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なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか (講談社現代新書 2113)

感想・レビュー
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kyokow
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沢山作ってきた上での観察映画。瞬間を逃さない運動神経や編集能力、真面目な素直さ大事。 ワイズマンと佐藤真監督の作品改めてみたくなるな。
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ken
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何が真実かはドキュメンタリーを見ても、報道を見たり聞いたりしても結局分からなくて、自分の目で見て、自分の耳で聴くしかないのだ。ただできるだけ真実に近いものを伝えようと筆者は観察映画の世界を切り開いた。ドキュメンタリーは一人よがりにもなってはいけないし、逆に客観的事実を伝えるだけになってもいけない。難しいものだ。
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かすみ
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監督の観察映画を8本見てから読んだのですが、説得力しかなくて新書を前に平伏しました。「予定調和的でご都合主義的な」最近のテレビ番組や映画には疲弊していて、だからこそ想田さんの観察映画の自然さ、結論やメッセージを押し付けないスタイルに共感したわけで。その姿勢には視聴者を信じる眼差しがあると思う。小学校の道徳の授業みたいに、既に作られた道を不動の教訓に向かって進んだってこちとらもう大人ですから、得られるものはない。本自体も読みやすく論理的かつ建設的で、「橋本さんの一瞥」には思うところがあり、泣きそうでした。
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小鳥海
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ある日、ナレーションもない、インタビューもない、いわゆるフィクション映画のようなドキュメンタリーを製作してみたいと思った。色々調べていたら、既に実践している方がいた。想田監督。 私がこれまで常々感じていたドキュメンタリーに関する不信感を払拭するドキュメンタリー映画製作のための方法論だった。
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治野
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久々に再読。やっぱり面白い。なんというか人生観の話でもあるのだなと思った。他の著作も読まねば。
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samandabadra
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意図して今日読了。『選挙』や『Bighouse』などを見てきて想田和弘監督のことをさらに知りたくなって手に取った本。ドキュメンタリーは別に真実を語っているわけでも客観的であるわけでもないという事実を踏まえ、映像をある方向に引っ張っていくような台本至上主義やわかりやすさ至上主義への懐疑(離乳食映像の拒否)を提示し、テーマやメッセージの設定を否定、ナレーションや音楽を加えないという原則で映像を提供しても、観客は各々自分の頭で考えて、多くのことを読み解いてくれるということをエピソードとともに語っている。
samandabadra

そういえば、通訳として、取材や編集に立ち会ったことがあるが、こんな場面あるかなと聞かれることがずいぶんあったことを思い出した。特に、国営放送の方で、海外に飛ぶ前にこんな感じの取材になるという企画書を見せられて、え、こんなシナリオまで用意しているの、と驚いたことがある。ただし、やっていることは民放も変わらなかった。

04/24 09:11
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tamioar
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オブザベーショナル。
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matypoyo
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作品作りの裏側がみえて面白い。どういう作り方をするのか?というのは作者の好みのところも多々あると思うけども。
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推理
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被写体をテーマの道具にしない。被写体の後にテーマ/映像と現実音だけ/一時間12万→デジタル三百円、三人→一人。決め撮り→長回し/作り手の先入観排し観客に多義性残す。調査打合せ台本テーマ説明を排す。一人で長く狭く深く撮る、台本捨て先手とる。観察映画/元々テーマに縛られる性格。テーマ外れる恐怖は観察で消える。観察は瞑想/カメラ目線、参与観察、インタビューでなく会話/人のやわらかい部分を撮る、北風か太陽か/面白さは編集パズル。困ったら映像観察。劇映画でも脚本でなく映像でつなげ。映像が体験としっくりくるかで判断。
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tolucky1962
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独特の映画作成方法。先入観なく撮り続け、一期一会を捉える。今に意識を集中する。テーマは編集の中で固める。デジタル技術で時間当り費用が下がったことで可能となる手法。分かりやすさ至上主義でなく、観客に考えさせる。説明を加えず、長めの画面をできるだけそのままのつなげ、多義性を与える。だからこその力と美しさがある。そして、善悪二元論の危険性を逃れる。これを実現するために、常にブレない動画を撮れる基本技術が必要。 最終章には作品を売り込むための努力も書かれている。多くのの人の仕事に参考になる内容が多いように感じる。
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Sakie
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ドキュメンタリー番組は、私が出会っていない世界を見られるから、視野が広がった気になる。義憤や公憤を覚える。しかしそれが新書書籍化されると、文章を読み慣れた身には違和感が生じる。その原因が今回解った。映像は様々なテクニックを使って作り手の意図を潜ませる。客観的事実を読んでいるはずなのに、例えば感情を喚起する表現が文章に顕在化すると、つまらないどころか不快なのだ。番組もまた客観的真実ではない。それに相反する形態で撮られる著者の「観察映画」はどのような感覚がするか、見てみたい。『「観察」の対義語は「無関心」』
Sakie

著者の「観察映画」に、高野氏のノンフィクションは似ているのではないかと思った。高野本はたいてい、荒唐無稽な体験を目的として辺境へ向かう。なので、民族や政治のような話題は、身近に体験したとしてもあくまで背景で、それに対する意見や結論は本の中にあまり出てこない。ましてや押しつけない。何か感じたとしたら、それは私自身の感覚の問題であると納得できる。だから高野本は面白いのか!

09/10 13:23
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kinkin
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ナレーションや音楽をいっさい使わないでドキュメンタリー映画を著者は「観察映画」と呼ぶ。はじめにテーマありき=原因ではなく常にあとから発見されたりが著者の手法だ。一般にドキュメンタリーといっても全くそのまま撮っているのではなく事前のリサーチによる作者の意図が反映sされるもの。逆にこの観察映画とは見たままをそのまま撮ってゆくことで作り手が目にし耳にし体験した世界だ。とはいえ私は氏の「観察映画」を観たことがないのでこれ以上書くことはしない。まずその映画を観ることからこの本を読む順序にしたい。再読したい。
スプーン

「選挙」は観ましたー。大変面白かったですよ。

01/13 17:22
kinkin

スプーンさん 観たいです、「精神」というのも。

01/13 17:27
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雅人上田
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狙って撮影をせずに、撮影した先から何かメッセージを見つけるのがドキュメンタリー。いい本だった。
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keepfine
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観察映画としてのドキュメンタリーを撮影する著者は台本至上主義からの脱脚というスタンスを貫く。マイケルムーアの映画が(その主張の当否はさておき)善悪の区別を明確にして聴衆に提示しているのとは対照的だ。
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うっしー
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面白かった。ドキュメンタリーを撮り続ける想田さんの考え方は、日々、この国や世界で起こることに対する見方と違わず、全くブレがない。とりわけ「台本至上主義」は、ドキュメンタリー映画を制作する際のみならず、福島の原発事故後の政府の対応のまずさや、ぼくらの「もののとらえ方」にも悪弊をもたらすことが、よくわかった。彼は、この著作を通じて自分の映画制作の姿勢のみならず、日々起こるできごとにどう向かい合うべきかを教えてくれる。
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ほしの
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今の所、ドキュメンタリーの楽しみ方について、1番想田さんに影響を受けている
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Hiroki  Nishizumi
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「ドキュメンタリーは、存在の不確かさ、儚さにこそ、その魅力がある」とか「台本を書かない観察映画の方法論とは、こうした予期せぬ偶然や発見を呼び寄せるための装置だともいえる」などと言ってるが、ちょっと未熟さも感じる。それでもまぁかなりの部分は面白く読めたけどね。
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どんぐり
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想田さんは、台本のないドキュメンタリー映画を撮る映像作家である。最近は、いろいろな媒体で政治的発言をしており、著作も多い。本書は、自称「観察映画」について、『選挙』『精神』『Peace』の映像作品をとおして、ドキュメンタリーに魅せられた世界を語ったもの。観察映画は、「撮影前に台本を作らず、目の前の現実を撮影と編集を通じてつぶさに観察し、その過程で得られた発見に基づいて映画を作るドキュメンタリー制作の方法論」である。ここには、ドキュメンタリー映画がどういうふうに創られているのか、その制作現場を覗いてみたよう
どんぐり

な気分にさせてくれる。ドキュメンタリーでは、撮られる者も、撮る者も生身の人間である。どこかで物語を演じてみたり、意味を付与したりしたくなるものであるが、それが観察映画ではどうなっているのか、機会があればぜひ映像作品を見たいものだと思う。「あらゆるドキュメンタリーは本質的に体験記である」。これは至言というしかない。

07/14 22:16
ケンイチミズバ

ゆきゆきて神軍を見てそう思いました。部下を食べた元上官を病床に伏しているにも関わらず、積年の思いが爆発し、殴る殴る殴る、監督も撮影クルーもだれも彼を止めないままカメラは回り続けました。

07/15 09:09
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ゆぅいちゃん
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どきどきするほど面白い。 生きる上で普遍的に、誰もが直面していることを 素のままにとらえて 芸術に昇華する仕事、 をされているらしい。 ...映画は視たことないのですけど。みたい! 毎日がドキュメンタリー。 誰にも、等しく。
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youfuruya
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 想田氏が撮る観察映画とは「撮影前に台本を作らず、目の前の現実を撮影と編集を通してつぶさに観察し、その過程で得られた発見に基いて映画を作るドキュメンタリー制作の方法論。出来上がった映画には、ナレーションや説明テロップ、BGMなどを基本的に使用しない。」(本文より)とのこと。そんな観察映画の制作手法がうかがえる1冊。観察=客観ではなく、主体的に関わること、ドキュメンタリーは一期一会など、なかなかに興味深いドキュメンタリー論だった。
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治野
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『精神』を見てから、この本を手に取った。色々と考えさせられる。自身の哲学に則って映画を撮っていることがわかるし、映画を見ていて抱いた感想(つまりテロップやアナウンスがないから、誰が誰だかわからない)にも納得がいった。だからこそ、いろんな発見があったし、従来のドキュメンタリーとの差異も見られた。
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Rusty
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『牡蠣工場』先行上映の、入場待ちの間に読了。『Peace』の裏側の話が多く、映画を見てから読んでよかった。
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愛奈 穂佳(あいだ ほのか)
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【ココロの琴線に触れたコトバ】言い換えれば、世界をなるべく虚心坦懐に、「素」のままで観たり描いたりするために、そして、その作業から己の世界観を溶解させるような気づきや発見をするために、ドキュメンタリー作家は、台本から解放される必要があるのである。
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no_hi
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この本を読むと、観察映画を作る以前に、想田監督自身が常に自分を観察し、相対化し、メタな視線で自分を捉えようとしていることがわかる。それは誠実さと他者の尊重、気遣いにつながる。とても共感できる。実はまだ想田監督の映画をみたことがない。結果として作品にもそのような性格が現れているか確かめてみたい。
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wasabi
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「したがって、観察映画の『観察』は、必ず『参与観察』という意味になる。参与観察とは、文化人類学や宗教学で使われる用語で『観察者も参加している世界を、観察者の存在も含めて観察する』ということである。要するに観察映画では必ず、作り手である僕自身も含めた観察になるわけである」「映画作家が撮れるのは、撮影者の存在によって変わってしまった現実意外に、あり得ない」
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きざはし
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作者は、観察映画はドキュメンタリーの手法として絶対ではないことを何度も強調する。しかしその根底にある原理「視聴者をバカにするな」は、ドキュメンタリーに限らず劇映画でもテレビ番組でも制作者が肝に命ずべき普遍的命題だ。
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佐藤鈴木
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撮影前に台本を作らず、ナレーションやテロップやBGMも基本的に使用しない観察映画という独自のジャンルでドキュメンタリーを制作している想田氏の思想を垣間見ることができる。
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takeapple
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元々映画は好きだった。30年前東京で過ごした学生時代には授業にも出ないでほとんど毎日どこかの名画座に通っていたこともあった。ドキュメンタリーもだいぶ見た。田舎暮らしを始めると、年に数回子どもが見たいというアニメくらいしか見なくなった。レンタルビデオも車で1時間かかるし、地上波のテレビは映らないし、スカパーでBBCと自転車レースしか普段は見ない。ひょんなことから想田監督のお話を聞き、『選挙』を見て、授業にも使わせて頂き、民主主義って何だろうって考えている。観察映画と授業記録って似ているなと思う。
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える
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実は再読。映画Peaceの公開後に図書館で借りて読んだ。 今回は、映画〈選挙2〉の上映&トークショー後のサイン会で買った。サインは猫付。握手もしてもらった。トークショー(なんと、宇多丸さんが司会!)の想田監督は、よく笑う朗らかな人だった。 初めに読んだときは、想田和弘という人をよく知らなかったが、その後さまざまな著作を読んだ今では、改めて、本当に面白い。 映画は、想田さんと、お義父さん、お義母さんとのやり取りがじんわりと温かいところが好きだったが、本も、義父母に向ける愛情のあるまなざしがいい。
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imagine
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「選挙」「精神」は読後でもよいですが、この本の大半を占める「peace」は、読む前に鑑賞しておくことをお勧めします。写真家で編集者の都築響一さんが、近著で「写真はどう撮るかではなく、どう撮らせてもらうか」と書いていたのを思い出しました。想田氏の誠実な人柄と作品に向き合う姿勢が、被写体となる方々に伝わって、良い作品を作る関係が構築されているのだと思います。
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おじゃんぽこぺん
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観察映画の魅力や方法論が分かりやすく解説されていて、初心者に最適なテキスト。義理のお母さんのエピソード(P-249)が印象的でした。DVDを何度も繰り返し見たお母さんが、普段の生活で見えていなかったことを、映画を通して発見されるのですが、これが観察映画の醍醐味だと分かります。覚え書:「…本当に映画として成立するのかどうか、撮影を終えた今でも確信が持てない。でも、ドキュメンタリー作りは冒険なのだから、それで良いのだと思う(P-246)」
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まさゆきー
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ドキュメンタリー映画って、社会問題をありのままに観客に提示するって誤解が多いけども、nhkとかに見られる多くのドキュメンタリーは何かの主義主張をテーマに撮られているものが多い。 想田和弘さんは、テロップ、ナレーションなどのわかりやすい文字情報に頼ることなく、元々現実は統一の意味を持っていないということを自らの主観を通して多義的な要素をのこしたまま観客に提示している。これは観客に対しても、被写体に対しても、カメラを向ける対象に誠実な態度だと思った。
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aof
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面白くて、読みやすい。今ここを大事にすることで、初めて見えてくるものがあるのだと思った。それはふだん私の前を通り過ぎているもので、だからこそ私はドキュメンタリーが好きなのかもしれない。 それと、ドキュメンタリーを観察者である自分も含めてとらえているところも良い。表現する以上、主観からは逃げられないことをきちんと捉えている。 でも、そうして、他人の主観を知ることこそ、すごく面白いのだとも思う。
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mizzan72
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清々しい読後感。読んでいる途中では「ここの感じ方はちょっと違うと思うなぁ」なんて、生意気にも幾分分析的に読んでいたのだけど、本の終わりが近づくにつれ映画の完成とその内容の描写に興奮してきて、分析なんか何処かに吹っ飛んだ。……実は映画「Peace」をまだ観ていない。はやく観なければ!ドキュメンタリー好きには必読の書。
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maru
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 近年のテレビや映画が説明的になっていて、視聴者に対しての信頼やレベルを低く見ている状態が理解出来ました。観察映画は説明を加えないありのままの経験を映画にしていて、見ている方に想像や理解を求める形になっているのかなと思いました。 タブーに触れてはいけないという縛りから、ドキュメントでもフィクションに近いものが多いように見えてきます。  映画「Peace」について多く書かれていて、読むことで登場人物により近い関係になれた気がしました。
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borug
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著者が撮った『piece』とセットで読みたい。というかセットで販売が良いと思う。
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遠藤直幸
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説明の多すぎる映画は嫌いです。 なので著者の映画に対する姿勢に好感を抱きました。観客を尊重し下に見ていないからです。
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直
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どうして私がドキュメンタリーが苦手なのか、よくわかった。良書。
0255文字
sunny
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想田監督の製作過程を垣間見ることができるありがたい一冊。選挙2とあわせてオススメ。
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