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月影の乙女

感想・レビュー
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コオロ
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ネタバレ山形県の作家ということで手に取る。舞台はだいぶ「日本」を意識しているような風土で、精霊生物イリーアの扱いは『もののけ姫』のコダマ的であり精神文化が山形っぽいなあと思いつつ、文体は海外作品の翻訳本のそれだった。著者紹介に書いてあるルーツがすべて腑に落ちることってなかなかないんじゃないかな。ところでスターウルフが原点なのにファンタジーに進んだのねとズレを感じたものの、言い伝えと未来視がイコールになるギミックはなるほどしっかりSFだなあと思うなどした。
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蒼1228
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ネタバレ図書館。二段組でがっつりファンタジーの世界に浸れた。ジルは大きな力を持っているものの、未熟な点もありというのは非常に王道な主人公像だし、作中で成長は一応しているのだがいまいち感情移入できず。男色家の大公に嫁いできて、夫の側近に密かに想いを寄せ、彼のために何かしたいと徐々に自分のできることをするようになっていくマナラン大公妃の方がキャラのつくりとして面白い。第一部が長い割に第三部が短い気も。長編よりは視点人物を変えた短編〜中編連作形式の方がよかった気がするなあ。
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かなで
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ネタバレ無垢なる存在を殺して魔力を発現したジルは心の中に【月の獣】を飼っていた。ことあるごとに【独り】であることを強調し、ジルにも囁くが、魔法訓練所で出会った友人たち、上司、そして最後に現れる兄の息子が、ジルを一人にさせなかったからこそ成し得た、少女から成人し、大人となるまで、そしてその後をも描く成長譚。→本を読んでいて疲れた、と久しぶりに思った作品。2段組だし、なかなか世界観に慣れるのも時間がかかったのだが、読了後はいつも何かを教えてくれている乾石先生の本。今回もまさにそれであった。長編に苦を感じない方はぜひ。
0255文字
六花
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ネタバレ図書館本。ファンタジーの世界観や登場人物の把握、国々の紹介と魔力の違い、不穏な影。そういったことを一通り把握する第一部だけで半分を超える。でもその中に語られる日常の営み、イリーアと呼ばれるこの世界特有の生き物たちのかけがえのなさなどがこちらにもしみてきて、その後の物語に説得力を持たせるんだなあと思うと、この長さに文句が言えなくなる。疲れたけど、楽しかった。
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キウイ
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ネタバレとにかく分厚い。主人公が、ボンヤリとしてるせいで、アレコレとイヤガラセをされたり、ウッカリやらかしたり。ドコへ辿り着くのか分からず、かなりシンドかった。悪意を持って自滅したヤツは、結局、悪意を自覚しないまま、更に自滅するし。イマイチ、ナニがしたいのか分からなかった。
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みこ
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ネタバレ壮大なファンタジーが、読み応えあり。孤独に囚われるし、若さゆえの感情の暴発や戦に翻弄される。先達の見守りや友情に助けられる独りは絶望ではない。
0255文字
カケル@ぼくらはみんな積読中
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ネタバレハスティア大公国の地方領主の娘ジルは強い魔法の力を持ち、ゆえに身の内に「人は独り」と囁く〈月ノ獣〉を住まわせながら、国と民に使える魔法師となった。そんな中、南方の国ドリドラヴが侵略の手を伸ばしてくる…(あらすじ)ごっつい。物理的にも、内容的にも、大変ゴツかった。あらすじで、だいたい三分の一くらいかな。噛みしめるように読んだ。主旋律はジルの成長と青春の物語であり、ハスティアの苦難と復興の物語だけど、同時にマナラン妃や魔法師の人間関係が経過と共に変化していく様は歴史群像劇のようでもあり、そこも読みどころでした
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ヌーン
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ネタバレとてもよいファンタジーを読みました 主人公が大いなる力を中に秘めていながら、その他は普通の(?)人間で、むしろ不器用で察しが悪い、そのキャラクターのまま、それでも成長し、己の力を出し切って、与えられた使命をまっとうする そして最大の戦いが過ぎ、そばにいた人たちが犠牲になり、己が役に立たなくなっても日々は続き、しかし残った禍根がしつこく彼女を追ってくる それさえも対峙し、どうにかこうにか退治して、しかしそれでも続いていくのだ 綿々たる歴史を読んだ気分です
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T. みぃた
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ネタバレ開放的で平和なハスティア大公国。ハスティアにだけあるもの。イリーア(獣、精霊?)、マステル銀(とても硬い)、フォーリ(職業•魔法師)。イリーアはそこにあるだけ。しかし人とは月のこぼした一滴で繋がってる仲間。魔力が抜きん出たジオラネル(ジル)は最年少でフォーリの訓練生に。幼い頃魔力を暴発させてスナコガシを犠牲にしてからは、生真面目なジルは他人を頼らず、身の内に月の影(孤独)を飼う。年上の訓練生に世話を焼かれ、国のフォーリとなり様々な体験をし成長していく。無垢を捨て、目の前の仕事をこなし、そして怒涛の最終章
T. みぃた

登場人物の多彩な顔ぶれ。殊に同室のカルステア(カルシー)とは一生の友に。フレステル公太子と側近のヴィスマン、意外な変貌を見せたアトリア国からきたマナラン(妃)。ジルを目の敵にし、ハスティアを侵略するドリドラヴ大王国の竜王ウシュル•ガルと3バカ息子。そして新しい世界の希望の星、ジルの甥リッツェン。リッツェンのその後の活躍も気になるが、単発ものらしい。

12/04 16:19
T. みぃた

独りで逝くと覚悟したその時、シッカリシロと亡き父の声が聞こえ、リッツェンとカルステアが手を引き上げ、「ばかばっちゃん」と何度もリッツェンが罵ってくれたことを思い出す。自分の生命は自分独りのものではないと…。繋がっているのだと…。真実の銀を身の内に集め力を蓄えた時《月影の乙女》が現れるのだ。

12/04 17:04
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きゅんちゃんのいもうと
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ネタバレジルがスナコガシの件のあとずっと考えつづけてるのもいいし、シュワーデンのことずっと想ってるのもいい。カルステラという親友の存在もトウッパもかわいい。すべてのイリーアが幸せに暮らしてほしいし、バカ3王子もいい味だしてた。マナランがやる気をだして生きる力をみせたのもよかったし、リッチェンも好き。なにより著者がこの話に対してあふれるようないきいきしたいきおいが感じられてよかった。
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