形式:文庫
出版社:彩図社
息子が咽頭癌になったことをきっかけに制ガン剤を探したことで持田製薬株に傾倒。「藁をも掴む親心」で狂った相場勘。願いも虚しく息子は57歳で逝きその後は一気に老け込む銀蔵。上述の木下氏出版の自伝にストップをかけた理由は「いま本を出せば印税はそっくり国税に差し押さえられてしまう」と言う位晩年は税金支払いに汲々とし最後には熱海の自宅マンションまで競売に。高額納税者に何度も顔を出しながら最後は裸一貫。「相場を長くやっていればどんなに巧くやってもいずれ裸一貫になる。死ぬときはそれでいい」の本人の言通りの最後。続く
同和鉱業の仕手戦で「買いの狙いは売却益を稼ぐことか」と問われ「相場を張ること自体だ、と言うとおかしく聞こえるかもしれないが、これほど最高の知識と度胸が必要な商売はない。相場の変動や経済現象を的確にとらえないとうまくいかない。まさに男子の本懐」と。相場が好きで一生を相場に捧げ尽くした男の話。また再読するならこっちの方かなあ。
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