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通言総籬・仕懸文庫 (河出文庫 い 18-5)

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Roko
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現代語訳をしたとはいえ、単語の説明がとにかく多いんです! たとえば「三方」なんて、今でも使ってるけど名前を知らない人の方が多いです。「鏡餅やお月見の団子を乗せる台」といわれて、やっとわかる人がほとんどじゃない?だから、着物の説明なんかが出てきたら、1ページの半分くらいが説明文になっちゃうんだけど、本文よりこっちのほうが面白かったりするのよね。そのおかげで楽しく読み通すことができました。
0255文字
綾
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『通言総籬』は、「最新ワードで描く吉原」、つまり「遊郭最新情報」という意味。「仕懸文庫」とは、遊女の身の回りのものを入れる箱。『仕懸文庫』の舞台は深川だが、当時、寛政の改革による出版取締令が出て、黄表紙が目をつけられていたため、深川を大磯に置き換え、「曽我もの」のパロディに仕立ててある。それにしても注釈が多い。明治時代の小説も注釈が多いが、私たちは江戸や明治から遙か遠い場所に来てしまったのだなあ。
0255文字
toriaez
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ネタバレ「なぜか読んじゃう」という読み味。やはり注釈の豊富さゆえか。pixiv百科とかニコニコ百科とかまとめwikiとか読むタイプの人間なので、やたらフィットしてしまった。/それだけでなく、地の文もセリフも口達者。見事なほどだ。俗かつ通。下品だけど粋。美意識って、時空を超えて結晶化していくような、不変で硬質なもののイメージだったけど、時代を乗りこなして、流暢に変わっていく美もあるんだな。変わり続ける若者たち、という意味では、現代と変わらないね。最前線の奴らの活き活きしたノリ。ま、私はパリピ苦手だけど。面白かった。
0255文字
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