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失われた時を求めて (2(第1篇)) (光文社古典新訳文庫 Aフ 4-3)

感想・レビュー
81

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mori-ful
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「もしかすると、虚無こそが真実で、私たちが見る夢はことごとく存在しないのかもしれない。だが、そうなったときには、かような音楽の楽節にしても、私たちの存在に関わって存在する観念にしても、無に帰するだろう。だが、私たちはそうした楽節や観念という神聖な囚われ人を人質としている。それらは私たちと命運を共にするだろう。それらとともに死ぬとすれば、死の苦さは少し和らぐかもしれない。死の不名誉さもいくらかは減じるかもしれない。そして恐らくは、死はもっと不確実なものになるかもしれないのだ」
0255文字
kumoi
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カフェを満たす音たち -スプーンで小型瓶の中からコーヒー豆を取り出すときの音、開放された女性たちの話し声、午後の空気を深めるようなBGM、外部の車道を通り過ぎる大小の自動車のエンジン音- はひとつの音楽として鳴り響き、例えるなら昼寝をして夕方ふと目覚めたときに台所から聞こえる懐かしい音楽のように、心の最も深いところにある空洞に満ちていく(そのときまで一元論でしか考えられなかった脳が初めて二元論の合理性に気付いたときと同じ快感が店内を埋めようとしていたし、電磁波と音波が精神の岸辺に美しく打ち寄せていた)。
0255文字
みやの はるか
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ちょっと面白くなってきたんじゃないか? スワンがとある音楽の一小節を聴いて感動するくだりは、描写が秀逸。感覚の言語化が得意な作家なんだな、プルーストは。 作中のスワンの行動については「おめーは何をやってんだ」と思うのと同時に黒歴史を思い出し、ひとり悶絶するのであった。
0255文字
KoHi
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各段に面白く感じた。やはり、ドラマが欲しいということか。 情けなく感じてしまうスワンの恋だったが、なんやかんやあって結婚してて草 そして、「私」がスワンの娘・ジルベルトとの恋を語っていくのだから、面白くなってきた。
0255文字
花乃雪音
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「私」の物語ではない、スワンとオデットの物語「スワンの恋」は三人称で書かれておりこれ単体で成立する、実際「スワンの恋」は映画化されている。移りゆくスワンの恋心は彼の物語であれば「スワンの恋」で幕を閉じるのであるが、『失われた時を求めて』は「私」の物語のため話は続く。現実は虚構と違い幕を閉じることなく続いていくと言われることがあるが、スワンはまるで現実のように「私」の物語の中で幕を閉じることなく続いていく。
0255文字
たつや
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世界的名著である事は重々承知しているが、冗長で、エンタメ小説を読み慣れてしまうと、やや冗長に感じ、読んでてつらくなるが、名作を読みやすい新訳に、してくださったので、もう少し頑張って、後日、続きにチャレンジします。
0255文字
夜遊の月
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就寝前に香りのよいナイトキャップをちびちび飲むように読んでいます。注が豊富なので、わからない事があってもスマホや辞書でしらべまくらなくていいので助かります。 とても読みやすい訳だと思います。 読むのは3,4回目なのですが、以前読んだものより気楽に読めるし、初めて読むような箇所もあるような 次も楽しみに読みます。
0255文字
mstr_kk
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語り手「私」の話が好きなのと、オデットやヴェルデュラン夫人たちからバカにされるスワンがかわいそうなのとで、「スワンの恋」は比較的苦手です。しかし、ヴァントゥイユのソナタを聴くシーンは絶品中の絶品で、感動します。
0255文字
shosho
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ネタバレ読むのに1か月近くかかってしまった。スワンの恋はあのように終わりを迎えたのに、どのようにしてオデットと結ばれたのかは描かれるのだろうか。
0255文字
無能なガラス屋
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「通りすがりに一瞬見かけた女、それだけですでに恋しているのにもう一度会えるかどうかすらわからず、名前さえ知らない女によって、自らの感受性の働きをさらに広げてくれる新しい美のイメージが生活のなかに生まれるような男が世間にはいるものだが、スワンはそんな一人だった。」
無能なガラス屋

「そして、こうしたすべての苦しみの原因となっている、かのオデットは愛しくないどころか、いっそう大切な存在となった。苦しみが増大すればするほど、あの女だけが持っている鎮静剤と解毒剤の価値がますます上がるかのようだった。」

01/25 18:23
無能なガラス屋

「シャンゼリゼにゆくのは私には耐えがたかった。せめてベルゴットが一冊でも著書の中で描いていたら、私もシャンゼリゼをもっと知りたいと思っただろう、これまでもまずは私の想像力の中に「複製」が持ち込まれてすべてが始まったのだから。想像力がそれらを温め、命を与え、個性をもたらす。そうなれば私としても現実の世界でそれらに再会したくなる。されど、この公園には私の夢想と関係しているものは何ひとつなかった。」

01/25 18:24
7件のコメントを全て見る
0255文字
ときのき
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連想や脱線をさまようのは楽しいのだが、ふと気がつくと時系列的な迷子になっていることがあり、それが作品への集中力を途切れさせることがある。(鶏と卵が逆では、とも思うけれど)作品中の年表や、舞台界隈の地図なんか添付されていると楽だなと感じる横着な読者。場面索引を読みながら”ああそういえばこんな場面もあったなあ”。作品ガイドも読み応えがある。
0255文字
Ochiai Kenji
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1年に1回読みたい「スワンの恋」
0255文字
Э0!P!
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・嘘の構造、フォルシュヴィルへの手紙 ・締め出し ・ストーカー、ピエールフォン、恋の隷属状態、徹夜、憎むために憎んで後々後悔、公平に考える(行動変容、感謝を引き出す) ・オデットの誤解と学習 ・不在は残りの世界を一変させる、不在を楽しむ、恋と死は似ている、息子のスワン
Э0!P!

ヴェルデュラン夫人:信徒、寂しがり、嫉妬「退屈な連中」、スノッブ、教養不足、一方でオーバーリアクション、プレゼント見せる、スワン:身分の低い人の評判、目に止まった女を楽しむ コタール:慣用句ストッカー、曖昧な微小、お世辞も肯定 ピアニストの叔母:リエゾン誤魔化し 楽句との出会い 綻び:有力者との付き合いvs皆勤、ボッティチェリ、手紙、不在、カトレアをする、骨董品好きのアピール、モノクル、芸術の趣味は価値相対主義、フォルシュヴィル、花や宝石、借金、囲われ者→嫉妬、雨の夜と窓灯り、ノックするか

07/10 19:27
0255文字
羊山羊
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1巻は800人以上読んでいるのに2巻になった瞬間200人前後にまで読者数が減っているのがこの本の過酷さを物語る。かくいう私もそうでしたハイ。華々しい社交界の雰囲気と、その中で一人輝くスワンがすごく印象的。
0255文字
kei
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~P475「スワンの恋」…スワン(と高級娼婦オデット)の恋。スワンの恋情のすべてが綴られている。恋に落ち夢中になり嫉妬しそして唐突に心が変わる。人の気持ちだけで475頁!P476~「土地の名・名」…次のパートは語り手(私)の恋。こちらはスワンが大人のときの恋だったのに青年の恋で躍動感に溢れている。自分からじゃなくジルベルトに「告白してくれたらいいのに」なんて期待するところが思春期真っ盛りって感じ。
0255文字
kaze
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1巻は風景描写、特に植物の描写で「私」の内面世界を表現していたけれど、この巻では音楽と絵画によってスワンの内面が表現されている。スワンとオデットの恋がヴェルデュラン家のサロンの説明から語られる構成も憎い。最初はそうでもなかったのにいつの間にかオデットがナオミ(痴人の愛)っぽく感じられてきた。スワンの目が覚めたところで唐突に第2部が終わり、また「私」が語り手になる第3部が始まる。この落差にしばらくつんのめったままの読書が続く。しかしあの2部の終わりからどうやってオデットは「スワン夫人」になったのだろうか→
kaze

→ などと色々腑に落ちないが、ジルベルトは「あの」オデットの娘なんだよなあと思うと、少女ながら「私」に対するあざとさも納得である。

06/17 10:39
0255文字
記憶喪失した男
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第一篇「スワン家の方へ」を読了。第一巻の第一部「コンブレー」は文章に無駄のない充実した傑作だったのに比べて、第二巻の第二部「スワンの恋」第三部「土地の名、名」は無駄な文章だらけの鈍重な小説だった。しかし、第二巻にも強く興味を覚える場面はあり、わかりにくいながらも、面白い小説だったといえる。二十世紀最高傑作という売り文句は誇大宣伝だと思うが、味わい深い傑作だと思う。この物語を最後まで読むつもりはないが、このつづきの「花咲く乙女たちのかげに」「ゲルマントのほう」も読んで行こうと思う。
0255文字
7ember
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ピケティによると19世紀から20世紀初頭の第一次世界大戦直前にかけては資本の集中がもっとも進んだ時代。だからこそのちょっと信じられないくらいの余裕というのがあって、そこは率直にいうと理解の壁になる面がある。でも恋愛にまつわる感情はある程度普遍的なところがあるので、そういう意味では入りやすい。スワンの恋の顛末があいまいなまま「私」の話に切り替わり、段々事情が推測できるようになっていくのはストーリーテリングとしてうまい。マルセルが太陽光の描写をする場面がいくつかあって、個人的にはそこが印象的だった。
0255文字
引用
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流れと淀みだな〜
ヴェネツィア

それではまるで『方丈記』の世界ですね。

03/20 18:21
引用

たしかに、色々なテーマが集合的にひとまとまりの作品を成す様が似ているような気もします。

03/20 19:20
0255文字
Fiezerald
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ネタバレようやく読み終えた。第二部の「スワンの恋」と第三部の「土地の名・名」で描かれるそれぞれの恋愛模様は類似性もあり対照的でもある。何かとアートに紐付けて思考するスワンと、植物や自然現象等と紐付ける語り手の感性の違いが明確に書き分けられているし、もちろん作中の年齢の差も見事に描かれている。スワンはオデットなる高級娼婦を囲うわけだが、さながら銀座や赤坂のホステスに貢ぐパトロンたち(どこかの国会議員も混ざっている事だろう)すら彷彿とさせ、その支配欲や執着はどちらかというと美しくはない。
Fiezerald

その事に気付き冷めたと思ったら、次の瞬間結婚しているのである。スワンの恋模様を長々と丁寧に扱った意味は第三部に入ってすぐに理解できる。スワン夫人の人物像が読者の中で完璧なまでに構築され終えているからである。

02/03 18:36
0255文字
みあ
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「スワンの恋」と「土地の名・名」が収められている。パリの一流のサロンでもてはやされているスワンは高級娼婦オデットに恋に落ち、ヴェルデュラン夫妻のサロン(三流)に出入りするようになるが…。「スワンの恋」はこの物語では特殊な位置を占める。三人称の小説であり、語り手が生まれる前の出来事である。しかし、この部分だけで一流の恋愛心理小説と見なしてもよいくらい優れている。特に上流サロンでヴァントゥイユのソナタを聴きながら、オデットとの恋を回想するスワンの描写が秀逸である。そして語り手は二人の娘に恋をする…。
0255文字
燃えつきた棒
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スワンは、オデットに恋心を抱き頻繁に逢うようになる。 やがて、スワンは、オデットの言動に疑いを持ち、強い嫉妬に駆られる。 だが、幸福な時は短い。 スワンの中にもう一つの疑念が生まれ、追うほどに彼の前にオデットの新たな相貌が現れる。 この辺りのプルーストのメスさばきは、氷のようだ。/ スワンの孤独な横顔に惹かれる。 彼は、田舎娘を貴婦人と見間違うドン・キホーテのようだ。 彼がオデットの中に見ていたボッティチェリのチッポラは、跡形もなく打ち砕かれる。 やがて、スワンにも結晶解体の時が訪れる。/
燃えつきた棒

—中略ー されど異端抛棄の誓いをスワンから引き出すことはできない。それを夫妻は理解していた。』(第二部「スワンの恋」) 空気を読まないスワンには、孤立への道しか残されていない。/ 『スワンの想念は初めて、かのヴァントゥイユー同じように大いに苦しんだに違いない、卓越した能力に恵まれた未知の同志へと向かってゆき、深甚なる同情と愛情が澎湃として湧き上がるのを感じた。彼はどんな人生を送ったのだろう。どんな苦悩の底からこの神のごとき力、限りない創造力を汲み取ったのだろうか。

11/20 23:25
燃えつきた棒

ー中略— 小楽節が模倣し、再創造しようとしたのは、内面の悲しみが放つ魅力だった。』/ 『吉田秀和がいみじくも指摘しているように、(略)プルーストを読むとは、畢竟、私たち自身の経験や過去を読み直すことでもある。』(「読書ガイド」)/ 確かに、プルーストを読んでいると、自分の人生のいろいろな場面が走馬灯のように甦ってくる。 怖ろしいほどに。 この物語が何回もの再読に耐える所以だろう。

11/20 23:26
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0255文字
まけどにあなっつ
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スワンの恋の顛末、主人公の恋の始まり。だんだんこの大長編の読み方がわかってきた。
0255文字
太虚幻境(たいきょげんきょう)
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ネタバレ自分の恋愛感情をコントロールしながら、恋愛を楽しんでいたつもりのスワンが嫉妬に捉われて苦しみ抜く。そしてヴァントゥイユ。「小楽節は、現実生活のはるか上をゆく何か、それだけが表現される価値を持つ何かを見いだすからである。小楽節が模倣し、再創造しようとしたのは、内面の悲しみが放つ魅力だった」スワンと芸術を通じて、将来が啓示される。この巻のヴァントゥイユの箇所を読むと、人生の最上の時間がもたらされたような恍惚感に浸される。読めば読むほど、美と心理の深いところに降りて行く。そして小説は続く・・・
太虚幻境(たいきょげんきょう)

高遠訳は、文意を明確にし、単語の指す意味を正確に示そうとする試みだと思います。しかし、そのために使う言葉の数が増え、プルーストの長文が更に長くなり、文章を読んでいてリズムに乗れないところがあります。フロベールやトルストイのような文書が延々と続くので、かなりシンドイところがありました。そのため、高遠訳は文意を知りたいときに引証するのに使うのにとどめ、他の翻訳に移行することにします。

07/18 11:51
0255文字
belle
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三人称による語りで第二部恋の巻へ入った。コンブレーからパリへ。大人の世界。主人公はシャルル・スワン。ある曲の美しいフレーズが彼の心模様をなぞって、静かに優しくかつ執拗に繰り返し響く。行きつ戻りつしながらも流れるように進む。放送大学テキストのヨーロッパ文学の読み方ー近代篇では、この『スワンの恋』を「失われた時を求めて」という大長編への入門として取り上げている。講師の野崎歓先生と精読してみるのも次のお楽しみ。あっけない終わりを経て、第三部へ。「私」に戻る。土地の名と花の名が「私」に私を誘う。
0255文字
赤とんぼ
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ネタバレスワンの恋が描かれる。スワンがオデットへの恋心を募らせてゆき、お互いの気持ちがつながったと思ったのに、オデットの気持ちは去ってゆく。失われたオデットの気持ちを知りつつスワンが彼女を想う様子が丹念に描かれ、スワンの気持ちの変化に寄り添ってゆく。それは、恋を知り、恋を失ったことのある人ならば、誰もが少なからず知っている感情だからこそ、読んでいてあまりにもせつない。物語は再び、スワンの子供ジルベールと私へと移ってゆく。スワンとオデットにその後何があったのか知らされないまま。
0255文字
がおちゃん
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教養と芸術への造詣を深め過ぎるとこういう変態的な恋愛に走ります。社交界の寵児、人脈にも金銭にも執着しない最高にシックなスワンが彼にとっては一番醜い女をボッティッチェルリの乙女と同化させて。オデットはオディールだけど白鳥の王子はまったく気づかないの。「スワン、後ろ後ろ!」とソワソワさせる。奇しくも志村もカトレアでもスミレでもなくスワンを配してたっけ?…で光文社のこの本はスワンの恋の終わりのムードがなんか違う。コケにされ通した彼がついに放った最後の一言にはもっとゾクゾクしたかったなぁ…
0255文字
かしゃ
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ネタバレあらすじを知っていたけれど、ツラかった。スワンが恋した相手、オデットは高潔な淑女ではなかった。オデットや自分の感情に振り回されてるスワン。嫉妬の炎に焼かれてる姿には、共感さえ覚えました。苦しい恋愛だけど、気になってグイグイ読み進めた一冊。まぎれもない、名著です。
0255文字
hayaco
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恋するスワンのどうしようもない感じとプルーストの文体はよく合ってる気がする。こんな語り口で恋愛相談されたら発狂しそう。ストーリー的な感想は目を覚ませスワン!!に尽きるかなあ。
0255文字
かふ
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「スワンの恋」は映画にもなっていて入りやすい。物語は高級娼婦オデットに一目惚れして嫉妬しながらも別れることが出来ない男(スワン)の顛末。サロンは(銀座の)クラブみたいなものか?そこのNo.1ホステスの術中に嵌まったようなところがありオデットの仕草を絵画になぞらえたり、音楽が二人の時を結びつけたり、花の比喩「カトレアする」が秘密の合い言葉になったり、オデットよりもスワンの想像力が現実を越えてしまう。それを恋と言うのだろうけど。
かふ

オデットを追いかけて時刻表までを文学で語ってしまう病はスワンというより隠れている語り手の性癖だろう。続く「土地の名」で明らかにしている時刻表好きや自身をお針子に喩えているのはプロットを設計していく建築家タイプの作家ではなくおもいついたままに衣装縫っていく作家なのだろう。日本では金井美恵子や大江健三郎のようなところがあり、リゾームの作家なのだろう。

09/26 17:13
0255文字
おおた
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ネタバレ実は1巻目飛ばして2巻目から読むのもありかも。1巻で語り手が尊敬するスワンが恋に落ち、翻弄され、恋を諦めるまでが語られる。微に入り細に入りスワンの心の内を読み解いていくのが、自分の至らなさを思い出しつつ、パパ活されたり寝取られたりするダメっぷりにおろおろするやら呆れるやら。スワンの「重篤な」恋の病に翻弄される姿、きらいじゃない。後書きにあるように、この作品は分かるようなものではなく、ただ読むことを楽しむためにある。できるなら光文社版から岩波文庫版、さらに昔の版へと遡ってただ読み続けたい。
0255文字
tom
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ようやく2巻目を読了。せっかく1巻目を読んだのだし、名著と言われてるし、けなしてる人はいないようだし、たまには古典といわれる本を読んでもいいかと思って2巻目を読み始める。相も変わらず、縷々と語り続ける。退屈といえば退屈。でも、不思議な小説です。その退屈ぶりがある意味、中毒になって来る。オデットに翻弄されるスワンの恋の面倒くささ、これを延々と読んでいると、脳細胞がマヒしてきて、いつか脳内快楽物質が出て来る感じ。しかし、この本、まだ始まりの始まり。最後まで読み通せるのか。
0255文字
Osamu Ueno(ラジオネーム風のふじまる)
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第2巻は女性の虜になる男の内面をほぼ全編に渡って描いているのだが、よくもまあページ数を割いて分析していることに感心してしまう。文学に心理学をふんだんに取り入れた小説だと途中から感じたのだが、偶然にも心理小説なるものがフランスで発達したと知った。つまりプルーストはこの作品で、人間心理のメカニズムを合理的に明快に、しつこくこれでもかと言うぐらい読者を納得させるまで記述した最初の作家である。20代の頃に恋愛に振り回された自分とこの主人公のスワンに重なった部分があり、思わず苦笑しながら読み終えました。
0255文字
misuzu
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語り手の生まれる15年ほど前に遡り、スワン氏とオデットの恋愛がメインになっている。語り手が祖父から聞いた話として書いているそうで、三人称で話は進むのだが所々で語り手が顔を出す。不思議ではあるが、面白い部分であるのではないかな。けれど、スワン氏は何故オデットが好きになったのだろう。同性から嫌われる典型的なタイプだけど、スワン氏もプルースト自身も男性だから、その辺り分からないのかな?オデットに対して冷めたであろうスワン氏が第3部で彼女と結婚している。そのあたり詳しく教えてほしいのだけど、後に判明するのかな?
0255文字
ろびん
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第2部から第3部に至るまでの経緯がとても気になるのですが、これは今後明かされるのでしょうか……?
0255文字
ぺったらぺたら子 
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第一巻で提示された分離不安というテーマが2度、変奏される。以前はこの巻で挫折。今回オデットは寧ろ、可哀相にも哀れにも見えたのは、私が大人になったのか、恋から遠くなったせいか。2人は特殊な様で、男女関係の一つの典型・戯画として、普遍的に私達をも映す。数回「私」が闖入してくる所で一体「私」はどこにいるねん?と笑う。音楽論は音楽論を超えて生の本質にまで迫り、またショパンの描写はまるで著者自身の文体を語っている様。サン・トゥーベルト夫人の夜会の場面の完全なウルフ調に、嬉しくなってしまった。勿論こちらが元ですが。
ぺったらぺたら子 

好きなのはジルベルトが本を薄紫色のリボンで結び、白蝋で封印した包に入れて持ってくるところ。こういうの、めろめろになります。瑪瑙の場面で、既に関係性が出来上がってしまっているようで、こわいのですが。

09/13 21:33
0255文字
Ryosukem90
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20世紀を代表するマルセル・プルーストの小説の第2巻。第2部スワン氏の恋、第3部土地の名・名を収録。 第2部は、主人公のロールモデルであり資産家で社交界の寵児のスワン氏が過去に経験した高級娼婦との恋愛模様を描き、第3部はスワン氏の娘のジルベルトと主人公の淡い恋を描く。 第2部の心理描写は真に迫るものがあり一読の価値があるが、徐々にスワン氏が恋愛の泥沼にはまっていく様は読んでいて少し苦しいものがある。 少し冗長なので、あまり好ましい方法ではないかもしれないが、多少流し読みしてもストーリーは追えると思われる。
0255文字
バーニング
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スワン編終わり!
0255文字
うえうえ
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光の描写が繊細で美しい。スワンの恋と語り手の恋の恍惚と葛藤の文章は面白くて一気に読んでしまう。オデットはやめとけってスワンに思いながら。
0255文字
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失われた時を求めて (2(第1篇)) (光文社古典新訳文庫 Aフ 4-3)評価100感想・レビュー81