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砂のように眠る-私説昭和史1 (中公文庫 せ 9-4)

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s_n
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旧版も読んでいて何回か読んでる。 名著だと思う。 再発したのらで推し活的に購入して、また読んだ。 評論と小説を、交互に置いた変わった本だが、関川夏央らしいと思う。
0255文字
阿部義彦
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中公文庫去年11月の新刊。もとは新潮文庫だった物を新たに本人の自著解説を加えた二次文庫です。主に亡くなった谷口ジローさんの漫画原作者として、知りましたがエッセイ、小説も好きな作家です。このシリーズは小説とベストセラー小説の評論の二頭立て馬車(オムニバス形式)で昭和の時代と心証を照らしだします。特に、素人の発表の当ての無い日記、『にあんちゃん』『二十歳の原点』が特に心に迫りました。名前だけ知っててでどちらも未読ですが、炭鉱労働者、学生運動に翻弄される、無垢の魂の奇跡が生々しい。残り二作も是非読みたい。
0255文字
hasegawa noboru
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小節と評論各六篇が交互に配置されて成る。著者が生きた昭和という「戦後」の時代(一九七三年第一次石油ショックまで)を検証する。著者は一九四九年生まれだから、二四歳頃までの、自身の青春を振り返るということでもあるだろう。『山びこ学校』、石坂洋二郎の本、『にあんちゃん』『何でも見てやろう』、『二十歳の原点』、田中角栄の『私の履歴書』時々のベストセラーを取り上げた評論部分、私はひとつも読んでないが、時代の雰囲気はすぐに思い返されてよく分かる。小、中、高、大学とそれぞれの時代を扱った、作者をモデルとした一人称小説は
hasegawa noboru

育った境遇も場所も違うはずなのに、なぜか、おこがましいが、似たような経験を自分もしたと錯覚するくらい、共感できてしまう。同学年同世代という理由によるのか。高校生主人公が語るタイプとしての吉永小百合の場面なんか思わず笑ってしまう。町にひとつあった三番館のゴザが敷いてあるだけの二階席で、見た吉永小百合の「シミーズ」姿に喜んでともとふざけ合った中学時代の記憶が蘇った。あれはたしか『キューポラのある街』。あの頃からすでに半世紀以上の時が過ぎた。今回の再文庫化(二〇二四年一〇月)にあたって「自著解説」で著者は書く。

12/09 23:02
hasegawa noboru

<昭和人は中老以上の大群と化しつつあり、間もなく無用の存在となるのだろう><私は自分を含む「団塊の世代」を、乾いた砂のような大衆だと思うことがある。団結とか連帯とか、熱く湿った言葉が大好きだったくせに、本人たちにはまとまる意思がない。みなばらばらである。自分は独特だと思って個性を主張するのに、みな似ている>。泥のようにではなく、乾いた砂のように、ただ眠りつづけてきて<最後にはほんとうに眠る>。もうすぐだ。すでにの友も多くいる。

12/09 23:12
0255文字
pulp
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わたしは、このひとの書く文章がほんとうに好きだ。
0255文字
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