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永遠の都 下 (潮文学ライブラリー)

感想・レビュー
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マッピー
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この物語には3本の柱がある。恋愛と宗教と革命。どれも中途半端な気がした。恋愛と宗教、または恋愛と革命だったらもう少し読みやすかったのではないか。かなり冗漫。まず、革命家は口が堅くなくてはいけない。そしてカトリックの司祭も警察当局も、業務上知りえた秘密は守らなければならない。登場人物の誰もかれもが感情によって行動しがちで、真に愛情で結ばれている二人は引き裂かれ、運命のいたずらで分かれ分かれの人生を送った父子は名乗り合うこともできず、過剰にドラマチックな展開の割にはボー然とエンディングを迎えることになった。
0255文字
tomo
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ネタバレ読了。 なんというか、壮大な物語でした。「人間共和」のために立ち上がって何度も挫折を繰り返していったロッシィの生き方に感動を覚えました。ローマはわかってくれると思って、告発したけど、ロッシィには信じてもらえなかった。 わかった後にはローマはロッシィを庇って犯罪者に。 まさか、ロッシィは法王の息子だったという、真実まで出てきた。しかし、最後は民衆が勝った。ロッシィが理想としていた体制になった。そしてローマと和解しても、ローマは・・・美人薄命だったんですね。 50年後には語り継がれるまでに。すごい物語でした。
0255文字
電波時計
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ネタバレ決して大団円とはいえないが、とても感動的な作品だった。そして感動的だと感じた大きな要因は、やはり愛のために無実の罪を背負ったローマの、あまりに過酷な自己犠牲ぶりにあるように思う。ローマの自己犠牲が、当時の「カトリック的世界観」なのか「女性に求められる倫理観」なのかはよくわからない。またロッシィとローマの、あまりにもストイックでプラトニックな考えがとても新鮮だった。聖書を下敷きにしたと思われる部分も多く、一度は聖書は読まねばなるまいと思った。
0255文字
ヴェルナーの日記
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バチカン市国はイタリアの首都ローマに囲まれるように存在する。淵源は古代ローマの郊外にあり人の住む地域ではなかったが、聖ペトロが殉教した伝承があったため。聖ペトロの墓所とされたこの地に最初の教会堂が建てられたの始まり。19世紀イタリア統一運動の活発化し、1860年にイタリア王国が成立すると教皇領の大部分を占める教皇領が接収されたため、ローマ教皇庁とイタリア王国政府が関係を断絶。普仏戦争の勃発をきっかけにイタリア軍が残存教皇領も接収。教皇ピウス9世はこれを拒否し「バチカンの囚人」と称してバチカンに引き籠った。
ヴェルナーの日記

このような不健全な関係を修復すべく政府とバチカンの間で折衝が続けられ、1929年になってようやく教皇ピウス11世の全権代理ガスパッリ枢機卿とベニート・ムッソリーニ首相(イタリア戦闘者ファッシ&国家ファシスト党党首)との間で合意が成立。ラテラノ条約が締結された。条約は教皇庁が教皇領の権利を放棄するかわりにバチカンを独立国家とし、イタリアにおけるカトリック教会の特別な地位を保証するもの。この措置はイタリア国民にも広く支持され、「教皇との和解」を実現したムッソリーニの独裁体制はより強固なものとなっていく。

01/18 06:33
ガラスの文鎮(文鎮城)

ムッソリーニのファシスト党に対するレジスタンスがイタリアで起きる。その内宗教的なものがカトリック左派運動として戦後広まる。須賀敦子の『コルシア書店の仲間たち』のコルシア書店はその拠点だったようです。その後1962年からヨハネ二十三世により第2バチカン公会議が招集された。会議の結果アッジョナルメント(刷新)がスローガンとされる。と言うのを最近読みました。

01/19 01:40
3件のコメントを全て見る
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さくら
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2回目読破。人の心の動きの表現は絶妙で、惹きつけられました。また読みたい気がする。
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湖都
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ネタバレロッシィとローマの物語は、予想していなかったほどこんがらがっていく。本意は歪められ、疑いが生まれ、人が死んでいく。時々ローマの決断に苛立ちを感じるのは、同じ女としてか。彼女なりに必死だったのは伝わってくるのだけど。最後は綺麗に纏った。恋物語だけではなく、宗教や政治に対する理想も強く感じる物語だった。あまりにも理想が強すぎて、昔話か神話のような雰囲気すらある。どう理想を叶えていくかは弱かったけど…。ちなみに、下巻冒頭の伯爵夫人臨終の儀式は、一部始終を詳細に描いていて大変興味深かった。
0255文字
flounder2
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ネタバレ上・中巻を読むのは少し苦行だったが、下巻は数時間で一気読み。この時代のローマ事情に疎いのが悔やまれる。 ロッシィ、ローマ、ブルーノ、男爵、法王…誰もが自分の正義に基づいて行動し、ほんの少しのすれ違いで幸せにも悲劇にもなる。ローマの決意と勇気に恐れ入る。古い話と思っていたが、もっと読まれていい本だと思う。今年の心残りを消化できてよかった。
0255文字
えで
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最後の最後で涙が出てきてしまった ローマの愛情の次元が違う もっと知られるべき名作 読んだ人の胸の奥深くに残り続ける。
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まん
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長年や読みたいと思いつつなかなか読めず、やっと読んだ、男は名誉の為に女は男の為に命を捨てると、いつの時代も変わらない、、
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apppico1
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ローマの姿を通して、どんなに意志が強く賢明な女性であっても、女性はどんな思想を持った男性を信じ、ついていくかによって生き方が180度変わってしまうということを感じた。
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Koji Yamamoto
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上中下一気に読んでしまったロッシイの革命に対する熱き思いとリーダーシップは凄まじかったローマのひたむきな愛は切なくそして美しかったそして二人の権力に対する間断な闘争劇はとても見ていて面白かったし、権力の本質をこれほどまでに書き表した作品もなかなかないと思う。相当手強いし、普通だったら屈する。どれほどの志あるものはこうした権力にひれ伏してきたのか。時の革命児は常にこうした戦いをせねばならないのかと思索が続く。とりあえず良い終わり方でよかった。
0255文字
ブチコロン
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ヒロイズムは悲劇と紙一重?ロッシィにようやく幸せが訪れる、と思ったつかの間、ローマが謎の病。共和制が樹立され、ようやく民衆のためのシステムができたのに、ロッシィはそこにいない。しかし、どんなに理想的なシステムであっても、それが維持され、安定してこそ真に民衆のためとなるわけで、そこの過程も(地味だろうけど)ほしかったかな。全巻通じて良かったのは、ローマが手紙でロッシィに自分の罪を告白するところ。
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ゆりゆり
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理想的な結末。理想的過ぎて、現実的ではない気がしたけど、こんなに素晴らしい結末を迎えられるような革命なら、人類も歴史から多くを学び、進歩・成長出来たら、そうあり続けられるよう反省、努力し続けることができるなら…そんな思いで胸がいっぱいになる大作でした。
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ぽ
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大好きな本です!ローマのような生き方をしたいし、ロッシィーのように情熱的で、信念の強い男性に憧れます!
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masa
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長かったけど読んで良かった!映画みたいな小説でした。いや~ロマンチックだった。涙、涙。
0255文字
Ryoma Sunagawa
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ネタバレ上、中、下、通して"感動"に尽きました。一国を背負い様々な弾圧を受けながら愛する人を疑い、憎む敵を自分が一番否定した暴力で倒してしまい、絶望するロッシィは壮絶でした。またローマの献身的な振る舞いに、人としての崇高さをみました。大恋愛小説ととるか、大革命小説ととるか、大友情小説ととるか。これら全てを含んだ大青春小説ではないかと一人思いまた考えていきたいなと思う書籍でした。
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YSK
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永遠の都の中で下巻は本当に激動の内容だった。 下では主人公のロッシィよりもヒロインのローマの 一途な思いや行動にすごく感銘をうけた。 ロッシィの家で男爵と3人で話すシーンは ローマが本当にかわいそうに感じた。 最後に、誤解も解けて、共和制に政治がなったところなのに ローマが病気で死んでしまい、すごくせつなさを感じた。 幸せは長くは続かないもの、とローマがいうシーンがあったが これは著者の考えなのだろうかと疑問に思った。
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