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キリスト教入門 (中公文庫 や 54-1)

感想・レビュー
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あんさん
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格調の高いキリスト教入門書。表題の『キリスト教入門』以外に『門をたたけ』など数編を収録。最初の出版は昭和27年とのこと。各所に日本の復興への希望と祈りを感じる。いきなりキリスト論からではなく「人生と宗教」「いかにしてキリスト教を学ぶか」から入って本論に繋げ、著書の理知的な信仰がよく分かる。当時の国民には新鮮ではなかったか。戦後キリスト教ブームへの影響も想像できた。「神を信ずる信仰を背景にもち、それに基づく道徳訓と、そうでない道徳訓とでは、その内容の高さにおいても、実行力においても、格段の差があるのである」
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加納恭史
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標準的なキリスト教入門かなと思って読む。内村鑑三の弟子と名のるから無教会主義のようだ。矢内原忠雄さんは独特の参考を述べる。聖書は新約も旧約も調べた。聖書第一主義である。教会も洗礼式も形だと言う。初期キリスト教徒に教会はなくエクレシアつまり集会があった。またアウグスティヌスのキリスト教信仰を重視している。キリスト教徒の知り合いはいるが熱心に聖書を読む人はなかなかいない。旧約聖書で神はエホバである。創造神のようだ。新約聖書でイエスはそのエホバを父なる神とした。また一般的な罪と贖罪は内面の聖霊によるとする。
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MADAKI
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非クリスチャンにはわかりにくい、キリスト教の成り立ち、その信仰の本質的な部分を明快に伝える。(主観的な信仰を客観的に学ぼうとする姿勢は半ばグレーにしても)教養としての宗教について学びたい人にとって非常に手に取りやすい入門書になっている。
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僕という草
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救いを求めて信仰するのではなく、信仰するからそこに救いが生まれるということ。これを学ぶことができただけでも読んだ甲斐があった。また、無教会主義という考え方にも好感を持った。ある種原理主義とは正反対の立場を取っているように感じる。柔軟に教義を受け入れ自分でその意味を考えるという姿勢こそが肝要なのだろう。
0255文字
belier
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2冊目の矢内原忠雄。この本で無教会主義の信仰について特徴がわかってきた。洗礼と聖餐は必要とせず、教会と訳されるエクレシアを兄弟姉妹の愛の生活と考える。だから無教会主義。組織化もしない。思うに儀式を省いてダイレクトに信仰に専念しようという考えなのだろう。無教会主義は知識人が参加者というイメージがあるが、それらしい信仰形態だ。また飛躍した見方だが、既存の信仰を簡素化するところが鎌倉仏教に共通していると思った。一般に広がらなかったのは違うが。と勝手な感想を書いたが、基本的な教義もわかりやすい入門書だ。
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まると
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欧米を理解する側面としてキリスト教の基本を学習したいと思っていたところ、内村鑑三の弟子で戦中に言論弾圧で東大を辞めた矢内原教授の入門書が復刻していると知り、手に取った。平易な文章で解説してくれているが、贖罪や再臨といった教義は無宗教の東洋人である自分にはやはり容易には理解しがたかった。「神を信じよ」という以外は教義を理解できないままに生涯を終える。それこそが神を主体とするキリスト教的な生き方なのだろう。矢内原先生が当時の趨勢に抗うことができたのも、キリスト教的平和主義が根底にあったからなのだと察せられる。
まると

かつての名著を文庫で復刻してくれる中公は得がたい出版社の一つだが、誤植が多いのが気にかかる。何年か前に別の文庫であまりにもひどいタイプミスを見つけてメールで中公本社に直接指摘したことがあったが、その後校閲態勢は改善されたのだろうか。この本でも「ピラト」が「ピトラ」になっている箇所があるなど明らかな間違いが複数見つかった。私が誤植を発見した本はいずれも著者が亡くなっているが、あまりにも拙いミスは著者への敬意が損なわれているようで、誠によろしくない。

11/25 17:20
0255文字
ふふろ
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宗教音痴の私にもわかりやすくキリスト教の教えを説いてくれました。 入門書としてはかなり良くできていると思います。 ただやはり、書物を紐解くだけでは理解が出来ない面については実践をもって体感しなければならないのかなと思います。 人の尊ぶべき理性でどうにもならなくなった時に宗教による救済がある、というのは納得ですが、①理性はそんなに信奉すべきものなのか、②救済が正義か、の2点が疑問として残りました。 まだまだ不勉強なので引き続き書にあたりたいと思います。
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D
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テスト対策で。全部はよんでないけど。昔の本のわりによみやすかったです。
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toshi
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1952年、1968年に収録されたものを2012年に発行した本。内村鑑三の無教会主義のキリスト者となり、東大総長を務めた矢内原忠雄の本。ヨーロッパ、アメリカを理解する上でのキリスト教を教養として学びたいと思い読了。他の本からの予備知識と含めて、1回目なのでざっくり理解した。入門書としていい本。文章でしか伝えられないことはあるけど、体系を図表にまとめたものがあれば便利だなと思った。というかそれは自分でやるべき作業だけど。
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Miyuki
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理路整然とした鮮やかな文章によって、矢内原先生の言わんとすることが頭の中にすっと入ってきて、読んでいてとても気持ちが良い。信仰を持つとはどういうことか、重層的に理論的に説明していく。特に信仰は個人の努力によって得られるものではなく、神の恵みである、と述べた部分が強く心に残る。
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優希
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キリスト教入門書として、良著だと思います。内村鑑三の唱えた「無教会主義」に基づいたキリスト教論を基礎においているので、内村鑑三の著書も合わせて読むとより理解が深まるのではないでしょうか。
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T
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これ読んでキリスト教格好いいなぁとか良さそうだなぁとかそういう気持ちは全く湧かなかった。既に門の前に立ってる人には違うのかもしれない。キリストにならいてのほうがずっと好き。
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SAKU
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 タイトルのとおりキリスト教の入門書。キリスト教関係の本を何冊か読んだ上で読んでみたが、基本的?なことは大体書かれているという印象。あと、著者が内村鑑三から引き継いでいる無教会主義は、神の信仰という基本的なことを考える上で、重要な視点だと思った。
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Haruka Fukuhara
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格調の高いキリスト教入門で非常に刺激的でした。和歌から説き起こしたりいろいろとなるほどこう論を進めるのかと感心するところも。ブッダのことばと同時期に借りた本だったけれど、対照的な真理へのアプローチが興味深い。また聖おにいさんでも読み返そうかな。
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麺
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文字通り「キリスト教入門」として、キリスト教の構造や成り立ちを平易に説明すると同時に、(特定の宗教を信仰しない日本人が持ちがちな)キリスト教に対する疑いに応えようとする本。 著者の矢内原忠雄は内村鑑三の弟子であるから、無教会主義についても解説がある。ので、内村『余は如何にして基督信徒となりし乎』と併せて読んで良かったなと思いました。
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ムンムン
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良書。 入門には最適な本だ。これを読んでから聖書に進むとスムーズだ。
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Viola
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古書市で単行本を購入。キリスト教の生まれた経緯や人間イエスの歴史的事実、信仰のあり方など、入門書としても、キリスト教って何?という人へのガイドとしても、信仰の確認のためにも良書。押し付けがましくなく優しい語りくちで、しかし東大教授だった著者の、知的な学生も満足できるよう論理的に書かれた内容は、よく咀嚼されて非常にわかりやすいし、ボヤッとしていた理解を明文化されスッキリした面もある。同時掲載の「イエスの生涯」は簡潔にまとめられながら、書かれない背景にも着目、文語訳聖書の引用が口語訳より心に響いたのが意外。
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Sherlock Holmis
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三位一体とはどういうことなのか、洗礼にはどういう意味があるのか、無学な読者にもかみくだいて教えてくれた。内村鑑三という人に興味を持った。
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ねこはこね
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ルオーの郊外のキリストが表紙になっているかなり古い版を読了。定価100円。キリスト教は霊がよくわからない。
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poku
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ネタバレ「〜、どの宗教を選ぶかという問題は、実は、自分がどの宗教によって選ばれるかという問題である。自分がキリスト教を信ずるのは、広く他の宗教を研究して比較した上のことではない。ただ自分がキリスト教の前につれて来られて、その真理を示され、キリストに対する愛を呼び起こされて、それで信じたのである。信仰的に言えば、神の恩恵によるのであ る。神の恩恵によって、ある時ある機会が与えられ、あることによってある人からキリスト教の話を聞いた。(中略)我々がキリスト教を我々の宗教として選んだのは、簡単にこれだけの過程なのであり、
poku

それで十分なのである。我々は伝えられて聞き、聞いて信じ、信じて生命を与えられた。これは神の恩恵なしには、ありえなかったことである。この自覚が我々の信仰告白の実体なのである。」『キリスト教入門』p.43-44

06/01 00:12
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ありうす
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 言うなれば、無教会派キリスト教とは、在家主義仏教のキリスト教版であるようだ。無我論を基とする仏教の立場から観れば、霊魂に立脚するキリスト教はおとぎ話であるが、大変に興味深くはある。聖書の味わい以上に、著者の誠実な人柄が魅力的な、日本人に相応しい良質なキリスト教入門書。
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しゃん
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著者の知的誠実さが文章の端々から感じ取られ、味読した。まさに良書だなと思った。
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田園の風
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新渡戸稲造が「武士道」の序文に、ベルギーのある高名な学者から「宗教教育がなく、日本はどうやって道徳教育を行っているのか」と問われたと書いてあった。それを読んで、欧米などでは「宗教=道徳」の位置付けなんだろうとなと、幾分目から鱗が落ちる感で納得していたが、「武士道」の訳者のひとりでもある本書の著者は、宗教は人間の理性を超えた霊的なものに対する欲求であり、理性で納得できる道徳的要素だけであれば、それは宗教ではないと書いている。そうなんだろうなと思う。宗教なんだから。
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Царь・んあー
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無宗教の人にとっては、宗教入門と言っても差し支えない内容だと思います。漠然と宗教に興味があって、信仰を持ちたいのだけれど、踏ん切りがつかない人、宗教が何だかよくわからない人向けの本という印象を受けました。いい本です。
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牧神の午後
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20年以上前の大学時代、図書館にあった矢内原先生の本をマルコ福音書解説等何冊か読んだ記憶がある。誠実なしかし厳しい語り口だったことを卯すらぼんやりと記憶していて、本書を読んでいてその時の感覚がよみがえってきた。自分自身は宗教に選ばれた人間ではなく、その周辺をうろちょろしているだけなのだけど、惹かれるものはあるし、十分それは伝わってくる。さらに、本書は単なる信仰の書というのみならず、当時の政治情勢や聖書学についても解説してくれているので、まさに「入門」に相応しい。
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amanon
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キリスト教入門書としてはかなり良質なものだと思う。そういえば、文庫で気軽に手に入れることができるキリスト教入門書というのは意外に少ないのでは?ということに気づかされた。ただ、著者が提唱する無教会主義が今日下火になっていると言わざるを得ないという状況を鑑みると、一見無意味に思える教会における象徴的な儀式が、実は非常に大きな意味を持つのではないか?そこを看過したのは無教会派の大きな誤りではないか?ということを感じずには居られなかった。このあたりは日本のキリスト教史家の研究が必要だろうと思う。
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侃侃
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敬虔なキリスト教の信者として東京大学の学長(当時)がキリスト教の教えを説く。という感じ。信用性は十分にあるから、疑いながら読む必要はないし、自分が持っていた偏見みたいなものを時折気づかせてくれる。
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