形式:単行本
出版社:河出書房新社
わっただろう。文学者は残された文学作品のみで評価されれば良いということだろうか。けれど、もしそのことを知らずに彼らの作品を読んだとしても、盲目のままで終わってしまう何かがあるような気もする。・・・中里介山など文学報国会への入会を拒むことのできた文学者もわずかにいて、内田百閒の名前がちゃっかりそこに入ってたり、文学報国会の外国文学部会の幹事長の中野好夫が、仕事をすると却って皆の迷惑になるから何もしないと言って活動しなかったという話など、重苦しい時代にあっても冷静に己を保った人々のエピソードに少し救われる
思いがした。
この本の難。時系列という流れをもっと明確にしないと、いかに人が巻き込まれていくのかがわかりにくくなる。惜しい点です。あと、年表がほしいなあ。文学界の出来事だけではなく世上のことも含めたもの。
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