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algon
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まだ情報網が網になっていなかった時代、アイルランドの田舎育ちの少年が青年として巣立つまでの物語。青春期なら誰でも抱えていた将来への不安、性・異性への渇望、家族(ここでは父親)との相克などが沈潜しながらも妙に詩的な文で綴られる。猛勉強で秀才として大学に進むが神職の偽善に気づき教会への道を主体的に閉ざしていく。その経過で横暴専横な父親にも子としての尊厳を認めさせていく。赤裸々な筆致だが模索しながらも徐々に人間として自立の道を開いていく主人公に好感を持った。神父のセクハラ描写のため祖国で発禁処分を受けた問題作。
0255文字
hagen
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田舎の農家、専制的な父親の絶対服従の生活に汲々とした日々を送る青年の苦悩。信仰にも身を寄せる事にも将来にも疑問を感じなら苦悩の中、一筋の光明に希望を見いだす事。「人生は何度もやり直しがきく」という言葉が救いになっているのだろうか。生きる上でのベストな人生の選択という事を至上の目的とする事に懐疑的になるのも、この青年期に起こり得る事なんだろう。
0255文字
星落秋風五丈原
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神父や実父に性的虐待を受けていた記述が問題視され発禁処分を受けた。人称を意図的に作中で変えている。子供達は気分が変わり易い父親の顔色を窺って生きている。また二人ともカソリックの呪縛に捉われながら制御できない感情に苦しんでいる。自伝的要素を含む。
0255文字
ましろ
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たとえ何が起きようとも、どんな日々が過ぎようとも、頼りになる人も、生活も、良きことも悪しきことも、変えようもない家族の呪縛の中で生きてゆかざるを得ない者の姿を、物語は容赦なく描く。じっくり向き合いたいと思わせる静かな魅力をたたえた文章は、名前さえ与えられず、彼ともお前とも呼ばれ、ときに一人称で語り出す主人公の意識の波間に漂わせる。彼の人生の一部を知ってしまったら、その肖像に、成長の過程に連なってゆく自分の心にくすぶる思いを見つけずにはいられない。悩み、迷い、生きる。そうして変わらぬものを抱きしめるのだ。
0255文字
ローリングエルボー
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淡々としている。
0255文字
taruho
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主人公の心情が淡々と描かれてて若さゆえのジレンマはとっても切ないんだけど、ちょっともの足りなさが残った。なんか足んないなあ。
0255文字
冬
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主人公の自己否定が非常につらく長く描かれるが、不思議に引き込まれる。
0255文字
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青い夕闇評価74感想・レビュー7