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宵闇色の水瓶 怪奇幻想短編集

感想・レビュー
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yukaring
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とても耽美で妖しい闇に取り込まれそうな幻想怪奇短編集。異形コレクションの監修者で知られる井上雅彦さんによる実験的な1冊。特に好みなのは『私設博物館資料目録』心霊写真の「写真イ」〈死に人形〉の「標本C」などひたすら並ぶ不気味なコレクション目録にジワジワと忍びよる根元的な恐怖。他にも面白かったのは『奇談倶楽部』もの。会員制の空間には〈建築家〉や〈骨董屋〉など渾名で呼ばれる人々が集まり異形の物語を語り合う。一話ごとに挿入される作者のコメンタリーで心霊科学や怪奇小説に関する幅広い知識が披露されるのが興味深い。
ちょろこ

これ、一回借りてみたんだけど、貸し出し期限切れになっちゃった💦表紙からして幻想&異形感ムンムンだよね🤭また借りてみよう♬

02/16 08:41
yukaring

本当に表紙が素敵だよね~🥰よくわからない話もあるんだけど、雰囲気込みで楽しむ本かなって感じ😜井上さんのコメンタリーで「なるほど」ってなったり👻これぞ『THE幻想怪奇短編集』だね😉

02/16 08:59
0255文字
かげろふ
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井上さん初読みです。巻頭の「私設博物館資料目録」がミルハウザー作品のようで一発で好きになりました。これまでの短篇集に収録のなかった作品を集めた本ということで、そのほかはまた違う風味の怪奇幻想なんですが、そんな中では巻末の「レッテラ・ブラックの肖像」が好みでした。作品のあとの「作者によるコメンタリー」まで含めて興味深く読みました。というかこの最後のやつはコメンタリー読まないと理解できなかったかも。合理性重視の本格と超自然の幻想を同時にって、わりと困難なことに挑戦してますね。おもしろかったです。
0255文字
モリヤマ リン
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佐賀市立図書館で借りて読了。闇を愛する者への贈り物。しっとりと柔らかな毛布で包まれるように、物語に包まれる。読んでよかった。
0255文字
5〇5
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井上雅彦氏は〈怪奇幻想〉が大好きなんですね。それぞれの作品に独自のアイデアや工夫を盛り込み、常に新しい挑戦を続ける姿勢には本当に感心します。ご自身が監修されている「異形コレクション」は、四半世紀以上も続いている長寿シリーズで、これからも意外な驚きをもたらしてくれそうですね。本書は、”闇を愛する皆様”にお薦めです。
0255文字
なずき
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ネタバレ「私設博物館資料目録」→エクトプラズムの一種の〈擬肢〉の本物とも偽物ともつかない標本や写真、生き人形ならぬ屍体を写し取った死に人形、鉱石をはめるべき部分におもちゃを詰めた鉱石受信機などわくわくする架空の目録。「餓えている刀鋩」→『平成都市伝説』で読んでいたので再読。人を喰う巨大イカの腕が月下に閃く!そりゃあないだろうという題材を迫真の描写で恐ろしく描く奇妙な読み味が好き。「天使が来たりて」→教会の梯子の上から、人間の形を真似しそこねて手足の数を間違えた何かがいたずらしてくる。異界へ迷い込んだような描写。
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ほたる
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「私設博物館資料目録」架空のモノをあたかも実在しているかのように見せる面白さ、そしてそのモノ自体の怖さにゾッとする。「飢えている刀鋩」絵を想像したときにこれが一番おぞましく怖かった。最後の幕切れを読み終わってもまだしばらく恐怖に包まれる。「天使が来たりて」謎に包まれた天使の不気味な美しさに終始圧倒され惹き込まれた。天使に関する描写から想像される絵の美麗さが強く印象に残る。「宵闇色の水瓶」タイトルに負けない幻想的な美しさ。物語がある一点に辿り着き転換点を迎えてからの描写に脱帽する。
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