木京子さんの作品読みたさに買いました。三枝浩樹さんと梅内美華子さんの作品も読めて良かったです。岡崎裕美子さんの作品も読めます。   女性にも選挙権ありしワイマール思ひて忌日前投票す/性欲の詠まれし歌を暴力と思ふこころあらむ雨の夜(栗木京子)   中絶の相談聞きつつパスケースのやうに仕舞へり古びた指摘を/爆撃に裂けたる衣けふも見てつつしみ出づる検診の朝(梅内美華子)
0255文字
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