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モヤモヤする正義 感情と理性の公共哲学 (犀の教室)

感想・レビュー
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踊る猫
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実に読みごたえのある、圧倒的なヴォリュームに舌を巻く。本書でクリッツァーはさまざまなアカデミシャンの理論を援用しシャープな考察を行ったりきたりさせる。ともするとTwitterに代表される「ワンワード」で相手のマウントを取るしぐさこそ評価される時代、彼のこの「繊細さ」「柔軟さ」はそのまま煮え切らなさとも見なされうるリスクがある。だが、それでも彼はその割に合わないリスクを引き受け、彼自身のアイデンティティをも開陳することも辞さない(もちろん、これもそれ相応のリスクがあるはずだ)。この不器用な真面目さを買いたい
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かつげん
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ネタバレ要するに、社会や政治に関して物事を主張する際には、主張している理屈の内容だけでなく主張する際の態度や実践も大切なのだ。理屈の内容が同じであっても、だれがどのように主張しているかによって、その理屈を聞く側が取るべき反応が変わってくる。(514)
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なか
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良い本である。マイクロアグレッションやキャンセルカルチャー、弱者男性について哲学などの知見を元に丁寧に平易な言葉で議論している。弱者男性についてはマジョリティである男性のつらさについて、アマルティア・センの潜在能力アプローチという方法論を用いて説得的に解説している。「目新しくない」という貧相な感想はおそらく80年代に提唱されてる議論を参照したからなされたものかもしれないが、いまだに効力を失っていないセンの偉大さを感じる。著者はセンの議論から弱者男性論への架橋をしているところがこの本の白眉。
なか

なお、批評家の杉田俊介に厳しく、2度も批判されている。

02/10 16:37
0255文字
どさんこ
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一度読んだだけでは、ちゃんと理解できた訳ではないが、モヤモヤ感が少し晴れたような気がした。
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jody
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なんだかもう今の世の中めんどくさすぎて途方に暮れる。 ちなみに著者の「好みのパートナーの条件」の中に標準より少し上の容姿、みたいに書かれていて、その「少し上」というのがミソでね。なかなかね、ええ、つい笑っちゃったね
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ブルタ
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実に厚くて読み通すのに骨が折れた。全体としては前作と同じく様々なテーマを取り上げながらリベラリズムと理性的な議論を擁護する本になっている。
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Shun'ichiro AKIKUSA
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トピックはSNSなどで話題になるようなものだが、筆致は抑制的。 こういった書き手の居場所もある出版界だといいのだが。
Shun'ichiro AKIKUSA

著者にとって一番いいのは、大学院にいったん戻って、アカデミズムの中で職をえることのような気がする。そうすれば本の売れ行きなど気にせず文筆活動をおこなえるので。

12/20 01:33
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まいこ
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ネタバレ鈍器のような厚さに慄きながら、でも前著に続いてすごく頭が柔らかくなる一冊だった。SNSでお馴染みの各種ポリコレや弱者男性、マイクロアグレッション等について、もやもやしてたのがスッキリするような。特に最近アメリカの大学生に見られるという「被害者意識の文化」の章がすごく面白かった。近代からの理想とされてきたのは、理性的で寛容な「尊厳の文化」。前近代までの、強さやメンツにこだわる「名誉の文化」はでも、田舎のヤンキーに継承されている
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Dwight
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犯罪・戦争・差別についてのニュースを読んでも心は平静だったが、スーパーで半額シールが貼られた途端に総菜が売り切れて自分は買えなかったことに激しい怒りを抱いた。これぞソーシャル・メディア。これぞツイッター。
Dwight

「大して社会的な影響力もない無名の犯罪者に対しては強い怒りや嫌悪を抱く一方で、テレビやネットなどを通じて見知った政治家や著名人に対しては同情を抱いてしまうのだ。」これぞ大衆。

11/12 22:03
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はるき
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日時に潜む様々な不公平、不正義についてライトに論じる本。(手首が痛くなる厚さで、後半辛い)中庸と論理的思考を重視する所は賛成ですが、だからこそ薄味感は否めないかな。
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takao
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ふむ
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ふみあき
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あと一年早く上梓されてたら、もっと興味深く読めたかも。本書でも複数引用されているとおり、ポリコレの問題点を指摘した先行文献は結構出ており、「マイクロアグレッション」「トーン・ポリシング」などの術語も耳慣れてしまった感がある。それと著者の拠って立つ理性至上主義(?)のためか、前著に比べて議論が穏当になった分、読み物として圧倒的に薄口になってしまった。主張が若干リベラル寄りになってるのも気になるし。著者には(デビュー初期はまともだった)内田樹みたいに、左側に転落して欲しくない。
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