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睡蓮の教室 (Shinchosha CREST BOOKS)

感想・レビュー
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月見草
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いろいろ今の自分には難しめな内容だった。
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いっこ
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ネタバレ水蓮は病気のため、労働改造農場に送られた母と共に住むことを許される。昼は強制労働に駆り出されるが、母の配慮で、知識人ゆえにここに送られてきた錚々たる人々から、最高の教育を受ける。睡蓮の浮かぶ池のほとりで、草木や蛙たちに自分なりに解釈した中国史を語る場面は心に沁みる。自宅に戻った母娘には、今度はこの国、この時代独特の差別と陥穽が待ち構えていた。そんな中で親友となる張金は、努力して向上しても、突き落とされるばかり。密如島の爆発が、少女たちの心の爆発に思えた。これまで読んだ文革物とは趣を異にする作品だった。
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らきあ
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話の終え方はなんか違うと思ったが、いい本。階級の違いから差別に合う金を助けようとする睡蓮の行動が痛々しい。どうしても育ちのいい睡蓮には配慮が届かなかったり、周りの差別意識が堅固でどうしようもなかったりする。どんなに学を身につけても上流階級には届かない。勉強するよりマッチ箱を作った方がいいという金が言う場面がとても悲しく感じた。
0255文字
fitzgerald12
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この小説、素晴らしすぎて言葉を失う。全人類に読んでいただきたい。1972年から1974年の間に、2人の少女に起こった事。「苦海無辺 回頭是岸 悲しみの海は果てしない。だが、ふりかえれば、足元には岸辺がある」睡蓮の教室に戻りたくても、もう戻れない。今の香港を思えば、悲しくなるばかり。
0255文字
遥かなる想い
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水蓮という女性を通して、文革時代の中国を描く。クラス 最下層に属する 貧困の友 張金との 友情が メインの展開だが、背後に見え隠れする 毛沢東を過剰崇拝する おかしな中国の 時代風景が 興味深い。 二人の友情の行く末は、ある意味 この時代の中国らしい…そんな印象の作品だった。
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Tokki
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ネタバレ文化革命の真っ只中、蓮は母親と地方の再教育施設に入れられる。そこで、かつては教授だった人たちに勉学を学び、自ら進んで学ぶ楽しさを知る。家に戻ってから、最下層のクラスメイトの金と友情を育み勉強やスポーツで金を皆に認めさせようとするが全て裏目に出るばかり。何をしても周りから蔑まれる金は恐るべき計画を立て2人の友情は終焉を迎える。 やるせない気持ちでいっぱいになった。生徒からの暴力に耐え我慢する教員、人間扱いされない金…思想弾圧、洗脳の恐ろしさをありありと感じた。
0255文字
kaeru
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目標「新潮クレストブックス」全読破!読みはぐっていた「睡蓮の教室」読了。書評では"驚愕の最後!"が期待していたより、これかよって終わり方の、毛沢東・沈まぬ太陽の物語。現在の北朝鮮の状況や安倍政権と照らし合わせて、民衆はなんてたやすく扇動されてしまうのだろうと嘆息したけれど、自分もその民衆のひとりなのだと再認識。。。あっ、これ、すごく、おもしろかったです!
0255文字
ソフィ
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中国からの移民作家作品を求めてたどり着いた一冊だったのだけど、うーん。基本の語りが私には感情的すぎた。結果、貴重な文革時代の空気感や少女の繊細で複雑な感受性まで芝居がかってみえてしまって残念。
0255文字
やまはるか
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文革の中での生活を果てしない抑圧を押しのけて成長しようとする少女の瑞々しい目で語っているが、少女の生き方と言うより、労改で出会った年老いた知識人たちの生き方が印象的である。最下層に属していてどんなに努力してもいじめから逃れられなかった金が学友たちに仇を取ろうと一人蜂起して警察の介入で爆死したり、主人公の水蓮が校長に押し倒される終盤は何かの暗示かと思いながら読んだが全体からみて異質と感じた。
0255文字
紺
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灰色の世界の中でも瑞々しく光を感じる少女の感性に惹かれ読み耽っただけに終盤の失速具合が辛い。過去をふりきるというより置き去りにするかのようなそれは、そうせざるを得なかった著者の生きざまが見えて余計に残酷だ。
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okahiromi
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休暇中に読了。 文化革命の馬鹿らしさに甚だ頭が来るほどだが、中学女子の心の機微や社交術、思春期特有の大人や異性への嫌悪など、苦く思い出す場面が多し。 「欲望がなければ悔やむこともない」という言葉に惹かれた。
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藤月はな(灯れ松明の火)
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世界は決して平等ではない。風見鶏のように時勢を読まなければ、皆が即、密告者に変わった朝令暮改の文化革命を過ごした蓮。労改(インテリやブルジョワが投獄された監獄)でインテリ達から思想を吸収した蓮はクラスで蔑まれている金をクラスのトップにしようと考えるが・・・。自意識が強い文章にちょっと、辟易しつつ、潔癖さや愚かさには懐かしさを感じる。どんなに頑張っても階級が今のままなら、皆から蔑まれ続けるという事を知りすぎた金が行き着いた先が只々、辛すぎる分、自分の過ちも美化しすぎる蓮のエピローグに愕然とするのは酷だろうか
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すばる
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ネタバレ「独房の壁に楽しく落書きしたり、そのうち銃殺隊の前に立つかもしれないけど、そんなとき懐かしく思うのは、きっと蓮だけだろうから」/金は最後、蓮に自分を殺して欲しかったのかなぁ。
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Michiko Kato
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ネタバレ図書館で見つけて借りてみたところ、とても良かった。文革、階級闘争といった中国現代史の物語、そのなかで育まれるふたりの女の子の友情の物語でもある。その重層がおもしろい。 訳者あとがきにある、母語でない言語で小説を書くことの批判性も新鮮な視点だった。
0255文字
芋煮うどん
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結末に呆然。なんじゃこりゃ?って感じ。そこまでの精緻な筆致が台なし。
0255文字
本を読む日々
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文化大革命時代を、ある少女の青春を通して描く作品。蓮も金も魅力的で、比較的長いがすらすらと読めた。
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ndj.
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14歳の少女の強烈な自意識に半ば辟易とし、脚色はされているのであろうが文革のばかばかしさに呆れつつ。多感な年齢の子らのむき出しの残酷さがよく表現されている。が、この終わり方はない…だろ…。
0255文字
椿子
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読んでいる間、何とも不思議な感覚におそわれた。夢の中にいるような。上手く言葉に出来ない。凄く悲しく怖く、それでも少女の輝きに満ちた作品だった。
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星落秋風五丈原
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前半印象に残ったのは、収容所に暮らす個性的な大人達である。現実の歴史を教える事が、果たして水蓮のためになるのかと悩みながらも、真実の学問を教える事に力を尽くす秦先生。「“人に教えられてきたこと”と、“自分が知っていること”には、たいへんな違いがあるのだ。(中略)あるできごとの情報を自分であちこちから集め、自分なりの結論を出すことはできる。そこまでしてようやく、“その歴史についてわたしが知っているのは、これだけです”と言えるのだ。(p73)」
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睡蓮の教室 (Shinchosha CREST BOOKS)評価83感想・レビュー21