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マゼラン・アメリゴ (ツヴァイク伝記文学コレクション1)

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まーくん
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マゼラン。ポルトガル下級貴族出の船乗り。母国に報われず、1519年その技量を売り込んだスペインの旗の下5艘の小艦隊を率いセビーリャを出港。知識(実は誤っていたのだが)に裏打ちされた確固たる自信のもと、反乱を鎮圧しながら太平洋に抜ける海峡を見つけ、苦難の航海の末、西回り東洋に。が、マゼランはフィリピンの小島で些細なことで命を落とす。出港から3年、ただ1艘がスペインに帰り着く。香辛料を満載して。報奨はその船長デル・カーノが受け、マゼランや遺族は報われなかった。しかし今、周航の世界史的名誉は勿論マゼランにある。
まーくん

マゼランについてどれだけのことを知っていたのだろうか?自問してしまう。ツヴァイクの著わす伝記、さすが。太平洋上の島に辿りついたとき、カヌーを漕ぎ寄せた素裸の原住民が道徳的慣習の概念を一切知らなかったから、悪いことをしているという疑いに煩わされず船上のものをかたっぱしからかっぱらった。”それはスペイン人や教皇や皇帝がこれら未発見の島々を、人間や動物もろとも、もっともキリスト教的な王の合法的所有物とはじめから宣言するを自然であたり前と考えたのとまったく同じことなのだ。”・・全くだ!!

04/06 15:56
0255文字
たつなみそう
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ネタバレ 16世紀初頭、大西洋を隔ててインド航路をめざす信念のもと、西へ旅立ったマゼラン。沈着冷静に反逆者を倒し西へと進む。ラプラタ河に迷い込んだり、パタゴニアに到達しても水路が入り組んで抜けられない。艦隊の不満を抑え、ついにマゼラン海峡を突破、人類史上はじめて太平洋の島々へ到達する。しかし、そこで思わぬ現地人の襲撃にあい絶命する。最後の一隻がようやくスペインに帰還し世界一周を成し遂げたとき、マゼランの姿はなかった。不屈の闘志を持つ探検家にもかかわらず、その栄光にはどこか陰りがある。やはり、ツヴァイクはうまい。
0255文字
かたすみ
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電子書籍にて『マゼラン』のみ。学校教育では「初の世界一周に成功した人物」としか習わなかったマゼランが、ツヴァイクの筆致によって克明に描かれる。ツヴァイクらしい丁寧な描写で、当時の空気をまざまざと感じられるのが好き。『航海が必要だ、生きることは必要ない』
0255文字
みねお
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マゼラン海峡、マゼランペンギン、マゼラン星雲。。。マゼランの名を冠したものは多く、その偉業は誰もが讃えるところではあるが、彼が発見した航路というのはほとんど使われることがないと言うのもまたなんとも皮肉なことである。
0255文字
松本
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面白かった
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ますん
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相変わらずツヴァイクは見てきたように読ませます。本題に入る前の緒言から読ませます。歴史の教科書ではピンとこなかった大航海時代のイキイキとした息吹を実感することができました。悲惨な最期ではあったけれど、世界一周がマゼランの偉業としてちゃんと教科書に乗ってて良かった。そして、今までまったく知らなかったアメリカという国名の、ちょっと間抜けとも思える由来。ツヴァイクの締めの文章が素晴らしい。↓
ますん

そしておそらく、このような平凡な人間の名であっても、無名の、勇敢な者たちの群れの中の一人の男の名であっても、この名は、一人の王の名、アメリカ探検者たちの名よりも、この民主的な国にふさわしいであろう。かりにアメリカが西インド、新イギリス、新スペインないし聖十字の国と命名された場合よりも、たしかに、ずっと正当である。

11/12 18:55
ますん

コロンブス残念!

11/12 18:56
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0255文字
貴人
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世界一周を目指したマゼラン、アメリカの命名者アメリゴの評伝。マゼランも面白いが、短編のアメリゴが最高です。そもそもアメリゴの名前がアメリカに冠されたのはなぜなのか?この単純明快な疑問を解くという推理仕立てになっている話です。アメリゴは偉大な学者で航海士なのか、それとも世紀の大嘘つきなのか?疑問は次から次へと沸き、論争はさらなる混乱をよび、そして仰天の解決へ。当時の世界の地理的な大発見が続く混乱と歓喜の裏側にある欲望のマグマ、おススメです。
0255文字
clover
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マゼランの死についても意外だったけど、もっと意外だったのはアメリゴの方だった。どんなに危険を感じても自分の情熱のあるままに突き進んで行った彼を一人の素晴らしい英雄として尊敬すべきだと思う。例え彼に名誉が与えられなかったからといってそれが何なのだ。
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yoneyama
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マゼラン海峡のプンタアレーナスへの旅行で読んだ。ツヴァイクの腕前が存分に発揮されて面白い。マゼランの青年時代の修行期間のことなどもとても新鮮だ。裏切り者の処刑、反乱の鎮圧など、かなりマッチョな力量が問われる。肉に胡椒をふるたび、マゼランのことを思い浮かべるようになりました。付録のアメリゴ・ヴェスプッチの章も、予定外に面白かった。何故アメリカが、今ではほぼ無名の彼の名を冠することになったのか。コロンブス、当時は評価低かったのだ。インドではなかったから。
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