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教養としての官能小説案内 (ちくま新書 836)

感想・レビュー
57

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TANIZAKI
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永井荷風『四畳半襖の下張』は1948年猥褻文書販売の罪で摘発。1972年月刊誌『面白半分』(編集長野坂昭如)が『四畳半襖の下張』全文掲載し同法違反で起訴される。特別弁護人丸谷才一、証人五木寛之、井上ひさし、開高健、有吉佐和子等多数。官能小説の世界は十年一日何も変わらないよう見えるが、実社会の性を巡る様相に変化が見えてくる。社会構造の変化は、官能小説の世界に大きく作用し世の中の風潮を敏感に反映。1980年代の終末は、男女の性的関係性が大きく流動化。それが官能小説の志向性に、色濃く反映しているらしいのだ。
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潜水艦トロイメライ
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ちょっとした抜粋でも読みたくさせる小説家の技量は素晴らしいし、改めて文字をなぞるだけでいろんな感情を導く官能小説の奥深さを学んだ。
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わす
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ネタバレ奇譚クラブは読んでないが、性交描写のないSMだったことも生き延びた理由のひとつに数えられるか。アナルセックス描写への規制も性交とは一線を引かれ、比較的緩やかだったようだ。とはいえ、出版社や作家を呼び出した警察が発禁をチラつかせて威嚇するといったことはあったらしい。1977年「初夜の海」を最後に性愛小説が摘発されたことはなく、その頃には露骨な性描写のある作品がかなり出回っていた。近年では、性的に未熟なヒロインの恥じらいやウブな反応が描かれる機会は減少傾向にあり、年上の女にリードされる作品が増えているという。
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ハザマー
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作家によって表現方法や時代によっても異なる嗜好ではあるが、女性作家さんも増えていることは喜ばしい限り。
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エネ
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本棚整理
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Kentaro Yoshida
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★☆☆☆☆
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濡れ燕@忍び海女
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ネタバレ一応タイトル通り小説案内の体裁ではあるのだけど、歴史やジャンル分けが、期待したより体系的に興味深く語られてはいないと思った。「(官能小説も)いろいろあるので、どれから読もうか参考に」とこの本を取った人も少なくなかろう。しかしながら「この作家のこの作品から読んで行こう」というように、始めの一冊を決められた人は非常に少ないのではなかろうか。歴史的観点から選ぶか、好みのジャンルから探すか、官能小説は読者自身の性癖から選ぶことが多そうだ。これにこの「小説案内」は対応しきれていないと思う。
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一式隼
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ネタバレおおよそ読みたかったものに近い文献になっていましたが、もっと詳細に分析、分類に踏み込み、資料やリストが豊富で、マニアックな仕様じゃないと、この手の本は喰い足りないです。あれも読みたい、これも読みたいと思わせる小説案内になっていない。ページ数が倍ぐらい必要かな、それだけ日本の官能小説文化は、広くて豊かでユニークな気がします。
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修吉
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最近、官能をよく読むのでこちらも読んでみた。前半の歴史編は面白い。が、古い作品、例えば四畳半…等は今読んだところで淫虫は疼かない。それでも気になった作家作品は備忘メモした。後半のジャンル分けやらは飛ばし読み、そんな解説要らない…ワタシがこの本に期待したのは純粋な官能、専門レーベルもいいんだけど、もっと選択肢を増やしたい。村上龍のコックサッカーブルース、やら石田衣良の娼年、重松清のなぎさの媚薬を読んだ時のカタルシス アゲイン!へ導く読書ガイド。読メで趣味の合う友達を増やしてレビュー読む方が良いな。★★☆☆☆
りんご

読書欲が復活して、ホント良き良きです!

06/18 21:26
修吉

はい、あとは運動習慣を取り戻したいですね。今は心地よい読書場所を探し徒歩でうろついているのが唯一の運動…

06/18 22:11
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鵜鷺乃鈴芽
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男性視点での案内なので、内容によっては微妙に嫌悪感を抱くものもありました。けれど、気になる作品が多々あったので読んでみようと思います。
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kenitirokikuti
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この永田氏による「官能小説小史」と、永山薫『エロマンガスタディーズ』が記述するエロ漫画小史とを比較するとら1970年代後半が分水嶺という印象。1977年、富島健夫『初夜の海』が文芸作品最後の摘発。反対に、ビジュアルなエロ雑誌やアダルトビデオなどの摘発はここからが始まりである▲新書の翻訳官能小説はなくなり、フランス書院など文庫がメインに。そういや、新書のポルノ小説ったら、エロゲーのノベライズ系に移行したねえ(BL系はよく知りませぬ)▲男性向けエロの世界の先端は、たぶん『#オナニー最前線』(サンワムック)の方
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▼
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気になる:豊田行二「野望課長」、睦月影郎「聖泉伝説」/作者ごとに「変態百貨店」や「ふともも作家」などの異名を持つのが性の格闘家じみててイカす! 確かに駅の売店に痴漢小説が置かれていたら問題だな・・・
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鳥越
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ネタバレなるべくニュートラルな視点で語るように努めているのだろうとは思いますが、やっぱり男の視点だなぁと感じる部分もちらほら。中庸に努めるより、男性から見た官能小説、女性から見た官能小説、と割り切ってそれぞれ書いてもいい気がしました。むしろそういうのを読みたい。/いわゆる「官能小説」は、やはり基本的には男性のものであって、それに共感できない人がエロを楽しみたければロマンス小説とかTLとかにいく感じ、なのかな? とりあえず何冊か読んでみたい。
修吉

通りすがり不躾コメント失礼します。たとえば宮本あや子「官能と少女」はピュアな女性向け官能、BLとかではない、と思います。この読書ガイドには記載されていませんでしたが。

06/18 20:58
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Wenkapi
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何故か自身の中で不当にも一段低い評価を与えてしまっていた「官能小説」という作品群を見つめ直す機会となった。氏の著書のほかに網羅的に「官能小説」について論じた本があればまた読みたい。
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AICHAN
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図書館本。官能小説の歴史が簡潔にまとめられている。しかし“官能”小説らしくない真面目な語り口。“教養”だから? ちょっと物足りなかった。
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A
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戦後から2010年頃までを網羅。発禁や自主規制の話は2018年になった今でも全く他人事ではない。要再読。
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ヨーイチ
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ネタバレ読書メーターで存在を知り購入。年代順に発表媒体、作家、作品とサワリを紹介している。教養と言えるかどうか、一応チャタレイ裁判、四畳半襖の下張り(永井荷風か)、ファニーヒル(吉田健一訳)とかの話もフォローしてある。エッチも人間生活の一部だし。取り上げられている作家がすごい数で古い人は見覚えがあるけど、ある年代を過ぎると分から無いのは他の分野と同じで、新しい作品に対して「現役」だった時期を確認出来るのが何か物悲しい。普段表に出にくい分野に関する考察、紹介なので色々考える材料にはなった。
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Katsuto  Yoshinaga
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永井荷風が執筆し、吉田健一が訳し、有名な純文学大衆文学系作家が参入した官能小説は、それなりの歴史と一大ジャンルを誇りながら、性に対して狭量な日本においては多くを語られない。対象の表現、性交や性器描写、造語に関して、一般的となった表現や言語を発明しながらも、徒花のごとく出典を語れることはない。そんな情況をエロあるいはスケベに寛容な、もとい好きモノの私はよくないと思っている。というわけで、本書は快著といえる。著者を某TV番組で観たときは変な爺さんだと感じたが、ごめんなさい、立派な人でした。
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いりあ
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官能小説評論家 永田守弘氏による官能小説の歴史です。第1部では、官能小説の変遷を追いかけながら重要な作家の紹介とその当時に流行(?)していた性癖についてまとめられています。第2部では、官能小説のジャンル分けについてまとめられ、それぞれの代表的な作品や作家が短いですが紹介されています。抜粋ではありますが、紹介作品の濡れ場の一部が引用されているのが特徴だと思います。文学の本流から外れてしまう官能小説を体系的にまとめたという意味で貴重なものです。思っていた以上に時代の流れに敏感な業界なんだなと思いました。
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もん
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早稲田出身が多い…
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K
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官能小説なんてオッサンが読むもの…と偏見?あったが奥が深い。つーか俺もオッサンだし…。「駅の売店には痴漢モノの官能小説はおかない」とはトリビア。チェックしてみようw
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たんこ
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もっとこう、わたしはサドとかバタイユとか、名も知れぬ作者のあたりから読みたかったんだけどなぁ…
修吉

通りすがりに失礼します。同感です!フランスやらマドンナは案内されなくてもエロいのです…そうじやなくて〜って切り口が欲しかった。

06/18 21:04
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いが
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面白かった。1冊くらい読んでみようかな、官能小説。
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🍫🐦SYMK🦉📚
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著者の熱意がすごい。シュチュエーションにバラエティがあるのはわかっていたが、作家の文体も個性があり、いくつか読んでみたくなった。内容が内容だから、慎重な論の運び、言葉の選び方が気に入った。
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はなはな
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電子書籍版で。官能小説。あるいはエロ小説を文学史で説明しつつ、世相や風俗との関連を指摘、さらに作家ガイドまでしているてんこ盛りな本。重鎮作家に芥川賞直木賞候補者受賞者がけっこういるんだなあ。女性作家を読んでみたくなりました。
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ハル
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著者がタモリ倶楽部に出演した回を見て図書館で予約。歴史とか作家の人物像とか、相当まじめな本でした。
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孤独な読書人
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ネタバレ時代によって性表現のあり方が変遷していく様がよくわかる。現在に近づくにつれて暴力的な性表現が減少していくというのは著者の指摘の通り女性に甘えたいという心理を持った男性が増えたのと女性自身が性に積極的になっている時代背景があると思う。そしてもう一つあるのは暴力に対する拒否感が現代社会にはあるという点である。
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nobidora
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ネタバレただ官能小説と言ってもそう単純なものではなく、戦後から流行り廃りの歴史があった。確かに取り扱うジャンルは世相を反映していて、近年熟女ものが特に表に出ているのは、男性が「草食化」しているからと言える。おねショタなんかがはやるのも、男性が女性にリードしてもらいたい、「甘え」の欲求が顕在しているからか。筆者の語り口がいちいち面白く、P184の「こんな女子大生に家庭教師などされたら、少年はもう勉強も手につかないままセックスに没頭するしかないだろう。もちろん、そんな展開になる」で大爆笑してしまった。
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冬憑……(ふゆつき)
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最近官能小説が読みたいんですよね。特に時代小説の。艶のある文章といいますか、もう少し色気のある言い回しが知りたいんです。純文学でもその要素はございますが、なんと言いますか、やはりエロスを軸に置きながらも、その中での卑猥ながらも直球すぎない言い回しは、やはり官能小説の十八番かなと。この本は未知の領域を照らすランタンの様な物で、大っぴらに聞けない官能小説の世界を明るく照らし出してくれました。やらしさの奥を見ましょう。改めて日本語の美しさを体感できるかも知れないなぁ。なんて…
冬憑……(ふゆつき)

修吉様。コメントありがとうございます。残念ながら、結局深く掘り下げる事なく今に至ります……申し訳ないです。官能小説では無いですが、「花房観音」さんの著書は艶やかで良いですよ。

06/19 19:33
修吉

いえいえ、don't say sorry あ、うかれ女島を読んでいます。めちゃくちゃ面白い!!

06/19 20:33
3件のコメントを全て見る
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Gen  Kato
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官能小説の戦後~現代史。まだ読んでいない作家さんがだいぶいるなあ。よし、勉強せねば!←
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レイノー
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ネタバレ2010年刊。耳目を引くためか、よく見かける表題「教養としての…」を用いるが、戦後の世相・世俗分析、官能小説家の文体・作風の特徴、世相と官能作家との関係性を著す(後半の一部はキャラ属性や関係性の特徴を述べるが)。構成や引用箇所、小見出しが明快で読みやすい。小説表現に常なるリアルさは不要だろうが、本書指摘の官能表現の誇張(男性作家に多い)は確かに興を削ぐこと甚だしい。また、肉食女子の氾濫を男性が忌避し、癒しを現代の官能小説に希求、とは得心。ただ、BL、LN系やハーレクイン的官能小説の言及なく、やや偏頗。
レイノー

種々の定義がありうるところが、猥褻概念、そしてその摘発基準の変遷も、さわりではあるが本書で感得できる部分はある。現代のそれと摘発文献との比較をすれば、現代のそれの方が一層猥褻であるのは一目瞭然なので…。

04/29 14:02
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えりべる
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官能小説に関するおおまかな歴史がよくわかった、ふむふむ。 しかしながら男性作家の官能描写は好きになれないなー……読む気にはなれないかも、と思ってしまった。女性作家の方が品があるような。
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Tsutomu Yamamura
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いろんな分野の本を読む、という一例。これ、県立図書館から借りた本です。時代の流れ、有名な作者の略歴、分類などしながら、官能小説の官能文章を少しずつ紹介。確かに官能を刺激されますな。
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ぽむぽむ
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官能小説の歴史をなぞりながら代表作を紹介。引用を交えながらなので、各年代ごとや作家の違いが分かりやすい。あまり小説は読まないけど、官能小説も表現方法はこうも多彩なのかと驚いた。官能小説は貪欲に読んでいきたい。
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悸村成一
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歴史と妄想力という部立てで、前者のページ数が多い。図書館本。
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エビマヨ
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二部構成。第一部では官能小説の歴史について書かれている。 「接吻」という言葉さえ許されない性表現の取締りの結果、婉曲的で豊穣な語彙が発達していった過程は興味深い。作家達により表現方法や設定が練り上げられていく様は、時代背景と密接に関わりあっているのがよく分かった。 第二部では女性の年齢、職業、男性の立場などの観点からジャンルの区分について詳しい考察がなされていて、参考になる。 全体として第一部が冗長だった。もっと二部の方について知りたかったし、期待していたので残念だった。
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DEN2RO
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第Ⅰ部は12節に分けて戦後の日本の官能小説の歴史を作家名・作品名および作品からの引用を挙げて平明に述べています。官能小説が世相と人の変化を敏感に取り入れながら進化してきた経緯がわかります。第Ⅱ部はジャンルによる分類を簡明に試みて、読者が好みを探る指針にしています。
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ヴェネツィア
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東大の仏文科出身(他にも京大や九大、早稲田)であったり、芥川賞の受賞歴のある官能小説作家がいたのは、やや意外だった。それは、そもそもが官能小説に対して偏見を持っていたからに他ならないからなのだろうが。荷風の『四畳半』から最近の作品にいたるまでが紹介されていて、それぞれの文体や語彙の工夫の跡はわかるが、あまり変わり映えがしないような…。
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