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ブレイスブリッジ邸 (岩波文庫 赤 302-5)

感想・レビュー
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みけのすずね
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ブレイスブリッジ邸の婚礼に招かれた著者が滞在時の貴婦人、使用人、村人からカラスまでつぶさに観察したエピソードや過去のあれこれ、ちょっとした事件まで綴られた日記のようなもの。ちょっと長いので斜め読みですが、19世紀のアメリカ人から見た英国の古き良き格式張った様式を愛する書き方がいいですね。
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翠埜もぐら
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田舎の大地主の婚礼に招かれたアーヴィング氏が、邸の様子から同居人、使用人、村人、そしてジプシーに至るまで、まわりの人物たちと、自然や佇まいを柔らかな描写で綴っていく、小説と言うよりはエッセイ集。ランドルフ・コールデコット氏の素朴な挿絵も微笑ましい。しかしただ微笑ましいだけでなく、鋭い観察眼と微かなシニカルさが文章からにじみ出ていて、新大陸アメリカからやってきたアーヴィング氏から見た、もうすぐ息絶えようとしている古き良きイギリスに対する郷愁のようです。この後怒涛の変革が始まるんだよなぁ。
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ROOM 237
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◯邸とか領主館とか昔の人の屋敷が気になって仕方ない…しかも今から200年前のエゲレスだと?最高かよ!邸での婚儀に招かれたアーヴィングおじさんがここぞとばかりに邸や周辺住民を観察しまくる。短い章ごとにまとめられて読み易く、長閑な風景や当時の慣習や邸周りで野営するジプシーの占いに一喜一憂する紳士淑女、時には家政婦は見たばりにこっそり若者の恋愛事情を探るおじさんw。老いも若きもとにかく恋バナ好きらしく娯楽だったんかな?当時はネトフリで恋愛ドラマ観て気持ちを発散するなんてできなかったもんね。
ROOM 237

いちばん気に入った人物はその名も即金ジャック。絶対に未払いのままにしない男でポッケには常に銀貨入れとる、何か良いなw

06/24 12:58
0255文字
R C
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ネタバレ婚礼の招待客としてブレイスブリッジ邸に滞在した「私」が、屋敷とその周辺の人物や出来事を語る。ユーモアを交えて人物像を描写し、日常生活に鷹狩りや五月祭、婚礼といった英国の田舎の風習、ちょっとした事件などを書き留めた筆致から、語り手の穏やかで暖かい心遣いがうかがわれます。婚礼が最終話で大団円的ですが、人生の一大イベントとして緊張が走る場面の描写あり、ハッピーでない人もいたり、意外な別カップル誕生だったりで、ちゃんとひねりが効いていました。挿画もよかったです。
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tsuki2b
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ネタバレブレイスブリッジ邸の婚礼に招かれ、そこで見聞きした人や出来事を綴った、随想的な小説。イギリスの古き良き時代の雰囲気と漂わせ、牧歌的な風景と重ね合わせ、心地よい語り口。最初に語り手が述べるように、何か目を見張るような思わぬ出来事が起きるわけではない。穏やかで静まった中を逍遥するような感じ。挿画もいい雰囲気を演出してくれる。
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ぱせり
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邸に長逗留しながら、周りの人や出来事を書き留めていく。長閑で心地よい。最後に「私」は、好ましく思うあれこれがまもなく跡形もなく消えていくだろうと惜しむ。人びとや動物たちが織り成す日常が、風景となって遠ざかっていくよう。 http://d.hatena.ne.jp/kohitujipatapon/20180803/p1
ぱせり

ガーネットさん、いつも暖かい言葉をありがとうございます。うう、嬉しいです~✴️

08/04 04:35
ぱせり

不義理すぎて申し訳ありません

08/04 04:37
3件のコメントを全て見る
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セレーナ
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主人公の田舎屋敷滞在記という体のフィクション。当時に戻って雑誌の連載エッセイを読んでいるような気がする位、登場人物が生き生きとしてる。スケッチブックの続編だが読んでなくとも充分楽しめた。 表紙や挿し絵が趣があり良い。
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タタン
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ありふれた日常の中でもそこで精一杯生きてる人がいて、本人たちは大真面目なんだけど、端から見てると何だか滑稽でぷぷっと笑っちゃう…そんなお話。穏やかで上品な口調、ユーモアや皮肉な表現にも登場人物に対する愛が感じられて、読んでいて癒された。挿絵も素晴らしく、私の乏しい想像力と、読書の喜びを倍増させてくれた。とても素敵な本だと思う。満足。
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N
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イラストのコールデコットが良かった。これがなければ、退屈なエッセイに陥るところ。社会が大きく変わる、端境期の19世紀初頭のイギリス。産業革命による歪みなどはチラッとしか出て来ない、古き良き時代のイギリスをアメリカ人が憧憬を持ちつつ描いたお伽話。とてもこれがドキュメンタリーとは思えない。
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Wal
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書かれたのは産業革命の時代だが、近代文明を批判することなしに古き良き時代を愛情を持って描いている。小説としてみると大きな盛り上がりもなく淡々と話は進んでいくけれど、随筆的要素が多分に含まれており、登場するのも個性的な人物ばかりなので話に飽きることはなかった。ささやかなロマンスと昔からの伝統行事、田舎に暮らす人々の素朴な社交。それで充分なのだ。
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syaori
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『スケッチ・ブック』の古風で陽気なクリスマスの舞台となったブレイスブリッジ邸。その邸に結婚式に招かれた時の滞在記。お祝いに集まってくる親類縁者や友人、代々邸に勤める使用人、近隣の住人などの祝宴と春の到来に浮き立つ少し特別な日常が描かれます。特に大きな事件は起こらないのですが、全く退屈しないのは、幾分皮肉も混じった調子と時とともに失われてしまう「古きよき時代」を惜しむ心が全体に淡い陰を与えているからでしょう。結婚式に派生して成立した意外なカップルは、しかしとてもお似合いで笑ってしまいました。皆さまお幸せに!
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アコ氏
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アメリカ人だからこそ書けたイギリスの愛すべき田舎の人々や風習。どのエピソードも著者の愛情が感じられて心穏やかに読めた。作中ずっと「昔は良かったなぁ~」という過去への憧憬が漂っていて、でも現在から見ればこの作品も十分に昔なわけで(200年!)、いつの時代も過去への憧れは変わらないなぁと思う。
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コカブ
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「スケッチブック」の続編的な位置付け。”私”がブレイスブリッジ邸で行われる次男ガイとジュリア・テンプルトンの結婚式のため、英国のブレイスブリッジ邸に招かれた滞在した時のあれこれ、という内容の小説。主人の姉レディ・リリークラフトと賓客のハーボトル将軍がばったり再会するシーンや、女中頭の姪フィービー・ウィルキンズと"即金"ジャック・ティベッツ(村の金持ち)の息子とのロマンスなど、人間模様が二重にも三重にも出てくる。その他、同居する一族のマスター・サイモンや最古参の従者クリスティー老人といった人物も特徴的だ。
コカブ

そもそもが滞在した時の見聞記を書くというスタイルの小説のため、なかなか一つの話に集中しない。他の話が展開したと思ったら、また別の話が進展しているという具合だ。全体像を描くという点では成功していると思うが、進行が散漫だった。じっくり読むならいいかもしれないが、さらっと読み進めるにはつらい。

03/15 16:53
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おおた
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文章がうまいというのが直感的にわからないくらいに文章音痴だが、本書に限っては翻訳も上手だし、原文もうまいのだろう。上品という言葉がこれほど似つかわしい本もそうそうない。その分、退屈といえば退屈ではあるが、ブレイスブリッジ家で繰り広げられる若きカップルの結婚までを、鷹狩りや馬術、恋愛などロマン派の名に恥じない優しく寛大な視点で描写する。言葉のスケッチとでも言おうか、描写力・再現力がすばらしく、それには著者が見聞した騒動を読みやすく編集する力が働いているにちがいない。挿絵もまた魅力。
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♠利用停止♠ナイスご無用。詳しくは自己紹介欄で
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ネタバレ「ヨークシャーの人里離れた美しい一角に佇む荘園風の邸宅」を舞台に、地主とその家族・大勢の使用人、村の有力者や貧しい村人をめぐるエピソードがスケッチ風に活写され、コールディコットの挿絵がふんだんに現れる喜び! 贅沢すぎる。温かく、時に冷静かつ皮肉なまなざしとユーモラスな語り口。愛を交わす幾組ものカップル、身分の差を越えた恋人達とその家族の対応、政治上の対立、貧しくもしたたかなジプシー達、占い、五月祭、鷹狩り、盗人をめぐる大騒動、そしてクライマックスにめでたくも婚礼を迎え、大団円に幕を閉じる。(続)
♠利用停止♠ナイスご無用。詳しくは自己紹介欄で

どれも魅力的な素材でうっとりするが、時々意味不明だったりあいまいにぼかされたりするエピもあり興味がそがれてしまったのは残念。順序が逆になってしまったが、『スケッチ・ブック』『ウォルター・スコット邸訪問記』も読まねば。

08/23 22:22
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Z
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最後まで読むと悪くはないのだが、スケッチの積み重ねで、ストーリーテラー要素が薄すぎてすこしつらい。スコット訪問してるんだから、そこはもう少し考えて書いてもいいんじゃないか
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AR読書記録
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表紙画像でわかるように,コールデコットのイラストでまずうれしくなってしまうような1冊.元となったイギリスで発行の版で実際にどう配されているのかわからないけれど,この岩波文庫版のイラストの組み込み方もすごく考えられている感じがして好印象.話も,冷静でありつつも愛情のこもった眼をとおして人々のありようを描いて楽しい気持ちになるが,最後の最後の記述で一気にそれらが懐かしさと哀しみを帯びた追憶に変わる,その変化に「やられた」と思う.ともあれ,老若問わず,恋人たちには幸あれかし.
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mituko
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読むのに半月くらいかかったけど…でも挿絵がすばらしい。人間関係がわかってくると、くすっと笑える。
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壱萬参仟縁
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適宜描かれている線画が極めてリアルなタッチで、19世紀当時の英国の人物像なども理解を助けている。解説によると、明るい諧謔味と入り混じって人生の哀愁と諦観が通奏低音に流れる(375ページ)。人生の波瀾万丈をこの作品からも思う。「時というものは、よく言われるように、何もかも一律に破壊するわけではない。それは壊すと同時建設するものなのだ」(131ページ)。スクラップ&ビルドの精神で、時間が癒すと同時に、後悔をももたらす。年配の独身男の話では、優しく感傷的で、秘め事関心事を語り、滑稽だという(213-4ページ)。
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nora
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コールデコットの挿絵がアーヴィングの仄かにユーモアを含んだ本文に拮抗するほどの素晴らしさ。美しい山並みを見晴るかす別荘のテラスで野鳥の囀りをBGMにして、気ままに目に付いたところを少しずつつまんでのんびり読みたくなるような作品。ま、もっとも私は別荘を持ってないし、この本も図書館で借りて読んだんだけど(笑)。
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meirokun
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全然面白くない。魅力がない。
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Nobor
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本文も素晴らしいが挿絵の効果が際立っている。
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feodor
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『スケッチブック』の続編的な存在らしいが、『スケッチブック』を読んだかどうかも覚えていない。ただ、19世紀英国の田舎暮らしというものを描きだした作品だったと思う。ロシアの田舎領主の風景というのは、トゥルゲーネフの作品などに出てくるような感じなのだろうけれども、英国の階層的なのかもしれないけれども、それでも領主は峻厳であったり専制的であったりというよりは、君臨すれども統治せずという英国式よろしく、ゆったりと人々の上に立ち、尊敬されているというそんな存在として君臨している。領主の家に寄寓する一族マスター・サイ
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C12H18N2O2
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何か特別なことが書いてあるわけでもないのに、ひじょうに魅力的に感じる。海野つなみさんの『回転銀河』という漫画で、ある登場人物が「・・・偏りのない目で世界を見ていて・・・その眼差しはつねに優しい。」というように評されていたけれど、アーヴィングもまさに、そういうかんじ。『スリーピー・ホロウ』『リップ・ヴァン・ウィンクル』等、民間伝承の語り直しのほうが有名だけれど、私はそういう彼の「眼差し」が感じられるノンフィクションの方が断然すきだなあ。私にとってアーヴィングといえば、ジョンじゃあなくってワシントン。です。
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ゆかっぴ
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結婚式に招待されて訪れた地主の館にまつわる人々やその暮らしぶりなどをユーモラスに描いていて、気軽に楽しめる1冊。
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ラウリスタ~
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気軽に楽しく読める本です。大学図書館で借りました。非日常的な事件を起こさずとも小説は書けることを証明しようとした作品のようにも感じます。
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最終バック九番手
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1820年ごろのイギリス農村ブログといったかんじかな…乗馬や手書きの書物に対する認識を新たにさせられた…第1刷発行:2009年11月13日…本体900円
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